アイヌ語

北海道や樺太、千島列島にいるアイヌ民族によって使用されている言語

アイヌ語(アイヌご、アイヌ語: ラテン文字表記 Aynu itak, 仮名文字表記 アイヌ・イタㇰ, キリル文字表記 айну итак)は、日本列島北海道を中心に居住するアイヌ民族(アイヌ)言語である。「孤立した言語」であるが、方言差があるため、下位方言を別々の言語と見なして「アイヌ語族」(Ainuic)と呼ばれることが稀にある[注 1]

アイヌ語
アイヌ イタㇰ
発音 IPA: [ai̯nu itak̚]
話される国 日本の旗 日本
地域 北海道島
過去には、樺太千島列島東北地方
話者数

1996年の調査で15人[1]、2007年の調査で10人[2] 

2017年の調査で5人
言語系統
孤立した言語
  • アイヌ語
表記体系 片仮名ラテン文字キリル文字(近代以降)
なし(歴史的)
言語コード
ISO 639-2 ain
ISO 639-3 ain
SIL AIN
Glottolog ainu1252[3]
消滅危険度評価
Critically endangered (Moseley 2010)
Status-unesco-critically.svg
千島アイヌ語 消滅
樺太アイヌ語 消滅
北海道アイヌ語 極めて深刻
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近世の時点でのアイヌ民族の居住地域は、北海道島とその周辺島嶼、東北地方北部、樺太(サハリン)南部、千島列島カムチャツカ半島南端部で、アイヌ語圏も概ねその範囲であったとされる[4]。現在アイヌは関東地方などにも拡散しているが(1988年時点で東京都内に2700人)、日本国内のアイヌのほぼ全員が日本語話者である[4]2009年2月、国際連合教育科学文化機関によって「極めて深刻(英語: critically endangered)」な消滅の危機にある言語と分類された[5][6]。この時日本国内では8言語が危険な状況にあるとされたが、「極めて深刻」とされたのはアイヌ語のみである[注 2]

概説編集

 
推定されるアイヌ語の起源地と拡散[7]

アイヌ語は系統語族が学術的に検証途上で、隣接する日本語ウィルタ語ニブフ語のいずれとも系統が証明されておらず、孤立した言語である。アイヌと大和民族和人)は古くから経済的・文化的に交流があり、atayと値、sippoと(しほ)など日本語とアイヌ語の間で語彙の借用がみられ、特に信仰宗教関係の語彙にはkamuyikupasuyなど日本語と同源とみられる語が多い[8]。しかし、語彙におけるアイヌ語と日本語の関係性は、日本語と中国語(漢語)あるいは英語とフランス語(アングロ=ノルマン語)の関係性よりも希薄である[8]

地方によって多くの方言があり、大きく北海道アイヌ語・樺太アイヌ語千島アイヌ語に分けられるが、北海道アイヌ語以外は20世紀中に消滅したとされる(方言節参照)。アイヌには歴史上、民族全体あるいは大部分を統べる中央集権的な政治勢力[注 3]、宗教的権威、あるいは文化的中心が存在しなかったため、アイヌ語には標準語や中央語に相当するような、他の方言を圧倒して広域で通用する言語変種が存在しない。

歴史編集

江戸時代松前藩はアイヌが日本語を使用することを禁じていたが、ロシア帝国南下政策でロシア人とアイヌの接触が顕著となると、江戸幕府蝦夷地をたびたび直接統治するようになり、アイヌの和風化(同化)が試みられるようになった[4]。東北地方のアイヌ(本州アイヌ)は近代に入るまでに同化し、言語の記録がほとんど残っていないが、東北各地の地名やマタギ言葉などにその痕跡がある。

明治時代に入ると、明治政府によってアイヌへの日本語教育が開始され(ジョン・バチェラーなどアイヌ語教育を試みる者もいたが、公教育には採り入れられなかった)、また日本人の大量入植でアイヌが地域の少数派に追いやられていったため、「未開」「原始的」といった偏見と蔑視が強まり、アイヌ語の地位が大きく低下した[4]。地位の低下により、子供の前でアイヌ語の使用を極力避けるなど、多くのアイヌの間でアイヌ語を次世代に継承させることに消極的となった[4]。アイヌ語がアイヌの日常生活から消えるのは1900年頃が節目と考えられ、現在アイヌ語の研究や学習に用いられている資料は1910年頃までに生まれた話者の記録に基づくものが多い[4]。もっとも、アイヌ文化を後世に残そうと積極的にアイヌ語を言い聞かせた家庭もあるなど個人個人の生育環境によって事情は様々で[4]1926年の生まれでありながら祖母の影響でアイヌ語と日本語のバイリンガルに育った萱野茂のような例もある。

千島アイヌ樺太アイヌは日露間の領土変遷に翻弄された。北千島(主に占守島幌筵島)に住んでいた千島アイヌは、樺太・千島交換条約で千島全域が日本領となると、カムチャツカ半島に移りロシア国民となった者以外は色丹島に強制移住させられ、生活環境の変化から人口が激減し伝統文化も衰退、その後1945年ソビエト連邦(ソ連)による北方領土占拠で色丹島も退去させられ、千島アイヌの文化は完全に途絶えた(1962年村崎恭子が北海道内に住む千島アイヌを訪ねた際、アイヌ語の使用を確認できず、翌年千島アイヌ語の消滅を報告した[9])。樺太南部は樺太・千島交換条約でロシア領に、日露戦争によって日本領となったが、1945年にソ連が樺太南部を占拠すると樺太アイヌのほとんどは北海道各地に退去・離散することとなり、樺太アイヌの伝統文化は急速に衰退、1994年浅井タケの死去によって樺太アイヌ語は消滅したとされる(実際にはアイヌ語を多少なりとも知る樺太アイヌはその後も存在した[10])。

