マーロン・タパレス

フィリピンのプロボクサー (1992-)

マーロン・タパレスMarlon Tapales1992年3月23日 - )は、フィリピンプロボクサー。元WBO世界バンタム級王者。元WBAスーパーIBF世界スーパーバンタム級統一王者。世界2階級制覇王者。

マーロン・タパレス
2023年 母国の政府行事にて
基本情報
本名 マーロン・タナン・タパレス
通称 Nightmare(悪夢)
階級 スーパーバンタム級
身長 163cm
リーチ 165cm
国籍 フィリピンの旗 フィリピン
誕生日 (1992-03-23) 1992年3月23日(32歳)
出身地 北ラナオ州トゥボッド
スタイル サウスポー
プロボクシング戦績
総試合数 41
勝ち 37
KO勝ち 19
敗け 4
引き分け 0
無効試合 0
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来歴 編集

2008年7月18日、北ラナオ州ララでプロデビュー戦をライトフライ級4回戦を行い、初回54秒TKO勝ちを収めた。

2009年5月30日、北スリガオ州スリガオでフィリピンPBFフライ級王者ブリックス・レイと対戦し、6回終了時に棄権した為、プロ初敗戦となり王座獲得に失敗した。

2010年4月9日、北ラナオ州トゥボッドワーリト・パレナスとフィリピンGABライトフライ級王座決定戦を行い、7回1分19秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2010年6月12日、南サンボアンガ州サンボアンガでチャーリー・カビラと対戦し、12回3-0の判定勝ちを収めGAB王座の初防衛に成功した。

2013年2月23日、ソノラ州エルモシージョヒムナシオ・デル・エスタード・デ・ソノラデビッド・サンチェスWBC世界スーパーフライ級シルバー王座決定戦を行い、12回0-2(113-115、112-116、114-114)の判定負けを喫し王座獲得に失敗した[1]

2013年5月26日、石川県産業展示館でルーベン・マナカネと117ポンド契約10回戦を行い、4回2分17秒TKO勝ちを収めた[2]

2013年8月1日、セブ市ウォーターフロント・セブシティ・ホテル&カジノでフレディレックス・ロドリゲスとWBOアジア太平洋バンタム級王座決定戦を行い、12回3-0(2者が119-108、117-110)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した。

2014年4月13日、石川県産業展示館で木村隼人と119ポンド契約10回戦を行い、5回1分40秒、2-0の負傷判定勝ちを収めた[3]

2014年6月28日、北ラナオ州トゥボッドでファディリ・マジハと対戦し、12回3-0(119-108、117-110×2)の判定勝ちを収めWBOアジア太平洋王座の初防衛に成功した。

2015年12月16日、京都市島津アリーナ京都でWBO世界バンタム級2位の大森将平とWBO世界バンタム級挑戦者決定戦を行い、2回1分35秒TKO勝ちを収めプンルアン・ソー・シンユーへの挑戦権獲得に成功した[4][5]

2016年7月27日、アユタヤでWBO世界バンタム級王者プンルアン・ソー・シンユーと対戦し、11回37秒KO勝ちを収め王座獲得に成功した[6]。8月15日、WBOの2016年8月度月間MVPに選出された[7][8]

2017年4月23日、大阪府立体育会館でWBO世界バンタム級6位の大森将平と対戦し、初防衛を目指したが、前日計量で54.3kgを計測し規定体重の53.52kgを800g超過し、2時間の猶予を与えられサウナに直行したものの、制限時間の15分前に臨んだ再計量でも規定体重を900g超過していたことによりタパレス陣営がギブアップして王座を剥奪された[9][10][11][12]。試合はタパレスが勝てば王座は空位となり、大森が勝てば大森が新王者となる条件で行われたが、タパレスが11回16秒TKO勝ちを収めたため王座は空位となった[13][14]

2019年12月7日、ダニエル・ローマンの負傷により設けられたIBF世界スーパーバンタム級暫定王座を懸けて、元同正規王者でIBF世界スーパーバンタム級1位の岩佐亮佑ニューヨークバークレイズ・センターで対戦。試合は3回に岩佐の左ボディでタパレスがダウン。タパレスはバッティングによるダウンをアピールしたが、裁定はダウンのままだった。そして11回には、岩佐の左ストレートでダウン。タパレスは休んでから立ち上がったものの、フラついたところでレフェリーが試合を止め、11回1分9秒TKO負けを喫した[15]

