婦人
年長及び大人の女性への敬称
概説編集
大正デモクラシーの時期、婦人という語は、普通選挙権要求運動とも連動し、斬新な響きを持った。「婦人公論」に代表されるように、「意識の高い成人女性」との響きさえあった。社会主義国家群でも、「婦人解放の日」を制定した[1]。
婦人という語感が、「年輩女性」との意味合いも持つようになり、次第に使われなくなった。
男権優位的な言葉である夫人(これは既婚女性を指す)の代替語として使われたこともあったが、やがてフェミニズム論者に「婦」の字は「女」に「帚」であり、女性差別的な表現であるために使わない方がよいと指摘されたことも[2]、使用が減ってきた原因の一つである。しかし「婦」の字の「箒」は清掃の道具ではなく、祭壇を掃き清める道具であると漢字学で解釈されている(詳しくは箒の語源を参照)ので[3]、安易な言葉狩りであるとも言われている。
現代の日本語においてより一般化した呼称が「女性」であり、丁寧な呼称が「ご婦人」「マダム」「ミセス」である。
注釈編集
関連項目編集
- 婦女子
- 貴婦人
- 婦人服
- 婦人科
- 婦人参政権
- 新日本婦人の会
- 日本キリスト教婦人矯風会
- 婦人民主クラブ
- ふぇみん婦人民主クラブ
- 婦人民主クラブ全国協議会
- 夫人
- 男性の場合は、紳士 - 紳士服