複数の数の大きさの関係を簡単な数字で表したもの

(ひ、: ratio)とは、2つ以上の0でない比例関係を表したもの。

一般に2つの数 a, b の比は a:b と表される。記号 a:b は「a対b」と読む。a前項ぜんこうb後項こうこうという。また、前項と後項を入れ替えた b:a を元の比の逆比ぎゃくひまたは反比はんぴという。3数以上の場合も a:b:c のように表し、特に連比れんぴという。

テレビ受像機コンピュータのディスプレイの寸法や画面解像度は様々だが、横幅と縦幅の比(アスペクト比)は規格ごとに統一されている。例えばアスペクト比が 16:9 であるとは、横幅の 1/16 の長さが縦幅の 1/9 の長さに等しいことを示す。画面解像度 1280×720 のディスプレイと 1920×1080 のディスプレイはいずれもアスペクト比 16:9 である。

比において、前項と後項に(0以外の)同じ数をかけたものも同じ比である。つまり、a:b = ka:kb, (k ≠ 0)

a:b に対して分数 a/b比の値という。 比の値は b を単位量とした a の大きさ(割合)と見なすことができる。また、a:b = a/b:1 なので比の値は後項を 1 としたときの前項と言い換えることができる。後項を 100 とした前項(=100a/b)を百分率、またはパーセントという。

比例 y = kx が成り立つとき、y:x の比の値 y/x と比例定数 k とは等しくなる。

a:b = c:d のような式を比例式という。ad外項bc内項という。2つの比が等しい場合、外項同士の積 ad と内項同士の積 bc は等しい。このことは、a/b = c/d の両辺を bd 倍すると ad = bc となることから分かる。

関連項目

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