終末のハーレム ファンタジア

終末のハーレム ファンタジア』(しゅうまつのハーレム ファンタジア、world's end harem FANTASIA)は、LINK(原作)、SAVAN(作画)[注 3]による日本漫画作品。集英社ウェブコミック配信サイト少年ジャンプ+』(以降、『J+』と表記)にて、2018年5月20日から隔週日曜日[12]に連載中[注 4]。2022年5月時点で累計発行部数は140万部を突破している[15]

終末のハーレム ファンタジア
ジャンル ダークファンタジー[1]
漫画
原作・原案など LINK
作画 SAVAN
出版社 集英社
その他の出版社
 台湾 - 東立出版社[2]
 香港 - 東立出版社[3]
 アメリカ - セブンシーズ・エンターテインメント[4]
 フランス - デルクールフランス語版英語版[5]
掲載サイト ウルトラジャンプ (UJ)(第42話まで)
少年ジャンプ+ (J+)[注 1]
レーベル ヤングジャンプ コミックス・ウルトラ
発表期間 UJ:2018年6月号 - 2022年3月号
J+:2018年5月20日 - 連載中
巻数 既刊10巻(2022年5月現在)
漫画:終末のハーレム ファンタジア学園
原作・原案など LINK&SAVAN(原案)
作画 安藤岡田
出版社 集英社
その他の出版社
 アメリカ - セブンシーズ・エンターテインメント[8]
掲載サイト ウルトラジャンプ (UJ)(第43話まで)
少年ジャンプ+ (J+)[注 2]
レーベル ヤングジャンプ コミックス・ウルトラ
発表期間 UJ:2020年6月号 - 2022年3月号
J+:2020年8月2日 - 連載中
巻数 既刊2巻(2021年10月現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

『J+』で連載中の漫画『終末のハーレム』(以降、『無印』と表記)から世界観を一新したシリーズ作品であり[16]、終末の近い異世界を舞台として、闇の力を得て変わっていく主人公と、彼を取り巻くさまざまな美女たちの日々を描く。

概要編集

第一報は2018年3月5日に集英社にて開催された新作発表会「週刊少年ジャンプ50周年〜その先へ〜」で発表され、その時点では『無印』のスピンオフ作品と説明されていた[17]が、連載開始前の月刊漫画雑誌『ウルトラジャンプ』(以降、『UJ』と表記)2018年5月号や『J+』同年4月19日公開分に掲載されたプロローグ[注 5]では、実際の内容が終末的要素こそ含むものの『無印』とは無関係であるうえ、剣と魔法の異世界を舞台としたダークファンタジー作品であることが明かされた[16]

『無印』における宵野コタローと同じく、成人向け漫画作品を中心として知られるSAVANの一般誌連載作品である。また、『無印』を紹介する際やその作中世界にて用いられている性行為による子作り「メイティング」の呼称については、本作の作中世界では用いられていないが、単行本の帯における紹介文や、集英社をはじめ各社の販売サイトが単行本の電子書籍版を紹介する際には用いられている。

2019年6月からは、以下のように集英社から正規ライセンスを取得した各国語翻訳版の発売も開始されている。

2020年4月13日から同年6月12日まで、『UJ』編集部とノベルアップ+の共同企画として「ウルトラジャンプ・マンガ原作プロットコンテスト」が実施された[19]。募集ページでは本作がわだぺん。の『禍つ罠師の勇者狩り』と共に紹介されており、グランプリ受賞作品は『UJ』にて連載化されるという[19]