現状編集

現在アイヌ語を継承しているアイヌの数が極めて少ないため、アイヌ語は近いうちに消滅してしまう「消滅危機言語」の一つとなっている。2007年の推定では、約1万5000人のアイヌの中で、アイヌ語を流暢に話せる母語話者は10人しかいなかった[11]。別の推定では、アイヌ語を母語とする人は千島列島・カムチャッカ半島では既に消滅、樺太でもおそらく消滅していて(ロシアにおけるアイヌも参照)、残る北海道の母語話者も平均年齢が80歳を越え、母語話者数も10人以下となっている[12]。アイヌ語の消滅危惧のレベルは「おそらく消滅した言語」と「消滅の危機に厳しくさらされる言語」の間の「消滅に近い言語」となっている。2009年(平成21年)、ユネスコにより「危機に瀕する言語」として、最高ランクの「極めて深刻」の区分に分類され、数年後には母語話者の死亡により消滅するとされた[13]。ただし、流暢に話せない世代でも、短い文なら会話できる、あるいは単語なら知っているといった人は少なくない[4]

保存活動編集

1980年代以降、萱野茂らアイヌ語を残そうとするアイヌ自身の努力の結果、アイヌ語教室が各地に開設され、1981年には山本多助が『アイヌ語小辞典』を発行した。2007年現在、北海道内14箇所にアイヌ語教室が設置され、多くの人がアイヌ語を学んでいる。1987年にはSTVラジオが「アイヌ語講座 イランカラプテ」の放送を開始し、2020年現在も「アイヌ語ラジオ講座」として放送中である。

1986年には、田村すず子の教え子と北方言語研究会が上智大学学生らと第一回「アイヌ語祭」を早稲田大学で共催し、和人による全編アイヌ語による演劇などがアイヌ民族や元北海道新聞社員でアイヌ語地名研究家などの前で披露された。

アイヌ文化振興財団主催のアイヌ語弁論大会イタカンロー)には毎年多くの人が参加し、アイヌ語による弁論や、口承文芸の披露が行われている。

1990年代からアイヌではないがアイヌ語を学ぶ者が増え、アイヌ語の辞典も各種出版されている。特に東北地方は、アイヌとの歴史的連続性や地名研究の必要からアイヌ語への関心は伝統的に高い。関東地方にも関東在住のアイヌまたは和人がアイヌ語を学ぶ集まりがいくつか存在する。

アイヌ語は消滅危機言語であるが、オープンリールカセットテープに記録された音声資料が大量に残されている。そうした音声資料は調査途上で内容が不明なものも多く、アイヌ語学習に使用可能な資料は限られ、今後のアイヌ語学習は音声資料の活用[14]が課題である。

新語の創造編集

2000年代以降、北海道教育大学旭川校などでアイヌ語を刷新する兆しがある。『アイヌ語旭川方言会話辞典』は現代に不足している語彙の補完を試行しており、imeru(神が放つ光。転じて電気の意)からimeru inaw またはimeru pasuy(前者は固定電話で、後者は携帯電話の意。inawイナウpasuyを意味する。アイヌの信仰では、イナウや箸は神と人間との仲立ちをすると考えられていて、ネットの中とリアルを仲立ちする例えから)、imeru kampi電子メールkampiは紙、または手紙を意味する)等の造語を作り、現代生活で不足している語彙を補完し、「現代の言語として」使える様にする努力が行われている。2008年7月4日に開催された「先住民族サミット」アイヌモシリ2008では、「アイヌ語を公用語とし、義務教育でも学べる言語とすること」を日本政府に提言[15] している。2020年の国立アイヌ民族博物館開設に際しては、館内の各種案内表示にアイヌ語を使用するため、「宝」を意味する「イコㇿ」と「部屋」を意味する「トゥンプ」を合わせて「展示室」の訳語とする、「往来(する)、お互いに行き来する」を意味する「ウコアㇷ゚カㇱ」を「交流」という意味に拡張して使うなど、183の語が検討・選定された[16]

アイヌ語の記録編集

 
札幌市のアイヌ文化交流センター。サッポロピㇼカコタンというアイヌ語が片仮名で併記されている。(「札幌の美しい村」という意味であり、日本語の片仮名に元来は存在しない「小書き片仮名の "リ"」が用いられている。)

アイヌ語は漢字伝来前の日本語と同様、口承のみによって受け継がれてきた。アイヌの周辺には、大和民族漢民族満州民族ロシア民族など、文字を持つ民族も多かったため、彼らと付き合いのあったアイヌの中には文字を使える者もいたと考えられる。しかし、民族全体で文字を取り入れる動きは無かった[17]

そのため文字による古い記録は、ヨーロッパ人や和人によって書かれたものが残されていて、ヨーロッパ人によるものはラテン文字、ロシア人によるものはキリル文字、日本人によるものは仮名文字と、それぞれの使う文字で記録されている。古くは17世紀初頭に松前を訪れた宣教師ジロラモ・デ・アンジェリスラテン文字による記録が残されている。日本の史料としては平仮名でアイヌ語が記録された『松前ノ言』が最も古く寛永年間頃のものと推定されており、年代の明確なものとしては宝永元年(1704年)に蝦夷地を訪れた禅僧である正光空念の記録が古い。

