桜ミク(さくらミク)は、クリプトン・フューチャー・メディアバーチャルアイドル初音ミク」の派生キャラクター[1]。名称が定着する前には「初音ミク 桜バージョン」という別名で呼ばれていた[1][2][3]

春をモチーフとしており、全体的にピンク色を基調としてさくらんぼをデザインに織り込んでいるのが特徴[1]。冬の風物詩となった冬季仕様の「雪ミク」に対し、春の桜ミクというイメージも根付いている[1]

2019年より「弘前さくらまつり」の公式応援キャラクターに就任している[4]

概要 編集

桜ミクのルーツは2011年に開催された公式ライブ「初音ミク ライブパーティー♪」東京公演の会場限定特典として配布されたフィギュア「ねんどろいどぷらす 初音ミク 桜バージョン チャーム」と言われている[1]。一方でファンアートがベース(起源)という説もある[3]が、公式には言及されていない。

2019年、公式メインビジュアルとしてKEIのイラストが採用され、クリプトン社が運営するピアプロキャラクターズの公式ポータル「piapro,net」にも掲載された[5]

地域振興 編集

下記のコンテンツでは、広告(桜ミクを通じた企画の発信[6])のほかグッズ販売や展示なども行われている。

弘前さくらまつり
桜ミクは2019年3月7日付けで青森県の「弘前さくらまつり」の公式応援キャラクターに就任しており[7][4]、日本有数の桜の街の魅力が桜ミクというキャラクターに乗せて発信されている[8]
雪ミクがクリプトン主催の「SNOW MIKU」と共に定着したのに対し、桜ミクは特定のイベントとコラボしておらず、散発的な展開に留まっていた[9]。そんな中、本イベントで桜ミクが起用されたことはファンにとって今後の展開に大きな期待が膨らむものであったという[9]
桜ミクの弘前での展開は無事受け入れられ、企画の立役者の一人であるクリプトン社の齋藤大輔は「すごくいいパートナーに巡り会えた」と発言している[9]
弘前ねぷたまつり
2019年弘前ねぷたまつりにて、上記のさくら祭りの流れで桜ミクとコラボする運びとなった[8]
ひろはこ
2022年4月より、弘前市函館市の観光事業「ひろはこ」にも起用されている[10]

模型・ぬいぐるみ 編集

フィギュア・プラモデル 編集

  • ねんどろいど 桜ミク」シリーズ
    • 上述した通り、初の商品化はグッドスマイルカンパニー(以下、グッスマ)の「ねんどろいどぷらす 初音ミク 桜バージョン チャーム」であり、名義は異なるがこれが桜ミクの起源という扱いになっている[1]
    • 2013年3月には“ぷちでびる”によるリデザイン版の「ねんどろいど 桜ミク」が発売[1]。以後も桜ミクのねんどろいど商品が展開される。
    • 2015年3月発売の「ねんどろいど 桜ミク Bloomed in Japan」はグッスマの国内工場出荷(メイドインジャパン)の第1弾を記念した商品である[11]
    • この他にも「ねんどろいどぷち」、「ねんどろいどどーる」でも発売されている。
  • 桜ミクダヨー
    • ミクダヨー」の桜ミクverとして、2013年のエイプリルフール企画にて初登場[1]。企画内容は桜ミクダヨーのねんどろいど製品が展開されるというもので、グッスマの該当ページでは「原型制作 ミクダヨー、制作協力 ミクダヨー、製造協力 ミクダヨー、企画協力 ミクダヨー」と記載されている。
    • 2015年には上記の企画から一転し、本当に「ねんどろいど 桜ミクダヨー」として商品化・発売された(付属アイテム:三色団子、大トロ寿司)[11]
  • 1/10 桜ミク feat.KEI(フィギュアJAPAN キャラクター・ボーカル・シリーズ 01 初音ミク編)
    • 書籍「フィギュアJAPAN キャラクター・ボーカル・シリーズ 01 初音ミク編」の特典スケールフィギュア(原画:KEI)[12]

その他のシリーズ(フィギュア・プラモデル) 編集

上記以外では以下のシリーズにて展開されている(パブリッシャー別・五十音順)。

  • KADOKAWA
    • 「摔倒的初音未来」シリーズ
  • グッドスマイルカンパニー
    • スケール(1/6)
    • グッスマくじ[13]
  • コトブキヤ
    • フレームミュージック・ガール[14]
  • セガ
    • プライズ
  • タイトー
    • スケール(1/7)
    • タイトーくじ
  • バンプレスト
    • プライズ
  • マックスファクトリー
  • フリュー
    • プライズ
  • Youtooz(国外)
    • Youtoozフィギュア