あらすじ編集

単行本第1巻から第9巻までの内容には「黒竜の覚醒」、第10巻以降の内容には「双竜の飛翔」とそれぞれ編名が設けられている。

黒竜の覚醒編編集

第1巻(第0話 - 第4話)
聖暦998年。闇に覆われ始めた世界は、地底から古代の魔物たちによって蹂躙されていた。人間世界の終末を危惧した賢者に約束の神子の命が必要と提言された皇帝は、約束の神子を探し出すことを命じる。一方、辺境に位置する小国のナーガラでは次期当主となることを定められた少年のアルクに、女剣士のセリーヌが剣の稽古をつけていた。
皇太子のドゥティアスとの政略結婚に出される幼馴染のアウレリアを思うあまり、アルクは相思相愛の彼女との逃避行に出るも失敗して一時投獄されるが、そこに現れたダークエルフのラティから課せられた1年間の禁欲や鍛錬を経て闇の力「マハト」を授けられ、自分の体液があらゆる女性を発情させるようになったことを知らされる。
第2巻(第5話 - 第9話)
アルクの叔父のトゥートは謀反を目論む。アルクはセリーヌにメイドのウェンヌと剣で勝負するよう命じたうえ、自分を慕う彼女の身体でマハトを試す。セリーヌは憤慨しながら勝負に出るが、マハトの影響を受けたウェンヌに完敗する。
まもなく、ナーガラはトゥートに侵攻される。アルクはウェンヌと共に彼女の同僚たちを人質としたトゥートに拘束されるが、彼はアルクの部下だった秘書のティアに刺される。驚愕したトゥートをアルクは討ち取り、改めてナーガラの掌握を誓う。一方、アルクのもとを去ったセリーヌは給仕娘の窮地を救い、とある人物との面会を依頼される。アルクはナーガラの統治に注力するが、マハトの暴走を経てウェンヌを強姦してしまい、我に返って驚愕する。
第3巻(第10話 - 第13話)
冒険者ギルドにてセリーヌが女魔導師のジョアンナを紹介されていた頃、ナーガラ家ではアルクの父のアノールが余命1か月であることや、彼の病因は北方のゴーチェ大公国のプラムであることが判明し、アルクには大伯父のアルゲスから召集がかかる。セリーヌがジョアンナに同行を依頼された頃、アルクはマハトの暴走を防ぐためにラティを抱く。
アルクはウェンヌと共に北方へ出発し、セリーヌとジョアンナはとある魔導書を購入する。目的地のダンジョンの詳細をセリーヌがジョアンナから聞かされた頃、野営中のアルクたちは夜盗たちからゴーチェの現状を聞き出す。セリーヌとジョアンナが経験値や資金を稼ぐ一方、アルクとウェンヌはオークたちに襲われた少女のターニャのもとへ駆けつける。
第4巻(第14話 - 第17話)
ターニャを救ったアルクたちのもとへ女性が救いを求めた頃、ダンジョンではセリーヌとジョアンナが転移の罠に遭ってコカトリスに苦戦させられるが、討伐に成功する。一方、アルクとウェンヌはフェンリルの群れによる窮地を女将軍のキャシアに救われるも彼女の率いる兵団に捕らえられ、瘴気が男性だけを蝕むことを明かされる。
アルクにラティが一息分の力を教えて立ち去った後、サスカッチに雪魔法で雪の室内へ閉じ込められたキャシアはアルクからマハトを与えられて脱出し、アルクは一息分の力を用いてサスカッチを消滅させるが、気絶してしまう。マディリス帝国では、アウレリアの腹にドゥティアスが約束の御子を授けていないことに皇帝が立腹する。
第5巻(第18話 - 第21話)
アルクは3日間の眠りから目覚め、キャシアをマハトで得たことを実感する。一方、マディリスはコーザ王国を殲滅する。アルクとキャシアがマディリスを倒すために手を組む中、帝都イデオではアウレリアがアルクへの思いに耽り、ナーガラではイスティシア家への対策を練る彼がウェンヌの妊娠に直面し、イスティシア家ではアルクへの警戒が強まる。
