ツール・ド・フランス1980

第67回 ツール・ド・フランス 1980
全行程 22区間, 3842 km
総合優勝 ヨープ・ズートメルク 109時間19分14秒
2位 ハニー・クイパー +6分55秒
3位 レイモン・マルタン +7分56秒
4位 ヨハン・デミュインク +12分24秒
5位 ジョアキン・アゴスティーニョ +15分37秒
ポイント賞 リュディ・ペヴェナフ 184ポイント
2位 ショーン・ケリー 153ポイント
3位 リュド・ペータース 148ポイント
山岳賞 レイモン・マルタン 223ポイント
2位 リュド・ルース 162ポイント
3位 リュド・ペータース 147ポイント
新人賞 ヨハン・ファン・デル・フェルデ 109時間44分42秒
チーム優勝 ミコ・メルシエ

ツール・ド・フランス1980は、ツール・ド・フランスとしては67回目の大会。1980年6月26日から7月20日まで、全22ステージで行われた。

みどころ 編集

ジロ・デ・イタリアで初優勝を果たしたベルナール・イノーが初のダブル・ツール制覇に意欲満々。当大会の総合3連覇もかかっていた。

対して、当大会2年連続、総合2位は過去通算5回を数えるヨープ・ズートメルクが対抗格に挙げられるも、今大会も2位が精一杯ではないかという見方がされていた。だが、思わぬ事態が待ち構えていた。

今大会の概要 編集

イノーは早くもプロローグの個人タイムトライアルを制したばかりか、第4ステージの個人タイムトライアル、第5ステージと連勝。個人タイムトライアルとなった第11ステージではルディ・ペフェナーフからマイヨ・ジョーヌを奪った。

だが、この区間を制したのはズートメルク。しかもイノーに1分39秒の差をつけていた。そのため、イノーはズートメルクに総合タイムで21秒の差しかつけられず、今大会では唯一のピレネー超えステージとなる、第13ステージに向けて不安を残すことになった。そしてその不安が的中してしまう。

第13ステージ途中でイノーが膝を悪くして棄権してしまったのである。これでズートメルクが替わってマイヨを奪い、2位にハニー・クイパーが1分10秒差で続いた。

第16ステージからは4連続でアルプスステージとなったが、ズートメルクはじわりとクイパーに差を広げ、第18ステージでは名だたるクライマーを利して2番手集団でゴール。対してクイパーはこのステージにおいてズートメルクに2分45秒の差をつけられてしまい、総合タイム差は5分22秒差にまで広がったが、勝負はここでついた形となった。ズートメルクは第21ステージの個人タイムトライアルを制し、完全に今大会のマイヨの座を不動のものとした。

これまで、エディ・メルクス、イノーの存在の影に隠れ、「万年2位」の座に甘んじてきたズートメルクがツール出場10回目にして総合初優勝を飾った。

その後 編集

  • 途中棄権したイノーだが、この年、地元フランス開催となった世界自転車選手権・個人ロードでは優勝を果たした。

総合成績 編集

順位 選手名 国籍 チーム 時間
1 ヨープ・ズートメルク   オランダ TI=ローリー 109時間19分14秒
2 ハニー・クイパー   オランダ プジョー +6分55秒
3 レイモン・マルタン   フランス ミコ・メルシエ +7分56秒
4 ヨハン・デミュインク   ベルギー スプレンドール アドミラル +12分24秒
5 ジョアキン・アゴスティーニョ   ポルトガル Puch-Sem +15分37秒
6 クリスティアン・セズネック   フランス ミコ・メルシエ +16分16秒
7 スヴェン=オーク・ニルソン   スウェーデン ミコ・メルシエ +16分33秒
8 リュド・ペータース   ベルギー アイスブルク +20分45秒
9 ピエロ・バッゾ   フランス ラ・ルドゥト +21分03秒
10 ヘンク・リュベルディング   オランダ TI=ローリー +21分10秒

 マイヨ・ジョーヌ保持者 編集

選手名 国籍 首位区間
ベルナール・イノー   フランス プロローグ-第1(1)、第11-第12
ヘリー・クネットマン   オランダ 第1(2)
イヴォン・ベルタン   フランス 第2
リュディ・ペヴェナフ   ベルギー 第3-第10
ヨープ・ズートメルク   オランダ 第13-最終

外部リンク 編集