巨大肝蛭(きょだいかんてつ、学名:Fasciola gigantica)とは、吸虫綱に属する寄生性の扁形動物の1種であり、熱帯性の肝蛭症を引き起こす。体長25~70mm、体幅5~12mm、虫卵は155~190×75~95μm。肝蛭症はアジアアフリカにおける反芻類の扁形動物による寄生虫病の中で最も重要なものの1つとされる。いくつかの国ではその感染率は80〜100%程度と推測されている。

巨大肝蛭 Fasciola gigantica
分類
: 動物界 Animalia
: 扁形動物門 Platyhelminthes
: 吸虫綱 Trematoda
亜綱 : 二生亜綱 Digenea
: 棘口吸虫目 Echinostomida
亜目 : 棘口吸虫亜目 Echinostomata
上科 : 棘口吸虫上科 Echinostomatoidea
: 蛭状吸虫科(カンテツ科) Fasciolidae
亜科 : 蛭状吸虫亜科 Fasciolinae
: カンテツ属 Fasciola
: 巨大肝蛭 F. gigantica
学名
Fasciola gigantica Cobbold, 1855[1]
和名
巨大肝蛭

巨大肝蛭はウシスイギュウに感染し、地域によってはヤギヒツジロバでの感染も認められる。寄生部位は肝臓実質や総胆管であるが、幼若虫が子宮や気管支、脳脊髄などに迷入する事がある。

生活環

巨大肝蛭の最も重要な中間宿主モノアラガイ Radix auriculariaである[2]

脚注 編集

参考文献 編集