アルクはラティから新たな女性4人を薦められ、マハトの回復を試そうとティアを抱く。イスティシア家へ先行するティアを見送ったアルクは、岩石ゴーレムに遭遇して追いつめられたところをセリーヌとジョアンナに助けられ、アノールの病の進行はジョアンナの氷魔法で抑えられる。一方、アマンの森からはハイエルフのフェラリスがナーガラへ向かう。
第6巻(第22話 - 第26話)
ナーガラを訪れたフェラリスは、アマン村を襲うサラマンダーの脅威を語る。アルクたちは村を訪れ、里長からアルクの祖父の来訪やサラマンダーによる被害を聞かされる。アルクがセリーヌ・ジョアンナ・フェラリスにマハトの件を明かす中、並の攻撃を弾くサラマンダーの襲来に際し、セリーヌは魔法鎧姿で立ち向かう。
村への延焼は食い止められたもののサラマンダーの進撃は止められず、ついに覚悟を決めたフェラリスはマハトを得て水魔法を放ち、形勢を逆転させる。セリーヌによる致命の一撃も受けたサラマンダーは住処にて消滅し、残された卵が孵化して幼生が誕生する。フェラリスがアルクに抱かれる一方、イスティシア家ではティアが監禁される。
第7巻(第27話 - 第30話)
アルクたちはサラマンダーの幼生とフェラリスを得て森を後にし、イスティシア家の面々は堅神式に備える。ナーガラへ帰還したアルクたちはマディリスを倒すことを決意し、対帝国連合を結ぶためにもイスティシア家へ向かうが、ガビアルの堅神式にドゥティアスがアウレリアや神官を連れて転移魔法で現れたため、アルクは驚愕する。
披露宴にてアルクがティアを解放されたことに安堵するもイスティシア家による屈辱に耐えた当夜、アウレリアはドゥティアスに魔法の貞操帯をかけられる。そのことを知ったアルクは怒りに燃え、ラティから良き領主として穏便に生きるか自分の願いを叶えて修羅の道を行くかを迫られ、苦悩した末にドゥティアスの呪殺を選んで禁忌の呪法を発動させる。
第8巻(第31話 - 第34話)
魔法の貞操帯の正体はドゥティアスの身代わりだったため、アウレリアは死亡してしまう。真相を知ったアルクが改めてドゥティアスの抹殺を決意して四家当主会議に臨んだ頃、彼はイデオにてアウレリアの遺体を氷漬けにする。
ナーガラへ帰還する途中、アルクたちはマディリスの刺客に襲われる。アルクは駆けつけてきたエンシュウ家の当主代理のボーアをマハトの虜にすると、刺客を偽ったイスティシア家との戦争「レプタイル戦役」に臨み、緒戦を圧勝する。アルクはガースル家の調略にも動くが、当主のギドゥの娘であるミウの魔法によって失敗したうえ、ボーアもイスティシア家側に回ったため、アルクたちはナーガラへ敗走する。絶望の中、セリーヌはアルクの血液を求める。
第9巻(第35話 - 第38話)
マハトの力を得たセリーヌのほか残存兵たちを率い、アルクはアルゲスらの連合軍に地の利を活かした洪水を浴びせて戦力差を覆すが、それでもアルゲスら個人の強さに圧倒されていく。そこにフェラリスやキャシアが駆けつけたうえ、ジョアンナもマハトの力を得てミウによる窮地からアルクを救ったことから、彼はアルゲスとの一騎打ちに突入する。激闘の果てにアルゲスを討ち取ったアルクはボーアを捕らえ、アルゲスの孫娘のカイメイアは敗走し、アルクへの復讐を誓う。アルゲスの死はメディウス大陸の国々に衝撃を与え、皇帝ら権力者たちはナーガラを警戒する。
戦後、ラティはアルクにマディリスへの復讐心を明かすと、改めてアルクへの協力を誓う。ガースル家との講和を経て、アルクはラティの見守るもと、寵愛を求めるセリーヌたちとの乱交に耽るのだった。

