禁止法 (言語学)
例
編集命令法の否定で表す言語
編集インド・ヨーロッパ語などでは命令法の否定として表されることが多い。例えば以下の英語の例である。
アイヌ語では、禁止法専用の副詞iteki(沙流・千歳方言)やeciki(旭川方言)などを肯定の命令法同様の形(例外的に人称接辞を取らない形)になる[1]。
命令法と独立した禁止法
編集命令法と別の法として表現する言語もあり、日本語がその例である。日本語では終止形に終助詞「な」をつける形が一般的である。一部の方言では終止形でなく連用形を使う形「~しな」もあるが、これは関東方言などでは逆に命令表現となる。また敬語表現として否定依頼の「・・・ないで(下さい)」などの表現がある。古語でも終助詞の「な」はあったが、「な」と「そ」で連用形をはさむ形式が普通であった。
また、以下の例にある中国語のような、否定動詞を使ったものもある。
脚注
編集- ^ ヌルミ, ユッシ (2023-03-01). “アイヌ語の否定表現 : 類型論的観点から”. アイヌ・先住民研究 3: 83-115. doi:10.14943/Jais.3.083 .