2021年7月、妻子を母国に残し、拠点をアメリカに移す[16]

2021年12月11日、カリフォルニア州 ディグニティ・ヘルス・スポーツ・パーク・テニスコートで行われたIBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦で、同級10位の勅使河原弘晶と対戦し、勅使河原から計3度のダウンを奪い、2回6秒のKO勝ちを収めた[17][18]

2023年4月8日、テキサス州サンアントニオのボーイング・センター・アット・テックポートで、WBAスーパーIBF世界スーパーバンタム級統一王者ムロジョン・アフマダリエフと対戦し、12回2-1の判定勝ちを収め2階級制覇を達成した。

2023年12月26日に有明アリーナにおいて、WBC・WBO世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥4団体統一戦を行い、10回1分2秒KO負けを喫し、WBA・IBF王座から陥落した[19]

戦績 編集

  • プロボクシング:41戦 37勝(19KO)4敗
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2008年7月18日 1R 0:54 TKO ネストール・ガモロ   フィリピン
2 2008年8月23日 4R 判定2-0 シェルウィン・マクドルンガイ   フィリピン
3 2008年9月20日 6R 判定3-0 ジェロム・ツヨール   フィリピン
4 2008年11月19日 6R 判定3-0 フレディ・マルティネス   フィリピン
5 2008年12月27日 1R 2:32 TKO チャーリー・ラミラ   フィリピン
6 2009年1月15日 8R 判定3-0 ライアン・タンパス   フィリピン
7 2009年3月25日 10R 判定3-0 ロデル・テハレス   フィリピン
8 2009年4月19日 10R 判定3-0 マイケル・ロドリゲス   フィリピン
9 2009年5月30日 6R 終了 TKO ブリックス・レイ   フィリピン PBF比国フライ級タイトルマッチ
10 2009年8月29日 10R 判定3-0 ヘルソン・マンシオ   フィリピン
11 2009年11月8日 10R 判定3-0 アルマンド・デラクルス   フィリピン
12 2010年1月23日 2R 2:50 TKO ランディ・ペタルコリン   フィリピン
13 2010年4月9日 7R 1:19 TKO ワーリト・パレナス   フィリピン PBF比国フライ級王座決定戦
14 2010年6月12日 12R 判定3-0 チャーリー・カビジャ   フィリピン PBF防衛1
15 2010年10月6日 10R 判定3-0 リチャード・オリサ   フィリピン
16 2010年11月5日 10R 判定3-0 レイ・ミグリノ   フィリピン
17 2011年2月6日 1R 2:46 KO チャーリー・カビジャ   フィリピン
18 2011年5月6日 6R 判定2-0 アレハンドロ・ソロリオ   アメリカ合衆国
19 2011年6月25日 4R 1:50 KO ヨッピチャイ・シッサイトーン   タイ
20 2011年10月9日 10R 判定3-0 モービル・マーチン   ウガンダ
21 2011年11月17日 3R 1:41 TKO レックス・オリサ   フィリピン
22 2012年10月20日 2R 1:10 KO ラス・マヌディン   インドネシア
23 2013年2月23日 12R 判定0-2 デビッド・サンチェス   メキシコ WBC世界スーパーフライ級シルバー王座決定戦
24 2013年5月26日 4R 2:17 TKO ルーベン・マナカネ   インドネシア
25 2013年8月1日 12R 判定3-0 フレディレックス・ロドリゲス   フィリピン WBOアジア太平洋バンタム級王座決定戦
26 2014年2月8日 10R 判定3-0 ガリー・スサント   インドネシア
27 2014年4月13日 5R 終了 負傷判定2-0 木村隼人ワタナベ   日本
28 2014年6月28日 12R 判定3-0 ファジーリ・マヒハ   タンザニア WBOアジア太平洋防衛1
29 2015年1月31日 2R 1:51 KO ジェッカー・ブハウェ   フィリピン
30 2015年12月16日 2R 1:35 TKO 大森将平(ウォズ)   日本 WBO世界バンタム級挑戦者決定戦
31 2016年7月27日 11R 0:30 KO プンルアン・ソー・シンユー   タイ WBO世界バンタム級タイトルマッチ
32 2017年4月23日 11R 0:16 TKO 大森将平(ウォズ)   日本 体重超過により王座剥奪
33 2018年9月30日 1R 2:10 KO グッドラック・ムレマ   タンザニア
34 2019年2月16日 5R 終了 TKO フェルナンド・バルガス・パーラ   メキシコ
35 2019年6月1日 3R 1:37 KO ロベルト・カスタネダ   メキシコ
36 2019年12月7日 11R 1:09 TKO 岩佐亮佑セレス   日本 IBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦
37 2020年11月21日 2R 0:46 TKO エデン・ソンソナ   フィリピン
38 2021年12月11日 2R 0:06 KO 勅使河原弘晶三迫   日本 IBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦
39 2022年5月14日 2R 1:39 KO ホセ・エストラーダ   メキシコ
40 2023年4月8日 12R 判定2-1 ムロジョン・アフマダリエフ   ウズベキスタン WBA・IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
41 2023年12月26日 10R 1:02 KO 井上尚弥大橋   日本 WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級王座統一戦
リングマガジン世界スーパーバンタム級王座決定戦