双竜の飛翔編編集

第10巻(第39話 - 第42話)
1か月後。自由都市同盟圏の花の街では、少年のレッタが魔導師登用試験に落選し、彼の父のピエトロはマディリスの騎士のシュタイゲンによる拷問に遭って死亡する。復讐心に駆られたレッタは、そこに現れたオルガから闇の力「フォルツァ」のことを知り、右眼をえぐり出して契約する。右眼の代わりに埋め込まれた魔法の宝玉を覚醒させるため、レッタはオルガと1日7回の合計49回の交わりに臨む。7日後、レッタはフォルツァでシュタイゲンを追い込むが、限界を迎えて警備隊のピーズリーと共に撤退する。ピーズリーは魔法の宝玉の虜となって欲情し、彼女を抱いたレッタは回復する。
レッタはピエトロの仲間の1人でもあった少女のグローリアに連れられ、白亜の街へ向かう。一方、アルクはイスティシア家への最終攻撃に出ようとしていた。

登場キャラクター編集

種族について注記のない者はすべて人間。

主要人物編集

黒竜の覚醒編の主要人物編集

アルク
ナーガラ家の次期当主である主人公の少年[20]。フルネームはアルク・ド・レザール・ナーガラ[21]。15歳→16歳[20]
ラティとの契約によってマハトを得ることに成功した以降、自身の血液や唾液などの体液はあらゆる女性を発情させている[22]。マハトを得た影響は生殖能力にもおよんでおり、膣内射精が高確率で相手の女性を妊娠させることが明らかとなっている[23]ほか、レプタイル戦役後にはナーガラ家に仕える女性たち全員との乱交も可能となっている[24]
本来はひ弱さもあって争いを嫌い、臣下のピピンに気配りのできる優しい性格だった[20]が、マハトを得た以降は臣下以外の他人には冷酷な一面を覗かせるようになった[25]うえ、再従姉にして想い人であるアウレリア[注 6]を呪法によって亡くした以降はそれがさらに強まり、マディリスへの復讐心を募らせて覇道を突き進むようになっている。
ラティ
アルクに仕えるダークエルフ[26][注 7]。本名はラティフォリアザード[26]。豊満な肢体や露出度の高い衣装が特徴[26]
アルクには当初から着目しており、契約してマハトを授ける[22]。気配を漂わせず闇から現れては闇と化して消える能力[25]やアルクに新たな女性4人を薦める際には空間を割って水晶玉を出現させ、それを介して映像を投影する能力[23]を持っている。
レプタイル戦役後のアルクに明かしたところによれば、1千年前には先祖たちがまだ小国だったマディリスの近くにて竜神を崇めながら住んでいたが、彼らは魔力を恐れたマディリスの軍勢に数で押され、虐殺された[24]。生き残った数人のうち1人であるラティは、先祖たちの復讐を魔力しか使えない自分に代わって遂げてもらうため、アルクに接触したという[24]
アウレリア
イスティシア家の嫡女[20]。17歳[28]。再従弟にして幼馴染のアルク[注 6]とは相思相愛でもあるが、家にはドゥティアスと婚約させられており、政略結婚の危機にある[20]
ドゥティアスには道具のようにしか扱われず[29]、下腹部に魔法の貞操帯をかけられた[30]結果、その真相を知らないアルクによるドゥティアスへの禁忌の呪法に遭い、彼の身代わりとなって死亡してしまう[30][31]。その後、遺体は帝都イデオにてドゥティアスによる氷結魔法で氷漬けにされている[31]
セリーヌ
ナーガラ家に仕える女騎士[20]。赤い長髪とアルクよりも背高な身体が特徴[20]。白銀級にして火属性[32]。勇ましい性格で剣術に優れており、年下のアルクに剣の稽古をつけているが、ウェンヌを前にしての飲酒中には彼のことを異性としても意識していることを、彼女に看破されている[33]。幼少時には周囲の大人たちから「女は騎士になれない」と蔑まれていたが、アルクに励まされてからは腕を磨き、彼に秘めた思いを持つと共に現在の強さを手に入れた[34]
レプタイル戦役の緒戦でナイルと交戦するが、会得していた覇山流でも渡り合うのが精一杯だったこともあり、敗走後はアルクに思いを告白してマハトの力を得る[35][36]と、最終決戦でナイルを討ち取る[37]
ウェンヌ
ナーガラ家に仕えるメイドの1人[20]。ウェーブのかかった栗色の長髪が特徴[20]。アルクに秘めた思いを寄せていることから、マハトを得た彼のナーガラ家で最初の虜となり、マハトの影響によってセリーヌを剣で圧倒する強さを得る[34]。その後、マハトが暴走したアルクに強姦され[21]、妊娠する[23]
アルクがレプタイル戦役の緒戦で敗走した後には、死を覚悟した彼に指示されてフェラリスの転移魔法陣を介してゴーチェへ亡命し[35]、戦後には妊婦となった姿でナーガラ家へ戻ってアルクと再会する[24]
獣娘
アルクがラティと契約した神殿と同じ洞窟内の、とある場所に投獄されていた囚人たちの1人[22]。本名は不明。ネコ科のような耳・爪・尾を持つ亜人デミであり、片言で喋る[22]。牢内にて高熱に浮かされていた姿を心配して近づいてきたアルクの左頬を引っかいて出血させるが、このことが彼のマハトを最初に試されるきっかけとなり、ラティにアルクの血液を含む水を飲まされて彼の虜となる[22]。その後は解放され、アルクの体液を報酬として斥候などを務める[38]
ミーネ
アルクがラティと契約した神殿と同じ洞窟内の、とある場所に投獄されていた囚人たちの1人[22]。同じ牢内の囚人たちと同様にビキニ調の衣服姿でキセルを嗜んでいたところ、別の牢内にてマハトを試された獣娘に続いてマハトを試される対象とされ、アルクの血液を含む水を他の囚人たちと同時に浴びせられて彼の虜となる[22]。その後は解放され、アルクの唾液を報酬として斥候などを務める[38]
レプタイル戦役ではガースル家の調略をアルクに依頼され、その交換条件を兼ねてアルクに激しく抱かれた結果、妊娠後の保障を約束されている[39]