正徳2年(1712年)に刊行された『和漢三才図会』では、50ほどのアイヌ語の単語とその日本語訳が記されている[18]。蝦夷通詞(アイヌ語通訳)の上原熊次郎は、寛政4年(1792年)に刊行されたアイヌ語の辞書『もしほ草』(書名は蝦夷方言とも)の著者として知られており、自筆稿本である『蝦夷語集』(国立公文書館所蔵)や『蝦夷地名考並里程記』(東京国立博物館所蔵)が伝わっている。

アイヌ自身による記録は、大正時代からラテン文字などを用いて書かれるようになったといわれている。ピウスツキと親交があった千徳太郎治は、キリル文字によってアイヌ語を表記していた。

アイヌ語の研究編集

明治時代になってから、アイヌ語は科学的に研究されるようになったが、最初期には外国からのしかも言語学者ではない人々による研究が先行したのが特徴的である。たとえば東洋学者のアウグスト・プフィッツマイアーニコライ・ネフスキー、ロシアの医師であったミハイル・ドブロトヴォルスキーМихаил Михайлович Добротворский)、ポーランドの社会運動家で亡命者であったブロニスワフ・ピウスツキ、イングランド出身の宣教師であったジョン・バチェラーなどがそれにあたる。

日本の言語学者たちがアイヌ語を研究し始めた頃にはアイヌ語の話者は非常に少なかったが、先にあげた外国の研究者とはほとんど交渉を持たず、活発に研究されてきた。春採アイヌ学校の教師・伝道師の永久保秀二郎金田一京助とその弟子である久保寺逸彦や、アイヌである知里幸恵知里真志保姉弟らが挙げられる。

その後、田村すず子萱野茂、浅井亨、村崎恭子魚井一由キーステン・レフシン中川裕、切替英雄、佐藤知己、奥田統己、志賀雪湖、アンナ・ブガエワ、高橋靖以等がそれぞれ研究を進めてきた。

『伊勢物語』の「くた」 編集

伊勢物語』には「夜も明けばきつにはめなでくたかけのまだきに鳴きてせなをやりつる」という歌が登場する。その歌のうち「くたかけ」について、為家本、文暦本、為和本では、「くた=家、かけ=鷄」であると行間に注釈が記されている。ただし、家を「くた」と読んだり呼称したりする例は日本祖語にも日琉祖語にも存在しない。そのため、アレクサンダー・ボビンは、「家=くた」をアイヌ語の「コタン(村の意)」に由来する上代東国方言であると指摘した。なお、村を表す「コタン」が家を表す「くた」に変化した根拠について、ギリシャ語ゴート語に同例があると説明した[19]

音韻編集

アイヌ語の音節はCV(C)(すなわち義務的な頭子音と義務的ではない末尾子音)からなり、子音群は少数しかない。

母音編集

アイヌ語は五つの母音を持つ。樺太方言では開音節で長短を区別する。

前舌 中舌 後舌
[i] i [u] u
中央 [e] e [o] o
[a] a

子音編集

子音は 「p」、「t」、「k」、「c」、「n」、「s」、「r」、「m」、「w」、「y」、「h」、「'」の12種が数えられる。無声音有声音の区別は存在しない。

両唇 両唇軟口蓋 歯茎 硬口蓋 軟口蓋 声門
破裂 [p] p [t] t [k] k [ʔ] '
破擦 [ts] c
[m] m [n] n
摩擦 [s] s [h] h
接近 [w] w [j] y
はじき [ɾ] r

日本語にはほとんど現れない閉音節が多く存在し、北海道方言では音節末にはch' を除く任意の子音が立つことができる。いっぽう多来加を除く樺太の方言では音節末に立つ子音は限られ、音節末子音/m//n/との区別を失い、/k/, /t/, /p/, および/r/の一部は摩擦音化し/h/(xとも表記された)になる。例えば北海道のsések(「セセク」のように発音。「熱い」の意)は樺太ではsēseh(「セーセヘ」のように発音)となる。

u は、日本語の「ウ」と発音が異なり、日本語を母語とする者は「オ」のようにも聴きとれる場合がある。そのためにかつてはaynuアイノkamuyカモイinawイナオと書かれることが多かった。

cはチャ、チなどにあらわれる破擦音で濁って発音されることもある。

sの摩擦音。方言によってはシャと発音されることもある。また、有声で発音されることはない。

'」は声門閉鎖音で、たとえばteetaで母音の連続を回避するために、はっきりと区切ってテエタと発音するときの間に入る音である。

音節tiは存在せず、tiが結びつくと必ずciに変わる (kot + -ihikocihi)。

音節wiはごく少数の擬音語擬態語にしか現れない(siwiwatki風がビュウビュウ吹く。siw-iwは風の音を表す語根の反復)。

音節yi、「wu」を「'i」、「'u」と別の音節として認めるか否かは研究者によって異なる(yairayke/yayiraykeaun/awunya(y)inkarpirkare <yay-inkar-pirkare 自分の・見る(こと)・を良くする)。

開音節の「'i」や「'u」は他の母音の後に来たとき、母音の連続を回避するため軽く発音され、ywとなることがある。表記としてはukoytakのようにywになる。閉音節の場合はこの変化は起きない。

