新日本文学』(しんにほんぶんがく)は、日本でかつて発行されていた文芸雑誌である。

概要 編集

1945年、戦争終結とともに動き出した新しい文学団体である、新日本文学会の機関誌として、1945年12月に創刊準備号を発行した。その中で、宮本百合子は「歌声よ、おこれ」を発表し、新しい民主的な文学の創造をよびかけた。

その後、労働者や農民出身の作家たちを育てることに貢献したが、財政的には苦しい時期が続いた。発行元である新日本文学会の盛衰とともに雑誌も激動し、最後には月刊の維持も不可能になった。

会の解散に先立ち、2004年11月12月合併号を最後に終刊した。

同誌の賞として新日本文学賞が設けられていた。とくに第19回の永山則夫、第25回の見沢知廉(佳作)はともに獄中からの受賞者として話題となった。

掲載された主な作品 編集

参考文献 編集

  • 田所泉『「新日本文学」の運動 歴史と現在』(1978年10月、新日本文学会出版部)
  • 鎌田慧編集代表『新日本文学の60年』(2005年11月、七つ森書館)