双竜の飛翔編の主要人物編集

レッタ
魔導師見習いの少年[40]。石塊級にして雷属性[40]。母はおらず、幼少期から父のピエトロと共に各地を旅する冒険者として生活していたが、いつしか左眼が白内障のように濁って視力が失われてきたことから、治療を兼ねて自由都市同盟圏の花の街に長期滞在している[40]。マディリスの魔導師登用試験でも少量の静電気しか放てないほど弱いが、ジャバ曰く「妙な魔力の色」の持ち主でもある[40]
ピエトロをシュタイゲンによる拷問で亡くし、マディリスへの復讐心を募らせてオルガと契約した[40]結果、1日7回かつ合計49回の交わりをやり遂げてフォルツァを得る[41]
オルガ
ラティの同志の魔女[41]。本名はオルガスミソニア[40]。頭部の左右に生えた角が特徴[40]。ラティと同様、気配を漂わせず闇から現れては闇と化して消える能力のほか、巨大な門を出現させて長距離移動に用いる能力を持つ[40][41]
レプタイル戦役の中盤でラティと久々に再会した[42]後、戦後にはレッタに着目して契約する[40]
ピーズリー
花の街にて警備隊の一員を務める美女[40]。黒いロングヘアが特徴[40]。片親育ち[40]ハルバードを主な武器とする優れた使い手であるが、ピエトロに舞台女優への転身を願われるほどの美貌をレッタに褒められただけで赤面するほどのウブでもある[40]
シュタイゲンを雷撃で追い込むほど強くなったレッタを詰問した結果、最初に彼の右眼の虜となって抱かれる[43]
グローリア
自由都市同盟圏の冒険者ギルドを訪れたレッタに話しかけた、魔導師の少女[43]。縦ロールのツインテールの髪型が特徴[43]。強い魔導師にしか興味がないとの理由で、冒険者たちによる求婚はすべて断っている[43]
正体はマディリスへのレジスタンスの1人(通称「白モグラ」)であり、仲間であるピエトロの訃報を真っ先に惜しんでいた[44]。ピエトロの息子であるレッタのことも仲間として認め、仲間たちを率いて協力する[44]