母音iuの後に他の母音が来たときは、母音の連続を回避するため渡り音ywが挿入されることが多い。このywは表記される場合とされない場合がある。例えば、uepekerという語はしばしばuwepekerと書かれる。ただし、uの後にiが来た場合だけは*uwiとはならず、u'iまたはuyとなる。

音節末のtpk朝鮮語の閉音節のptk と同じく内破音であり、日本語のみを使う者にとっては聞き分けが難しい。たとえばpの場合、「アップ」と言った時の「プ」の直前の「ッ」のような感じの音になる。音節末tも同様に「ハット」の「ッ」、kも「メッカ」の「ッ」音である。

音節末sもシの前で詰まる音に近いが場合によりスの前で詰まる音のように聞こえる場合もある。

音節末のmは、日本語と異なりnと区別して発音しなければならない。

音節末のrについては直前の母音の音色が影響することが多く、日本語のラ行子音に近い歯茎はじき音で、且つ舌先が略平らで微妙にしか舌先が上がらない為、arrは口の中で発音されたあいまいなのように、irrは軽いのような音となることが多い。樺太方言には音節末のrは無く、hr+母音のいずれかで発音される。例えば北海道方言のutar(人々、〜たち)は樺太でutahまたはutaraと発音される。

アクセント編集

アイヌ語のアクセントは高低アクセントである。すなわち、アクセントのある音節は高く発音される。

アクセントは、語頭に閉音節があればここに付く。語頭の音節が開音節であれば、原則としてその次の音節に付く。例えばpírka(美しい)は最初の音節pirが閉音節なのでここにアクセントが付く。一方kamúy(神、ヒグマ)は最初の音節kaが開音節なので、次のmuyにアクセントが付く。

アイヌ語では文法上他の母音の後のイ、ウも子音ywと見なされ閉音節として扱われる。áynu(人間)はではなくにアクセントが付く。

ただし例外的に最初の音節が開音節であっても、そこにアクセントが付く単語、yúkarユーカラ)などがある。

樺太方言で語頭の開音節にアクセントが付いた場合、その母音は長く発音される。例えば先の例のyukarは北海道方言では「ユカラ」に近いが樺太ではyūkara「ユーカラ」に近い。

文法編集

基本的な文型は主語目的語動詞の順で、この点では日本語と同じである。ただし、動詞に主語および目的語[注 4]人称および数を示す接辞や、その他の意味[注 5]を加える接辞が付加されるため、場合によっては、動詞だけで文に相当する表現が可能である。名詞であっても、体の部分など特に個人と切り離せない関係にあるものは、所有者を示す所有接辞が必須的に付加される。

一例として、

  • usa-oruspe a-e-yay-ko-tuyma-si-ram-suy-pa

この直訳は

  • いろいろ-うわさ 私(主語)-について-自分-で-遠く-自分の-心-揺らす-繰り返し

となり、「いろいろのうわさについて、私は遠く自分の心を揺らし続ける=思いをめぐらす」[20]を意味する。これは単語としては2つしか含まないが長い文に相当する意味を表している。2番目の動詞は語根suyに主語などを示す接辞副詞、さらには目的語やそれを限定する接辞がついて1つの長い単語になっている。

他の言語との近縁関係編集

アイヌ語は他の言語との系統関係が全く不明な孤立した言語である。アルタイ諸語古アジア諸語日本語朝鮮語などとの関連性は指摘されるものの、系統関係を見いだすことはできない。比較言語学方法では系統関係がわからないほど他の言語とは古くに分岐したと考えられるが、言語類型の観点からは北米インディアン諸語との間で最も共通点が多いとする結果がある[21]

方言編集

 
かつてのアイヌ語の分布[22]

アイヌ語の方言は大きく北海道、千島、樺太に分けられる。

東北北部にも18世紀まで本州アイヌが居住していたが、彼らの方言については詳らかでない。中世以前の蝦夷がアイヌ語を話していたとする説もある。

概要編集

アイヌはコタン毎に生活をしており、コタンは主に川筋か海岸線に沿って分布したため、川筋ごとに方言が少しずつ異なる場合が多く、また海岸部と内陸部でも差異が見られた。

かつて大きくは北海道千島(北千島)・樺太(南樺太)の三方言があった。北海道方言は、さらに北東部方言と南西部方言の二つに分類したり、もっと細かく分類されることもあるが、方言間の詳細な比較研究が進んでいないため定説はない。千島方言は日本の千島領有以後急速に廃れ、第二次世界大戦後には既に話者が見つからなかったとされる。樺太方言は1994年に最後の話者とされる浅井タケが亡くなった。北海道内でも和人の移住が早くから進んだ渡島地方石狩川下流域などの方言は記録がほとんど残っていない。日本海側やオホーツク海側の方言の記録もほとんどない[4]

先述のとおり、アイヌ語には標準語・中央語に相当する言語変種は存在しないが、話者数(第二言語として習得した者を含む)の大小や、辞書や研究文献の多寡によるアクセスの難易には方言差があり、そうした点では沙流方言や千歳方言は他の方言よりも比較的優位である。

下位区分編集

括弧内は使用地域。話者、教材を後述。

文章編集

文章化の試み編集

20世紀以前にアイヌ自身がアイヌ語の文章を記したテキストは見つかっていない。近年はアイヌタイムズを例として、カタカナやラテン文字、キリル文字による文章化の試みが浸透しつつある。

