国鉄ホキ350形貨車(こくてつホキ350がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した貨車(無蓋ホッパ車)である。

国鉄ホキ350形貨車
基本情報
車種 ホッパ車
運用者 日本国有鉄道
所有者 日本国有鉄道
旧形式名 ホキ200形
改造年 1963年(昭和38年)*
改造数 12両
消滅 1978年(昭和53年)
常備駅 田端駅塚口駅
主要諸元
車体色 →黒+黄1号の帯
専用種別 バラスト
軌間 1,067 mm
全長 11,400 mm
全幅 2,736 mm
全高 3,527 mm
ホッパ材質 普通鋼一般構造用圧延鋼材
荷重 30 t
実容積 18.0 m3
自重 23.7 t
換算両数 積車 5.5
換算両数 空車 2.4
台車 TR41C
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 7,300 mm
最高速度 65 km/h
備考 *称号規程変更年
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概要 編集

本形式は、未使用バラスト、使用済みバラスト輸送用 30 t 積の国鉄貨車である。営業用貨車の形式を称するが、実際は保線用途の事業用貨車である。

1957年(昭和32年)および1961年(昭和36年)に三菱重工業ホキ200形として2ロット7両(ホキ200 - ホキ206)が製作された。ホキ200形は、1963年(昭和38年)7月26日の称号規程変更によりホキ350形(ホキ350 - ホキ356)に改められ、全車改番された。

ホキ200形落成の4年前に、ホキ100形が製作された。ホキ100形は、複線用に特化した車両であったため、新たに単線用バラスト輸送車両としてホキ200形が開発された。

ホキ100形が、未使用バラストを輸送→散布(敷設)する往路のみの積載状態に対してホキ200形は、ヤ100形がかき出した使用済みバラストをふるい分けし、ふるいかすを積み込み、輸送して来た未使用バラストをヤ100形へ送りこむという往復とも積載状態での運用であった。ヤ100形とホキ200形の中継に、ヤ150形を使用し、ヤ50形電源車)+ホキ200形(2 - 3両)+ヤ150形+ヤ100形という編成にてバラスト更新作業を行った。従来の人手に頼った保線作業の機械化という意味で、画期的な車両であった。

車体の上面、側面にバラスト移動用ベルトコンベアを持つ異様な外観であった。

車体塗色はで、1968年(昭和43年)10月1日ダイヤ改正では高速化不適格車とされて最高速度65km/hの指定車となり、識別のため記号に「ロ」が追加され「ホキ」となり黄色(黄1号)の帯を巻いている。

全長は11,400 mm、全幅は2,736 mm、全高は3,527 mm、台車中心間距離は7,300 mm、実容積は18.0 m3換算両数は積車5.5、空車2.4である。台車は、ベッテンドルフ式のTR41Cであった。

1978年(昭和53年)度に形式消滅した。

参考文献 編集

  • 鉄道公報
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)
  • 吉岡心平『RM LIBRARY 152 無蓋ホッパ車のすべて(下)』(ネコ・パブリッシング、2012年)ISBN 978-4-7770-5323-0

関連項目 編集