履物
足に着用されるものの総称
使用目的編集
履物は、足の保護の他に衛生やファッションのために着用される。
もっとも基本的な目的は、足裏の保護であると思われる。足裏は人間の歩行時に地面に接触し、そこに全体重がかかる部分である。使用すれば角質化し、非常に丈夫になるものではあるが、とげやとがった石の角等に対しては充分に対応できない場合も多い。これに対して、足裏を保護するために、その下面を覆うような布、革、板などを用意し、これを足に固定するようになったのが履物の一つの形である。紐で固定するようになったものが草履やサンダル、爪先を覆うようにして、引っ掛けられるようにしたものがスリッパ、足の甲やかかとまでも覆うようにしたものが靴と呼ばれる。
履物の下に、靴下やストッキングを着用することが多い。履物には様々な趣向があり、特にブーツや靴を審美の対象とするものが多い。
構造編集
大きく分けて、足の2本の指で鼻緒を挟むものと、足を包むものに分かれる。
鼻緒付の履物は足指に力が入る、足のバランスによい、足を締め付けないなどの効果があるが、慣れないと足の指の間の鼻緒が痛い(鼻緒擦れ)という問題がある。また、ある種の障害者は足に力を入れることができないため靴でないと歩けない。
しかし、最近は鼻緒が健康によいと言われ始めた。足の指に力が入ること、足が締め付けられないことなどで、子供に普段履かせる学校や親が増えている。
さらに、日本は高温多湿であるため、靴で夏を過ごすと暑いこと、浴衣の再普及により下駄や草履も見直され、普段履きに活用されるようになった。