先述のとおり、アイヌ語には規範となる共通語がなく、アイヌ語を文字で書き表す際の規範的・統一的な形式・体系(正書法)も存在しない。しかし、それに準ずる試みはあり、北海道ウタリ協会が編集したアイヌ語テキスト『アコ イタ』が出版されて以降は、同書で範示されている文章表記に基づいて、各方言の文章化が多くなされている。

言語学者や日本国外の学習者などを除き、カタカナ表記に慣れ親しんでいる人が多い現代日本では、ローマ字よりもカタカナによるアイヌ語表記が好まれる場合が多い。ただし、通常のカタカナだけでは、音節末の子音など日本語(標準語)にない発音を書き表せないため、小書きや半濁点を応用した特殊な文字が必要となり、ワープロ入力などで手間がかかるという問題がある。

文字(カナ表記)編集

アイヌ語の仮名による統一された正書法が存在するわけではないが、各方式が大きく異なるわけではない。日本語にない音を表記するために、いくつかの専用の文字を使用する。

「ca・cu・ce・co・ye・we・wo」などは日本語と同様に「チャ・チュ・チェ・チョ・イェ・ウェ・ウォ」と表記する。

tuは、「トゥ」、または「ト」に半濁点がついた「ト゚」(ト゜)、あるいは「ツ」に半濁点がついた「ツ゚」(ツ゜)(括弧内は代用表記)で表記される。

音節末のtkpmnはそれぞれ、「」、「」()、「ㇷ゚」()、「」()、「ン」(括弧内は代用表記)で表記される。

音節末のsは多くの場合「」()と表記するが、発音の状態によって「」()と表記される。

音節末のrは直前の母音に則した書き分けをし、それぞれ「」()、「」()、「」()、「」()、「」()(括弧内は代用表記)で表記される。

単語は分かち書きする。人称接辞は等号「=」ないし中黒「・」で区切って書かれることがある。それ以外の記号は日本語と同じつかい方をする。

2000年1月にJIS規格としてJIS第三水準漢字(記号類を含む)・JIS第四水準漢字が新規に制定され、このうちのJIS第三水準漢字にアイヌ語カナ表記用の拡張カタカナ(日本語の文章に通常使用される範囲外での小文字カタカナや半濁音付きカタカナ)も含まれている。

ISO規格に採り入れられている Unicode では、2002年3月に改定された Unicode 3.2 から JIS X 0213 に追随する形でアイヌ語カナ表記用の拡張カタカナ (Katakana Phonetic Extensions) が追加されており、同規格に対応したソフトウェアでアイヌ語カナ表記が扱える枠組みが整えられた。ただし、一部の文字は合成を用いないと表現できない Unicode 特有の問題があり、ソフトウェアによっては表示が劣化する場合がある。

  • アイヌ語カナ表記用の拡張カタカナ(Unicode 3.2準拠)
代用表記に関しては、小文字カタカナは通常サイズのカタカナの縮小表示、半濁音は通常の全角半濁音記号を付与。
文字 代用表記 文字 代用表記 文字 代用表記 文字 代用表記
ㇷ゚
セ゚ セ゜
ツ゚ ツ゜
ト゚ ト゜

パソコンでアイヌ語カナ表記(Unicode 3.2準拠)を扱う場合、

  • Macintosh では、2001年の Mac OS X 10.1 Puma 以降でのOS標準フォントはアイヌ語カナ表記用の拡張カタカナにも対応している他、2003年の Mac OS X 10.3 Panther 以降でのOS標準文字入力システムことえり4からはアイヌ語入力モードも採用された。
  • Windowsでは、2007年のWindows Vista以降のOS標準フォントはアイヌ語カナ表記用の拡張カタカナにも対応しており、2001年のWindows XPと2003年のWindows Server 2003については標準では対応しないものの対応版フォントを無償でダウンロードできる。(JIS2004対応フォント(KB927489)
    • 2008年現在 Windows の標準状態ではアイヌ語カナ表記入力機能を備えていないものの、カナ表記入力を可能にするためのユーティリティなどが有志により作成公開されており[23][24]、アイヌ語カナ表記用の拡張カタカナにも対応する商用フォントやフリーフォントも増えつつある。
      • (対応フォント一覧は ainu_exchange[25] の取扱説明書内で記述されている)

文字(ローマ字表記)編集

「発音」の節を参照。アクセント表記にはアキュート・アクセント付きラテン文字の「á」「í」「ú」「é」「ó」を使用する。通常アクセントを省略して例外アクセントのみ表記したり、全てのアクセントを省略してアルファベットのみで表記したりすることもある。

ローマ字表記のまとまった文献としては、1897年にジョン・バチェラーが完成した『アイヌ語訳聖書』(新約聖書)がある[26]

文学編集

アイヌ語で文字使用が試みられる以前のアイヌの文学は全て口承のもので、民話・神話には非常に富んでいる。アイヌ語の叙事詩ユカまたはユーカと呼ばれる。ユーカの内容は、動物の神があらわれて体験を語るものや、人間の世界の恋愛や戦いを歌うものなど多様である。叙事詩のほかに、いわゆる昔話のような散文による伝承文学もある。

