東来順飯荘(トンライシュン、とうらいじゅん、簡体字: 东来顺)は、中華人民共和国北京市朝陽区に本社を置く清真料理のチェーン。

東来順前門大街
東来順ユニバーサル・北京・リゾート
東来順華龍街店

概要 編集

涮羊肉(羊肉のしゃぶしゃぶ)で名高い[1]

2006年中華人民共和国商務部中華老字号(いわゆる「中国の老舗)を認定した際に、東来順も認定されている[2]。「最も繁盛している清真料理店」といわれる[2]

河北省出身のイスラム教徒である丁徳山が1903年王府井の東安市場で緑豆や栗の粉で作った麺(雑麺)や、そば粉などで作った蒸し餅を売る露店として創業した[2]。商売は繁盛し、少しずつ規模が大きくなり、1941年には涮羊肉を売るようになった[2]

涮羊肉 編集

タレ 編集

涮羊肉に用いるタレは秘伝とされる[2]

羊肉 編集

内蒙古の黒頭小尾羊の9か月から18か月の仔羊肉のみを使う[2]

創業当初から羊肩肉など涮羊肉に手ごろな部位だけを使い、他の部位は肉屋に売りさばいている[2]。現在でも、一頭の仔羊の30パーセントしか店では使用されていない[2]

肉の切り方によって店の人気は左右されるものだが、丁徳山は当時名人と呼ばれた人を招き、弟子を育成している[2]。今日では肉を切るのは機械化されているが、その機械は東来順特製で本店から提供される[2]

出典 編集

  1. ^ 西園寺公一「シャブシャブ」『中国グルメ紀行』つり人社、1993年、22-23頁。ISBN 978-4885362187 
  2. ^ a b c d e f g h i j 北京の冬の風物詩 「東来順飯荘」の涮羊肉”. 人民中国 (2012年5月8日). 2024年4月23日閲覧。

外部リンク 編集