マディリス帝国の関係者編集

皇帝
マディリスに君臨する筋骨隆々の巨体の皇帝[45]。人間世界の終末を危惧した賢者に提言され、約束の神子を探し出すことを命じた後[45]、アウレリアとの子作りをまだ始めていないドゥティアスに立腹している[46]
ジャバ
皇帝に仕える賢者の1人[46]。老体に鷲鼻や尖った耳が特徴[46]。皇帝を深く敬う一方、自分よりも格下の者には鼻にかけた言動で振る舞う[46]
ドゥティアス
マディリスの皇太子[29]。ガビアルの堅神式に際し、転移魔法のかかった馬車にアウレリアと同乗して現れる[29]。女性への興味をまったく持っておらず、アウレリアのことも魔導研究のためにしか存在価値はないと蔑んでおり[29]、彼女に「浮気すれば相手共々呪いで死亡する」という魔法の貞操帯をかけている[30]
シュタイゲン
マディリスの騎士[40]。称号は「黄金」[40]。自由都市同盟圏での魔術師登用試験にジャバに仕えて同行しており、彼に挑もうとした白銀級の火属性の魔導師を一太刀で斬殺するほどの剣術の使い手でもある[40]

ナーガラ家の関係者編集

アノール
アルクの父[20]。商才はあるが小心者であり、伯父のアルゲスには頭が上がらない[20]。やがて、ゴーチェのプラムを瘴気による汚染を知らずに食べてしまい、その影響で余命1か月の病に伏せてアルクに後を託す[32]。ジョアンナがアルクと合流した後には、彼女の氷魔法で氷漬けにされ、延命中にある[47]
ナーガラ家に仕えるメイドたち
ウェンヌの同僚たち[20]タミィリロなど女性数人が仕えているが、物語開始当初はナーガラ家(特にアルク)の頼りなさを見かね、イスティシア家への移籍を口にする者もいた[20]
トゥート
アルクの叔父[33]。兄のアノールへの敬愛を装うも内心ではナーガラ領を得ようとの野心に燃えている[33]。同領の治安が悪化したことやアノールが病に伏せたことを好機として手勢を率いて侵攻するも、アルクに討ち取られる[25][注 8]
ティア
トゥートの秘書を務める女性[33]。正体はアルクの部下であり[25]、彼が領主となった後にはアルクの秘書に復帰したほか、彼らがゴーチェへ向かった際にも不在中の管理を一任されている[48]
ピピン
ナーガラ家の騎士[20]。アルクやセリーヌと共に城を脱出した際には追手たちを足止めする時間稼ぎを望んで務めるなど、アルクに対する忠誠心はきわめて厚い[38]
ネーゲリ
トゥートの騎士[38]。当初は城を脱出したアルクたちへ追手として差し向けられるが、彼の柄頭による一撃で気絶させられて敗退した後、領主となったアルクに仕えている。
レプタイル戦役では騎乗し、前線を率いる[39]。敗走の際には、アルクを逃げ延びさせようと殿を務めてアルゲスに一騎打ちを挑むが、乗馬ごと一太刀で斬殺される[35]
ユーダー
アノールの取引先の1つであるユーダー商会を営む男性[49]。その若さや勢いは、しきたりを大事にする古い商人たちから睨まれている[49]
ジョアンナ
酒場にて給仕娘を酒癖の悪い男性たち2人による危機から救ったセリーヌが、冒険者ギルドにて給仕娘から紹介された眼鏡姿の女魔導師[50]。白銀級の水属性[32]。高慢な性格をしており[32]、用いる水魔法は、男性たち2人をたやすく撃退するほどの強さを誇る[50]。箒を携帯しており、跨って飛行する際や地表に魔法陣を描く際に用いている[51]
マハトの力については、当初は魔導(と貞操)へのこだわりからも固辞していた[52]が、レプタイル戦役ではアルクの危機に際して覚悟を決め、自分から進んで力を得ている[53]
ノヴァルス
アルクの亡祖父[54]。フルネームはノヴァルス・ド・レザール・ナーガラ[54]
生前(50年ほど前)は冒険者であり、諸国を放浪中にアマン村の川べりにて行き倒れていたところを発見され、里へ連れ帰られて介抱されたうえで旅立っていったという[54]。その後、アルクの幼少期に死去している[54]

