御園古墳(みそのこふん)は、兵庫県尼崎市塚口本町にある古墳。形状は前方後円墳。史跡指定はされていない。石棺は尼崎市指定有形文化財に指定されている。

御園古墳

墳丘(左に前方部と石棺覆屋、右奥に後円部)
所在地 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1
(御園墓地内)[1]
位置 北緯34度45分14.43秒 東経135度25分35.85秒 / 北緯34.7540083度 東経135.4266250度 / 34.7540083; 135.4266250座標: 北緯34度45分14.43秒 東経135度25分35.85秒 / 北緯34.7540083度 東経135.4266250度 / 34.7540083; 135.4266250
形状 前方後円墳
規模 墳丘長60m
高さ3m
埋葬施設 前方部:組合式石棺
出土品 直刀2口、(伝)鏡・玉・剣・須恵器ほか
築造時期 6世紀中葉
史跡 なし
有形文化財 石棺(尼崎市指定文化財)
地図
御園古墳の位置(兵庫県内)
御園古墳
御園古墳
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概要

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兵庫県東部、藻川西岸に築造された古墳である。1933年昭和8年)の墓地整理の際に石棺が発見されている[2]。現在は三菱電機伊丹製作所の敷地に取り囲まれているほか、墳丘上は全体が墓地化されており大きく改変を受けている[3]

墳形は前方後円形と推定され、墳丘主軸を東西方向として前方部を西方向に向ける。墳丘長は約60メートル、高さは約3メートルを測る[2][1][3]。埋葬施設として、前方部で組合式家形石棺[2](または長持形石棺[3])が認められている。この石棺は神戸層群中の白色系泥質堆積岩製で、長さ2.15メートル・幅1.20メートル・高さ1.10メートルを測り、蓋石の長辺には縄掛突起を付す[2]。副葬品としては鏡・玉・剣・須恵器等が出土したと伝えられるが、現在は直刀2口(うち1口は環頭大刀)のみが遺存する[2]。築造時期は古墳時代後期の6世紀中頃[2](または古墳時代中期の5世紀[1][3])と推定される。

出土石棺は1981年(昭和56年)に樹脂加工の保存処理が実施されたのち、出土地付近に戻されて1984年(昭和59年)に尼崎市指定有形文化財に指定されている[2]

文化財

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尼崎市指定文化財

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  • 有形文化財
    • 御園古墳石棺(考古資料) - 1984年(昭和59年)3月26日指定[2]

周辺

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岡院の石棺
  • 岡院の石棺(尼崎市御園) - 古墳時代中期の凝灰岩製の石棺(長持形石棺または家形石棺)蓋石。いずれの古墳のものかは明らかでない[4][5]

脚注

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  1. ^ a b c 史跡・文化財散歩 > 御園古墳石棺(尼崎市ホームページ)。
  2. ^ a b c d e f g h 尼崎の指定文化財 > 御園古墳石棺(尼崎市ホームページ)。
  3. ^ a b c d 史跡説明板。
  4. ^ 史跡・文化財散歩 > 岡院の石棺(尼崎市ホームページ)。
  5. ^ 岡院の石棺 史跡説明板。

参考文献

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  • 史跡説明板(尼崎市教育委員会設置)

外部リンク

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