勃海郡(ぼっかい-ぐん)は、中国にかつて存在した漢代から隋代にかけて、現在の河北省滄州市一帯に設置された。

中国地名の変遷
建置 漢代
使用状況 唐初に廃止
前漢勃海郡
迎河郡
後漢勃海郡
三国勃海郡
西晋勃海郡
東晋十六国勃海郡
南北朝滄水郡
勃海郡
渤海郡
滄州
景城郡
滄州

歴史

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前202年前漢により幽州の下に勃海郡が設置される。王莽のとき、迎河郡と改称された[1]

後漢が建てられると、勃海郡の称にもどされた。勃海郡は冀州に属し、南皮・高城・重合・浮陽・東光・章武・陽信・の8県を管轄した[2]

のとき、勃海郡は南皮・東光・浮陽・饒安・高城・重合・東安陵広川・阜城の10県を管轄した[3]

北魏太武帝の初年に勃海郡は滄水郡と改称された。497年太和21年)、滄水郡は勃海郡の称にもどされた。北魏の勃海郡は南皮・東光・脩・安陵の4県を管轄した[4]

583年開皇3年)、が郡制を廃すると、勃海郡は廃止されて、滄州に編入された。607年大業3年)に州が廃止されて郡が置かれると、滄州は渤海郡と改称された。渤海郡は陽信・楽陵滳河厭次蒲台・饒安・無棣塩山・南皮・清池の10県を管轄した[5]

618年武徳元年)、唐により渤海郡は滄州と改められ、渤海郡の呼称は姿を消した[6]

行政区画

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前漢

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前漢の行政区画
勃海郡
上位行政区 幽州
浮陽県 陽信県 東光県 阜城県
千童県 重合県 南皮県 章武県 中邑県
高城県 高楽県 成平県 東平舒県
重平県 安次県 文安県 束州県 建成県
侯国 定国 参戸国 柳国 臨楽国
脩市国 景成国 章郷国 蒲領国

脚注

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  1. ^ 漢書』地理志上
  2. ^ 後漢書』郡国志二
  3. ^ 晋書』地理志上
  4. ^ 魏書』地形志二上
  5. ^ 隋書』地理志中
  6. ^ 旧唐書』地理志二


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