イスティシア家の関係者編集

ガビアル
アウレリアの弟[20]。イスティシア家の次期当主[28]。傲慢な性格をしており、アルクよりも年下だが当時の彼を上回る剣の腕や嫉妬心からも、アルクのことは見下している[20]。堅神式の際には16歳になる模様[28]
ナイル
イスティシア家の筆頭騎士[20]。称号は「流麗」りゅうれい[55]。キザで女好きに加えて弱者を見下す性格から、セリーヌに嫌われている[20]玲瓏れいろう流の使い手でもあり、セリーヌの覇山流を上回る実力を持つ[36]
イスティシア家での四家当主会議後にはアルゲスに命じられ、部下たちにマディリスの刺客を偽らせてアルクたちを襲撃させるが、ティアに刺客の正体を看破された[注 9]ことからアルクたちに急襲されて敗走し、このことがレプタイル戦役の発端となる[42][39]。その後、ボーアによるアルクたちの敗走に際してもセリーヌを圧倒する[35]が、最終決戦ではマハトの力を得た彼女に討ち取られる[37]
アルゲス
アウレリアとガビアルの祖父[20]。称号は「大顎」おおあぎと。ガビアルのことを溺愛する一方、アウレリアをドゥティアスと政略結婚させることには良心の呵責もなく、ナーガラ家の者のことは見下している[20]
レプタイル戦役では平原での戦いでアルクを敗走させる[35]ものの、峡谷での最終決戦では三家連合軍で追いつめたところをフェラリスとキャシアに参戦されて形勢を逆転され[37]、最後はアルクに一騎打ちを挑まれて討ち取られる[53]
カイメイア
アルゲスの孫娘[28]。称号は「悪食」あくじき。フルネームはカイメイア・クローディル。先端の沿った長髪や十字のハイライトが光る瞳孔、太い骨すら噛み砕ける牙状の歯が特徴[28]
レプタイル戦役では「純粋な暴力」の強さをアルゲスから一目置かれており、マハトの力を得たセリーヌをも焦らせるが、アルクにアルゲスを討ち取られた後は敗走してアルクへの復讐を誓う[53]
ギドゥ
ガースル家の当主[55]。称号は「鈍重」どんじゅう[55]。禿げあがった頭頂部や猫背、カイメイア曰く「のろま」な遅い口調が特徴[55]。全身を鋼の鎧で包んだ精強な兵団「亀鋼歩兵」きこうほへいを率いる[55]
レプタイル戦役では三家連合軍の一角としてアルクを追いつめ、勝利を確信するが、フェラリスとキャシアによる形勢逆転やアルゲスの討ち死にを経て、父子共々敗走する[53]
ミウ
ギドゥの娘[55]。称号は「落涙」らくるい[55]。大きな双眼やよくこぼす涙が特徴[55]
普段は殺生を好まず穏やかな言動で振る舞うが、身に危険が迫った際などに一瞬で展開するハニカム模様の巨大な結界は、ナイルはおろかカイメイアをも震撼させている[55]。この結界は口元などの極小な範囲にも展開できるため、ミーネがアルクの依頼で調略に訪れた際には、父子共々アルクの血液入りのワインを飲まずに済んでいる[39]
レプタイル戦役では三家連合軍の一角としてアルクを追いつめるが、マハトの力を得たジョアンナに結界を破壊され、父子共々敗走する[53]
ボーア
エンシュウ家の当主代理[27]。称号は「猛毒」もうどく[27]。カイメイア曰く「蛇女」「後家」[55]。七三分けの長髪の女性で、病死した前当主に代わって家を取り仕切っており、先端が分かれた長い舌が特徴[27]。実際には、前当主を愛するがゆえにその絶望する顔を見たくて毒殺したという、きわめて倒錯した愛情の持ち主でもある[39]
レプタイル戦役ではアルクによってマハトの虜となる[42]が、平原での戦いの際には前述の愛情ゆえに裏切り、彼を敗走させる[39]。最終決戦では三家連合軍の一角としてアルクを追いつめるが、アルゲスの討ち死にを経て捕縛され、ナーガラへ連行される[53]

