松村弥兵衛

江戸時代の地本問屋

松村 弥兵衛(まつむら やへえ、生没年不詳)は江戸時代地本問屋

来歴 編集

宝暦から文化期に通油町、後明和安永ころに横山町2丁目、文化期に長谷川町重兵衛店で営業している。天明ころで出版活動を停止するか。[1]鳥居清広鳥居清満鳥居清長紅摺絵役者絵の他、歌川豊春勝川春章錦絵を出版しており、豊春の浮絵が多い。一枚絵のほかに黒本、赤本、勝川春朗作画による黄表紙も多数刊行している。

作品 編集

  • 鳥居清広 『さの川市松のまさご御ぜん』 細判 紅摺絵 宝暦5年(1755年)
  • 鳥居清広 『尾上菊五郎』 紅摺絵
  • 鳥居清満 『坂東彦三郎の半七と姉川大吉のさんかつ』 大短冊判 紅摺絵 宝暦後期
  • 鳥居清満 『二世瀬川菊之丞の簪をさす娘』 紅摺絵
  • 鳥居清長 『三世大谷広次の松王と四世坂東又太郎の梅王』 細判 紅摺絵 明和9年(1772年)
  • 歌川豊春 『浮絵歌舞妓芝居之図』 横大判 錦絵 明和7年
  • 歌川豊春 『浮絵十二段管弦の図』 横大判 錦絵 明和後期~安永
  • 勝川春章 『中村仲蔵の布袋』 細判 錦絵 安永9年(1780年)
  • 歌川豊春 『阿蘭陀浮絵すなどりの図』 横大判 錦絵 明和安永ころ
  • 勝川春朗 『高砂屋尾上之金』 市場通笑作 黄表紙 天明6年(1786年)

脚注 編集

  1. ^ 『原色浮世絵大百科事典』第3巻、142頁。

参考文献 編集