語彙編集

アイヌ語に起源を持つと推測されている地名編集

 
明治時代の日本地図北海道の土地の名前の多くは、アイヌ語をカタカナで表記している。

北海道島には、アイヌ語由来の日本語地名が多い。大別して、

  1. アイヌ語の発音を写し取ってカタカナで表記するものと、
  2. それに漢字をあてたものがある。漢字の読みにうまく当てはまらない地名も多く、
  3. 漢字にあわせて元の読みを変更してしまったものや、
  4. アイヌ語の語義をそのまま日本語名にあてた(意訳)ものもある。
アイヌ語での地名 変化 日本語での地名
(1) ニセイ・コ・アン・ペッ 短縮・省略してカナ文字で表記。 ニセコ
(2) サッ・ポロ・ペッ 「ペッ」が脱落し、残りの部分に漢字をあてた。 札幌さっぽろ
(3) チキサㇷ゚ →ツキサップ→ツキサム 月寒つきさむ
(4) タンネトー 「細長い沼」という意味を日本語訳。 長沼ながぬま
(5) オッカイ・タㇺ・チャラパ →オカタマ→オカダマ 丘珠おかだま

日本の本州島以南にも、アイヌ語を起源とする地名が、かつて多数住んでいたアイヌの痕跡として残っているという説がある。本州以南のアイヌ語地名については、山田秀三をはじめ、在野地名研究家によって研究が進められてきた。山田らによれば仙台付近以北(太平洋側)・秋田県以北(日本海側)には明らかにアイヌ語と解釈できる地名が分布し、この地域については続縄文文化の後北式土器の分布と重なるとの指摘もある[27]。しかし、これより以南については根拠が乏しい。

北海道島の地名編集

本州島の地名編集

本州島の地名については、主に東北地方を中心に特有な発音の地名があり、これはアイヌ語が起源、あるいは(狭義の)アイヌ語と祖先を同じにする(「アイヌ語族」「縄文人の言語」と表現する人もいる)、という説が存在する。これらの地名は、北海道島の地名と語源を同じくするものも多い。

長内[28]折壁鬼壁(おにかべ)、折戸 (おりと)、釜谷釜屋蒲谷鎌谷(かまや)、目名目名川、~/台、黒部(くろべ)、砺波(となみ)、阿別当(あべっとう)、大勘場(たいかんば)、~平(たいtay、「森」)、~内(ない-nay、「川」)、〜米(まい oma-i、「ある-所」)、〜石(いし us-i、「ある-所」)が東北・北陸地方に点在している。

タㇷ゚コㇷ゚(tapkop、丘)
タㇷ゚コㇷ゚は内破音を聴き分けるのが難しい日本語話者にとっては「タッ・コッ」のように聞こえる音である。
田子(たっこ、青森県)、達古袋(たっこたい、岩手県)、達子森(たっこもり、秋田県)、達居森(たっこもり、宮城県)。
トイオマナイ(toy-oma-nay、土-ある-沢)
豊間内(とよまない、青森県)、豊間根(とよまね、岩手県)、登米(とよま、宮城県)、登米沢(とよまざわ、宮城県)。
ホㇿカナイ(horka-nay、逆戻りする-川)
江戸初期以前の日本語ではh音がなかったため、いずれも母音始まりで音写されている。
居ケ内(おりかない、青森県)、折壁(おりかべ、岩手県)、折ケ内(おりかない、秋田県)。

青森県編集

相内(あいない)、浅瀬石(あせいし)、赤保内(あかぼない)、荒熊内(あらくまない)、今別(いまべつ)、兎内(うさぎない、とない)、宇鉄(うてつ)、老部(おいっぺ)、大深内(おおふかない)、大別内(おおべつない)、奥内(おくない)、大沢内(おおざわない、おおさわない)、奥戸(おこっぺ)、遅毛内(おそけない)、尾太(おっぷ)、尾別(おっぺつ)、折腰内(おりこしない)、影津内(かげつない)、蟹田(かにた)、木内内(きないない)、木野部(きのっぷ)、切谷内(きりやない)、笹内佐羽内(さばない)、小比内(さんぴない)、三内(さんない)、獅々内下風呂(しもふろ)、尻労(しつかり)、車力(しゃりき)、瀬辺地(せべち、せへじ)、千厩(せんまや)、田子(たっこ)、竜飛龍飛、たっぴ)、田光(たっぴ)、蓼内(たでない、たてない)、丹内鳥舌内(ちょうしたない)、十腰内(とこしない)、十枝内(としない)、飛内(とびない)、苫米地(とまべち)、豊間内(とよまない)、十和田(とわだ)、入内(にゅうない)[29]、撫牛子(ないじょうし)、長牛(なこうし)、野辺地(のべち、のへじ)、野内(のない)、原別(はらべつ)、平内(ひらない)、戸来(へらい)、洞内(ほらない)、三厩(みんまや)、目内(めない)、類家(るいけ)[30]

