登封市(とうほう-し)は中華人民共和国河南省鄭州市に位置する県級市。古くから文明の栄えた地で、中国の名山のひとつである嵩山(すうざん)、および少林寺が有名。少林寺をはじめとする文化遺産は、「天地の中央」にある登封の史跡群として世界遺産に登録されている。

中華人民共和国 河南省 登封市
嵩山少林寺
嵩山少林寺
嵩山少林寺
鄭州市中の登封市の位置
鄭州市中の登封市の位置
鄭州市中の登封市の位置
中心座標 北緯34度27分19秒 東経113度1分31秒 / 北緯34.45528度 東経113.02528度 / 34.45528; 113.02528
簡体字 登封
繁体字 登封
拼音 Dēngfēng
カタカナ転写 ドンフォン
国家 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
河南
副省級市 鄭州市
行政級別 県級市
面積
総面積 1,220 km²
人口
総人口(2002) 62 万人
経済
電話番号 0371
郵便番号 452740
行政区画代碼 410185
公式ウェブサイト http://www.dengfeng.gov.cn/

歴史 編集

 
嵩山

伝説では夏王朝が陽城(現在の登封市告成鎮とされる)に都を築いたとされ、禹都陽城の別称がある。前漢の第7代皇帝・武帝は嵩山に遊び、この時に崇高県が正式に設立された。

代に嵩山の南にあることから嵩陽県と改称した。代、自ら皇帝に即位し国号を周と変えた武則天696年に嵩山に登り、この山を中嶽に封じて嵩陽県を登封県に、陽城県を告成県に改称させた。代に登封、告成の両県は合併させられ登封県となった。

1994年5月30日、国務院は登封県を廃止し市に昇格させる案を批准し、登封市となった。

地理 編集

 
中国最古級の仏教寺院・法王寺。北に嵩山がそびえる

登封市は河南省の中西部に位置し、五岳のうちの中岳にあたる嵩山の南麓に街が広がる。市域の東西の幅は56km、南北の幅は35.5km。地形は山地と丘陵が主で平地は少ない。温帯大陸性気候に属する。

行政区画 編集

  • 街道:嵩陽街道、少林街道、中嶽街道、盧店街道
  • 鎮:大金店鎮、潁陽鎮、告成鎮、陽城区鎮、大冶鎮、宣化鎮、徐荘鎮、東華鎮、唐荘鎮
  • 郷:白坪郷、君召郷、石道郷

陽城区鎮は工業区。陽城区鎮は登封市の東南部、市の中心から13km離れた場所にある面積15km²の工業区で、6つの行政村を管轄する。

文化・観光 編集

  • 中岳嵩山:中国随一の名山。国家級重点風景名勝区と国家級森林公園とされており、名所旧跡も多い。「詩経」では「嵩高維嶽、峻極于天」と書かれている。1991年にはユネスコの支援する世界地質公園(ジオパーク)として認定された。
  • このほか、市内には全国重点文物保護単位が全部で13か所、省級の文物保護単位が18か所、県級の文物保護単位が123か所ある。また先史時代からの文物6,700点以上がこれまでに発掘された。

舞台とした作品 編集

嵩山少林寺が多くのアクション映画の舞台となっている。詳しくはCategory:少林寺を題材とした映画作品を参照。