混老頭

麻雀の上がり役のひとつ

混老頭(ホンロウトウ)とは、麻雀におけるのひとつ。4面子1雀頭が全て么九牌(一九牌と字牌)だけで構成された和了形。門前2翻、副露しても2翻。略して混老(ホンロウ)と呼ばれることもある。中国麻雀では混幺九と表記し、32点役である。

概要編集

2翻役だが、対々和もしくは七対子が必ず複合するため、4翻以上が確定する。混老頭を4翻役とし、対々和もしくは七対子とは複合しないとする解説書もある。対々和形の場合は混老頭対々和、七対子形の場合は混老頭七対子と区別されることもある。混全帯么九の対々和形式または七対子形式の上位役であるため、チャンタとは複合しない。役牌(場風牌・門風牌・三元牌)や混一色などと複合しやすく、三暗刻三色同刻と複合することもある。対々和形の場合はが最低でも40符(副底20符+么九牌明刻4組16符=36符→切り上げ40符)付くため(切り上げ満貫を採用していなくても)満貫以上が確定する。

字牌を用いない形は清老頭、逆に字牌だけだと字一色となり、混老頭で使える牌13種全てを使うのが国士無双であり、いずれも役満となる。

値段の取り決め編集

古いルールや一部のルールでは、門前3翻・副露2翻としている場合や、門前3翻・副露しても3翻としている場合がある。また中には、対々和や七対子を役の定義に含め5翻役として分類しているルールブック[1]も見られるほか、対々形は5翻だが七対形は4翻としているルールも見られる。しかし現在の標準的なルールでは、対々和三暗刻三槓子三色同刻といった対子系の役と同じく、食い下がりなしの2翻役とするのが一般的である。以下の牌姿例でも2翻役として扱う。

牌姿の例編集

(例)副露したケース

                   
  のシャンポン待ち。大抵の場合、混老頭は積極的に副露して和了に向かわなければテンパイさえ難しい。しかし、タンピン系のメンツ手には使い辛い端牌や字牌を使う役であるため、手材料さえ揃っていれば早い段階で2副露3副露できることもある。また、役牌ドラを含んでいれば、鳴いても跳満以上の得点が見込める。この例ではドラなしでも發で跳満となる。

(例)メンゼンのケース

             
  のシャンポン待ちは同じだが、こちらはメンゼンのテンパイである。ツモれば四暗刻で役満、出あがりでも混老+対々+三暗刻+役牌で跳満が確定しており、發なら倍満に届く。立直やドラ・裏ドラが絡めば三倍満・数え役満まで見える強力な牌姿であるが、副露に頼らず自力でテンパイに至るのは極めて稀である。

(例)七対形のケース

             
 待ち。七対子との複合例である。リーチ、ツモ、ドラなどの複合がない場合、混老頭2翻+七対子2翻で25符4翻、現行の一般的なルールでは子6400点(親9600点)にしかならない。七対子のため鳴くこともできず、役牌等との複合も不可能なため、難易度が高い割に点数的に報われないケースの筆頭に挙げられる。但し国士狙いからの切り替えでは筆頭に上がる役である。

脚注編集

  1. ^ 昭和50年代に発表された「新現代ルール」では、清一色小三元などと共に混老頭が5翻役として分類されている(天野大三/青山敬『新「現代ルール」による 図解 麻雀入門』梧桐書院、1979年、0076-590868-2368、p108に混老頭の詳細)。ただし「新現代ルール」は現在では廃れてしまった傍流のルール体系である。

関連項目編集