WBA・IBF王座陥落
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獲得タイトル 編集

脚注 編集

  1. ^ セグラ 14ヵ月ぶりに再起 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年2月24日
  2. ^ 5.26金沢&熊本試合結果 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年5月27日
  3. ^ 松本、ユースタイトル獲得ならず 金沢 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年4月14日
  4. ^ 大森将平が2回TKO負け、WBO挑戦権獲得ならず Boxing News(ボクシングニュース) 2015年12月16日
  5. ^ #2 Tapales demolishes #1 Omori in WBO 118lb eliminator Fightnews.com 2015年12月17日
  6. ^ 元日本王者の芹江匡晋が引退、プンルアン王座陥落 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年7月27日
  7. ^ WBO RANKING AUGUST 2016 WBO公式サイト 2016年8月15日
  8. ^ 翁長吾央が沖縄でOPBF戦、WBOランキング Boxing News(ボクシングニュース) 2016年8月21日
  9. ^ Tapales forfeits WBO 118lb belt on scale Fightnews.com 2017年4月22日
  10. ^ “タパレス、王座はく奪 調印式すっぽかして減量…再計量もギブアップ”. Sponichi ANNEX. スポーツニッポン新聞社. (2017年4月22日). https://www.sponichi.co.jp/battle/news/2017/04/22/kiji/20170422s00021000169000c.html 2017年4月22日閲覧。 
  11. ^ 王者タパレス王座剥奪 再計量にも失敗し王座空位 日刊スポーツ 2017年4月22日
  12. ^ WBO王者タパレスが計量失格、大森将平は勝てば王者 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年4月22日
  13. ^ Overweight ex-WBO champ Tapaples stops Omori in eleven Fightnews.com 2017年4月23日
  14. ^ 大森将平11回TKO負け、中盤チャンス作るも及ばず Boxing News(ボクシングニュース) 2017年4月23日
  15. ^ 岩佐亮佑がニューヨークでIBF暫定王座獲得 当日計量失格のタパレスに11回TKO勝ち Boxing News(ボクシングニュース)2019年12月8日
  16. ^ “井上尚弥の対戦相手タパレスとは? 悪夢与える愛称「ナイトメア」フィリピン初4団体統一狙う”. 日刊スポーツ. (2022年12月26日). https://www.nikkansports.com/battle/news/202312260000032.html 
  17. ^ 勅使河原弘晶は無念、タパレスに2回KO負け IBF・S・バンタム級挑戦者決定戦 Boxing News(ボクシングニュース)2021年12月12日
  18. ^ Donaire-Gaballo undercard: Marlon Tapales stops Hiroaki Teshigawara in two rounds The Ring 2021年12月11日
  19. ^ 井上尚弥が10回KO勝ち 2階級で4団体統一の偉業達成 奮闘のタパレスにも拍手 Boxing News(ボクシングニュース) 2023年12月26日

関連項目 編集

外部リンク 編集

前王者
プンルアン・ソー・シンユー
WBO世界バンタム級王者

2016年7月27日 - 2017年4月22日(剥奪)

空位
次タイトル獲得者
ゾラニ・テテ
前スーパー王者
ムロジョン・アフマダリエフ
WBA世界スーパーバンタム級スーパー王者
2023年4月8日 - 2023年12月26日
次スーパー王者
井上尚弥
前王者
ムロジョン・アフマダリエフ
IBF世界スーパーバンタム級王者

2023年4月8日 - 2023年12月26日

次王者
井上尚弥