岩手県編集

相去(あいさり)、浅内(あさない)、安家(あっか)、安比(あっぴ)、安庭(あにわ)、宇霊羅(うれいら)、嬉石(うれいし)、伊保内江刺(えさし)、江釣子(えづりこ)、越喜来(おっきらい)、オショウナイ沢、女遊部(おなつぺ・おなっぺ、釜石市)、女遊戸(おなつぺ、宮古市)、釜石 (かまいし)、上米内(かみよない)、軽米(かるまい)、金田一(きんだいち)、吉里吉里(きりきり)、久慈 (くじ)、気仙 (けせん)、夏油(げとう)、花露辺(けろべ)、佐比内(さっぴない)、死骨崎(しこつざき、唐丹町)、世田米(せたまい)、タイマグラ達谷(たっこく)、立根(たっこん)、束稲山(たばしね[31])、附馬牛(つきもうし)、土淵(つちぶち)、唐丹(とうに)、遠野 (とおの)、泊里(とまり)、西根(にしね)、似田貝(にたがい)、似鳥(にたとり)、似内(にたない)、沼宮内(ぬまくない)、日頃市(ひころいち)、平泉(ひらいずみ[注 6])、馬渕(まべち、まぶち)、目屋綾里(りょうり)、和井内(わいない)

秋田県編集

浅舞(あさまい)、浅見内(あさみない)川、阿仁(あに)、阿仁合(あにあい)、天内(あまない)、板見内(いたみない)、打当内(うっとない)、笑内(おかしない)、小猿部川(おさるべ)、生保内(おぼない)、木在(きさら)、毛馬内(けまない)、斉内川(さいない)、狙半内川(さるはんない)、鹿内(しかない)、下山内(しも-さんない)、岱野(たいの、大館市)、田子内(たごない)、辰子潟(たつこがた、田沢湖)、達子森(たっこもり)、床舞(とこまい)、土目内(どめね)、十和田(とわだ)、西馬音内(にしもない)、仁別(にべつ)、能代(のしろ)、羽見内(はみない)、比立内(ひたちない)、比内(ひない)、桧木内(ひのきない)、堀見内(ほりみない)、マンタラメ役内(やくない)、鑓見内(やりみない)、米内(よない)、余路米(よろまい)

宮城県編集

伊里前(いさとまえ)、歌津(うたつ)、狼の巣(おいのす)、猿飛来(さっぴらい)、尿前(しとまえ)、志戸前(しとまえ)、達居森(たっこもり)、登米(とよま)、保呂内(ほろない)、余路前(よろまえ)

山形県

伏熊(ふしくま)

福島県編集

豊間(とよま)

新潟県編集

五十嵐(いからし)[32]

アイヌ語に由来する地名以外の単語編集

日本語に溶け込んだアイヌ語編集

wikt:カテゴリ:日本語 アイヌ語由来も参照。

日本語 アイヌ語 備考
エトピリカ エトゥピㇼカetu pirka 嘴・美しい
オットセイ オンネㇷ゚onnep 中国語を経由、オットに変化した後、漢方薬としての陰茎の婉曲表現の臍がつきオットセイとなって入ったものであると言われている。
ケイマフリ ケマフレkema hure 足・赤い(熟語 kema-pase 足・重い→年老いた)
コマイ コマイkomay
カンカイkankay
シシャモ スサㇺsusam 語源はsusu-ham「柳の葉」とされる。
トナカイ トゥナカイtunakay
ノンノ ノンノnonno 花(ファッション雑誌の名称)
ハスカップ ハシカㇷ゚haskap 語源は has-ka-o-p で「枝の上にたくさんなるもの」の意。
ホッキ貝 ポㇰpok
セイsey
ラッコ ラッコ(rakko
ルイベ ルイペ(ruype 融ける食べ物の意。冷凍保存した魚を解凍しながら食べることにちなむ

学名編集

その他編集

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ Glottolog 2.7 では"Ainu family"(アイヌ語族)として独立した語族とされている。
  2. ^ 他の7言語は、与那国語八重山語が「重大な危険 (severely endangered) 」、宮古語沖縄語国頭語奄美語八丈語が「危険 (definitely endangered) 」に分類された。
  3. ^ 北海道では近世初期に政治的統合の動きがあったが、松前藩によって阻止された。シャクシャインの戦い参照。
  4. ^ 授与動詞では間接目的語も含む。
  5. ^ 動詞の、先行名詞との関係を示す関係詞相当のもののことである。
  6. ^ 「ひら-(平、比良)」を平らではなく pira "崖"と解釈する方法。ただし、広(ひろ)、拓/墾(ひら)く、などと同語根であることにも留意

