小牧昌業
日本の漢学者・官僚
小牧 昌業（こまき まさなり[1][2] / しょうぎょう[3]、1843年10月5日（天保14年9月12日[4]）- 1922年（大正11年）10月25日[1][2]）は、幕末から大正期の薩摩藩士、漢学者、官僚、政治家。内閣書記官長、官選県知事、貴族院議員。学位は、文学博士[2][3]。幼名・善次郎[5]、字・偉卿[1]、号・桜泉[1]。
経歴 編集
大隅国大隅郡田代郷大禰田村[3]（鹿児島県南大隅郡田代村、肝属郡田代村、田代町[3]を経て現錦江町）で、薩摩藩士・小牧良助の二男として生まれた[3][4]。江戸で塩谷宕陰に学び[1]、藩校造士館の教員を務めた[1][3]。
1869年（明治2年）議政官史官試補に就任し、小史、権大史を歴任[2]。その後、官僚として黒田清隆に仕え、開拓幹事、文部大臣秘書官、内閣総理大臣秘書官[6]、内閣書記官長などを歴任[2]。1889年（明治22年）12月、奈良県知事に就任し[2][5]、1890年（明治23年）11月、帝国奈良博物館長を兼任[2][7]。十津川流域の大水害復興、鉄道の整備などに尽力[5]。1894年（明治27年）1月、愛媛県知事に転じ[7]、道路・河川の改修、治水事業の実施などに尽力[7]。1897年（明治30年）4月に奈良県知事を退任し[7]、同年12月23日には貴族院議員に勅選された[8]。1898年（明治31年）11月、枢密院書記官長に就任した[2][7]。1903年（明治36年）7月30日、錦鶏間祗候に任じられた[9]。
栄典 編集
- 位階
- 勲章等
- 外国勲章佩用允許
著作 編集
- 『順聖公事蹟 附・年譜』講話会 1910
- 『薩藩史談集』重野安繹共著 求信堂 1912
- 『国訳漢文大成 経子史部 1 大学,中庸』校註、国民文庫刊行会 1920
- 『書経講義』行道学会 1916-20
親族 編集
脚注 編集
- ^ a b c d e f g 『日本人名大辞典』787頁。
- ^ a b c d e f g h i 『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』122頁。
- ^ a b c d e f 『鹿児島県姓氏家系大辞典』374頁。
- ^ a b c 『人事興信録 第4版』こ28頁。
- ^ a b c 『新編日本の歴代知事』712頁。
- ^ 『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』25頁。
- ^ a b c d e 『新編日本の歴代知事』914頁。
- ^ 『官報』第4346号、明治30年12月124日。
- ^ 『官報』第6024号、明治36年7月31日。
- ^ 『官報』第1478号「叙任及辞令」1888年6月5日。
- ^ 『官報』第1650号「授爵叙任及辞令」1888年12月27日。
- ^ 『官報』第4051号「叙任及辞令」1896年12月28日。
- ^ 『官報』第1156号「叙任及辞令」1887年5月10日。
参考文献 編集
関連項目 編集
- 乗鞍岳大量遭難事故（三男・厚彦が遭難死した山岳遭難事故）
| 公職 | ||
|---|---|---|
| 先代 平田東助 |
 枢密院書記官長1898年 - 1903年 |
次代 都筑馨六 |