ドール・ぬいぐるみ 編集

その他のメディアミックス 編集

初音ミクのメディア展開において初音ミクのバリエーションの一つとしてラインナップに加えられるケースが多い。また、通常のミクではなく桜ミクが先に起用されるケースもある。

本節では、通常のミクではなく“桜ミクを主軸としたメディア展開”の一部を解説する。

初音ミク de 桜ノ歌のキャンペーン
 
桜ミクまん
2013年3月にファミリーマートが初音ミクとのコラボレーションの一環として桜ミクの商品を期間限定で販売した[16]
桜ミクラッピング電車
2019年より、弘前観光コンベンション協会とのコラボで桜ミクのラッピング電車が期間限定で運行[17]
桜ミク×アニメイトカフェ
2021年、グッドスマイル×アニメイトカフェ(秋葉原/大阪日本橋)にて、2021年3月10日から4月12日までコラボカフェが開催された[18]
桜ミク POP UP SHOP
『桜ミク』 POP UP STORE
全国ロフト6店舗で「『桜ミク』 POP UP STORE in ロフト」が2024年3月から5月にかけて開催[19]

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h MIKU-Pack18 2016, p. 10-15.
  2. ^ 「桜ミク」(初音ミク桜バージョン)が「桜もち」味の“おこし”で登場!新感覚のおこし「puchi OKOC(ぷちおこしー)」とコラボ”. UFI FUTECH. 2024年4月19日閲覧。
  3. ^ a b 弘前と函館が「桜ミク」と観光コラボキャンペーンを実施!- 23年4月20日より”. オタスポガイド.com (2023年3月11日). 2024年4月19日閲覧。
  4. ^ a b 桜ミク特別号 2020.
  5. ^ ピアプロキャラクターズ.
  6. ^ 桜ミク特別号 2020, p. 2-5.
  7. ^ 初音ミク公式ブログ 2019年3月7日 桜ミクが「弘前さくらまつり」公式応援キャラクターに! - クリプトン・フューチャー・メディア
  8. ^ a b 桜ミク特別号 2020, p. 4-5.
  9. ^ a b c 桜ミク特別号 2020, p. 2-7.
  10. ^ 沿革 クリプトン
  11. ^ a b 初音ミクアーカイブ 2019, p. 235-258.
  12. ^ フィギュアJAPANミク編 2014, p. 20-23.
  13. ^ セブン‐イレブン、イトーヨーカドーで桜ミクがテーマの「グッスマくじ 桜ミク”2024”」が4月9日(火)より順次発売!ねんどろいどやアクリルスタンドなどがラインナップ!セーラー服姿にも注目”. 電撃ホビーウェブ. KADOKAWA (2024年4月4日). 2024年4月16日閲覧。
  14. ^ フレームミュージック・ガール 桜ミク”. コトブキヤ. 2024年4月16日閲覧。
  15. ^ figma 桜ミク”. グッドスマイルカンパニー. 2024年4月16日閲覧。
  16. ^ 桜ミクまんも!ファミリーマートが“初音ミク”コラボ商品16種類を発売”. 東京ウォーカー. KADOKAWA (2013年2月21日). 2024年4月23日閲覧。
  17. ^ 「桜ミク」ラッピング電車 弘南鉄道大鰐線にて運行!”. 弘南鉄道 (2019年7月22日). 2024年4月16日閲覧。
  18. ^ 『桜ミク』×GOOD SMILE×animate cafe コラボカフェ開催!(3/10〜4/12)グッドスマイル×アニメイトカフェ(秋葉原/大阪日本橋)”. コラボカフェトーキョー. live by g COLLABO CAFE TOKYO. 2024年4月16日閲覧。
  19. ^ 「初音ミク」桜ミクたちと一緒に“桜パーティー”! 描き下ろしイラストグッズも続々登場♪ ポップアップが全国ロフト6店舗で開催”. アニメ!アニメ!. イード (2024年4月4日). 2024年4月16日閲覧。

参考文献 編集

  • piapro.net”. クリプトン・フューチャー・メディア. 2022年7月9日閲覧。
  • ホビージャパン』フィギュアJAPAN 『キャラクター・ボーカル・シリーズ 01 初音ミク』編、2014年10月31日。 
  • 『MIKU-Pack 18』KADOKAWA、2016年。 
  • 『初音ミク アーカイブ』グッドスマイルカンパニー、2019年。 
  • 『スポーツ報知 ひろさき×桜ミク 特別号』スポーツ報知、2020年。 

外部リンク 編集