出典編集

  1. ^ UNESCO Atlas of the World's Languages in Danger
  2. ^ Bradley, D. Languages of Mainland South-East Asia (2007) In O. Miyaoka, O. Sakiyama, and M. E. Krauss (eds.), The vanishing languages of the Pacific Rim, pp. 301–336. Oxford Linguistics. Oxford: Oxford University Press.
  3. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Ainu”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/ainu1252 
  4. ^ a b c d e f g h i 北原次郎太「アイヌ語継承の現状」『危機的な状況にある言語・方言の実態に関する調査研究事業 報告書』、国立国語研究所、2011年2月、 91-97頁。
  5. ^ 消滅の危機にある方言・言語,文化庁
  6. ^ 八丈語? 世界2500言語、消滅危機 日本は8語対象、方言も独立言語 ユネスコ”. 朝日新聞 (2009年2月20日). 2014年3月29日閲覧。
  7. ^ Lee, Sean; Hasegawa, Toshikazu (2013-04-26). “Evolution of the Ainu Language in Space and Time”. PLoS ONE 8 (4). doi:10.1371/journal.pone.0062243. ISSN 1932-6203. PMC 3637396. PMID 23638014. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3637396/. 
  8. ^ a b 中川裕「日本語とアイヌ語の史的関係」『日本語系統論の現在』第31巻、国際日本文化研究センター、2003年、 209-220頁。
  9. ^ 村崎恭子「千島アイヌ語絶滅の報告」『季刊民族學研究』第27巻第4号、日本文化人類学会、1963年、 657-661頁、 doi:10.14890/minkennewseries.27.4_657
  10. ^ Piłsudski, Bronisław; Alfred F. Majewicz (2004). The Collected Works of Bronisław Piłsudski. Trends in Linguistics Series 3. Walter de Gruyter. p. 600. ISBN 9783110176148. Retrieved 2012-05-22.
  11. ^ Ethnologue.com. “Ethnologue report for Ainu” (英語). 2013年3月29日閲覧。
  12. ^ Template:Cite 。従って、アイヌ語の千島方言は絶滅したとされている。web
  13. ^ 「八丈語? 世界2500言語 消滅危機——「日本は8言語対象 方言も独立言語」ユネスコ」『朝日新聞』2009年2月20日付夕刊、第3版、第1面。
  14. ^ アイヌ語・アイヌ口承文芸 - アイヌ語の未来と音声資料の重要性”. 二風谷アイヌ文化博物館. 2015年7月4日閲覧。
  15. ^ 「先住民族サミット」アイヌモシリ2008「日本政府への提言 Archived 2011年7月18日, at the Wayback Machine.」(2008年7月4日)
  16. ^ 小林美紀・深澤美香. “第一言語をアイヌ語にするために──国立アイヌ民族博物館の挑戦:キュレーターズノート”. アートスケープ2022年04月15日号. 大日本印刷. 2022年6月27日閲覧。
  17. ^ アイヌについて”. アイヌ民族博物館. 2020年4月28日閲覧。
  18. ^ 寺島良安『倭漢三才圖會』(復刻版)吉川弘文館、1906年(明治39年)、213-214頁
  19. ^ Alexander Vovin「WHAT HAPPENED TO THE ROOSTER? —Another attempt to decipher an enigmatic poem from the Ise monogatari dan XIV —」Institut für Kultur und Geitestesgeschichte Asiens und Institut für Ostasienwissenschaften(2012年)
  20. ^ 知里真志保による。出典:平凡社世界大百科事典
  21. ^ 風間真次郎(2020)「アイヌ語はどの言語と似ているか -対照文法の試み-」『日本語起源論の歴史と展望』p269-p313
  22. ^ Hokkaido Ainu Dialects: Variation from the Perspective of the Geographical Distribution of Vocabulary”. Mika FUKAZAWA Preparatory Office for National Ainu Museum (The foundation for Ainu culture). 16.05.2021閲覧。
  23. ^ ROM作成物サポートページ - ainu_exchange”. 2007年9月29日閲覧。
  24. ^ アイヌ語入力-試作品その3”. 2007年9月29日閲覧。
  25. ^ ROM作成物サポートページ
  26. ^ ジョン・バチェラー訳 アイヌ語新約聖書(H19.5cm W13cm/横浜 1897年刊)
  27. ^ 新谷正隆:西木村のアイヌ語地名、秋田地名研究年報20(2004)19-27.]
  28. ^ 久慈市周辺のアィヌ語系地名 Archived 2011年7月13日, at the Wayback Machine.
  29. ^ (入内地区について)
  30. ^ 田子町プロフィール[リンク切れ]
  31. ^ アイヌ語地名考
  32. ^ 『東北・アイヌ語地名の研究』pp171-178. 山田秀三1993年、草風館
  33. ^ Kuribayashi, K.; Kyono, M. (1995). “Two new species of the genus Paramoera (Amphipoda, Gammaridea) from Hokkaido, Northern Japan, with special reference to their strangely transformed second pleopod”. Crustaceana 68 (6): 759–778. https://www.jstor.org/stable/20105125. 
  34. ^ Ishimaru, S. I. (1985). “Taxonomic Studies of the Family Pleustidae (Crustacea: Amphipoda: Gammaridea) from Coastal Waters of Northern Japan. II. The genus Pleusymtes. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University 24 (1): 43-69. https://hdl.handle.net/2115/27687. 

参考文献編集

入門書編集

1997年刊の『エクスプレス アイヌ語』にCDが付いた新装版。
カムイトラノ協会、片山言語文化研究所などがビデオ教材やテキストを作成している。
  • 大修館書店1981年刊、講座言語第六巻『世界の言語』413-445pp 田村すゞ子「アイヌ語」

辞書編集

解説書編集

  • 『萱野茂のアイヌ語辞典 CD-ROM』三省堂 ISBN 4385613060 1999年。
上記(初版)のCD-ROM版。全例文に著者自身の発音による音声が付いている。

特定分野の辞典編集

  • 永久保秀二郎『アイヌ語雑録』中村一枝編
  • 知里真志保『アイヌ語入門 - 特に地名研究者のために』
  • 知里真志保『地名アイヌ語小辞典』 北海道出版企画センター ISBN 4832888021
原本は1956年に発行された。地名に出てくるアイヌ語の解説書。
『言語学大辞典』(三省堂、1988年)アイヌ語全般に関する詳しい解説を含む。アイヌ語の解説は田村すず子が担当
  • Masayoshi Shibatani『The languages of Japan』(Cambridge University Press, 2010.)
ISBN 052136070 6 (ハードカバー), ISBN 052136918 5 (ペーパーカバー)

読み物編集

アイヌ文学として一般に知られるようになった最初のもの

関連項目編集

外部リンク編集