ゴーチェの関係者編集

キャシア・ウェスキー
ゴーチェの勇猛な女将軍[32]。称号は「雪血」せつけつ[32]。槍を手にした兵団「白虎騎士団」びゃっこきしだんを率い、雪魔法に長けている[56]。美貌と相まって、住民たちから広く慕われている[57]
対サスカッチ戦の際にアルクからマハトの力を得て[46]、ゴーチェのために彼と手を組む[57]。レプタイル戦役ではウェンヌの亡命を受けてフェラリスと共に転移魔法陣を経てアルクの危機に駆けつけ、彼の勝利に貢献する[53]
ターニャ
ゴーチェの僻地に住む少女[58]。1年前に父と兄のピョートルを瘴気によって失い、母や姉と共に頑張ってカブやニンジンを育てながら慎ましく暮らしていたが、オークたちに襲撃されて犯されそうになったところをアルクとウェンヌに救われる[58]
マリヤ
キャシアの部下の1人[59]。キャシアには同性愛に近い敬愛を抱いている[59]
エカテリーナ
ゴーチェの大公姫[28]。カールの入ったツインテールが特徴[28]
一流の魔導師に劣らないほどの高い魔力の持ち主でもあるうえ、それを用いての上級氷魔法で大公を氷の眠りに就かせて瘴気から匿っており、貴族たちも匿ってもらおうと列を成しているが、それも1日1人がやっとであるため、いつ倒れてもおかしくないという[28]
レプタイル戦役の終盤にはキャシアをアルクへの加勢に差し向け、彼女の活躍を魔法で見届けている[24]

ラティの薦める女性4人編集

称号はラティの説明における太字表記による[23]。仲間にするためには、各々が抱える問題をアルクが解決してやる必要があるという[23]

フェラリス
アマンの森に住まう美しきハイエルフ[23]。弓術や召喚魔法を使えるが、人間嫌いであるという[23]。本名はン=フェラリス=クラリス=デンドロニア=ポムトゥクス[60]。人間のことを見下す一方で自分のことは誇っている。
聖教会の神官
各地にて布教活動に勤しむ神官[23]。回復魔法や補助魔法を使え、戦闘向きであるという[23]
亡国の姫君
マディリス帝国によって祖国を滅亡させられた姫[23]。祖国を復興するために諸国を放浪中であり、その血統と槍の腕は確かであるという[23]
女僧兵
東方から来た僧兵モンク[23]。イーストシーのはるか彼方に位置する東国に伝わる体術を使えるが、何かしらの理由でメディウス大陸へ流れ着いたという[23]

自由都市同盟圏の関係者編集

ピエトロ
レッタの父[40]。レッタを彼の幼少期から連れて各地を旅する冒険者であるが、彼の左眼の治療を兼ねて花の街に長期滞在している[40]。レッタにとっては優秀な魔導師(本人曰く「20年ぐらい前は白銀級」)でもあり、彼からは共にピーズリーへのスケベ心と合わせて尊敬されている[40]
レッタの誕生日にはシュタイゲンにマディリスへのレジスタンスとして疑われ、拷問を経て証拠不十分で釈放されるが、レッタには自分の正体がシュタイゲンの言った通りである[注 10]ことを明かし、死亡する[40]

その他の人物編集

アマン村の里長
アマン村を治める里長の老人[54]。フェラリスに案内されてきたアルクたちのもとへ護衛の若者2人を連れて現れ、アルクたちを自宅へ招き入れて茶を出すと、彼にノヴァルスのことを明かしてサラマンダーの討伐を要請する[54]

魔獣編集

アルクたちとの交戦など出番に恵まれた魔獣のみ挙げる。

オーク
スキンヘッドにやや尖った耳を持つ、醜悪な人型の魔獣[58]。物語開始の1年ほど前から、北方の国々にゴブリンなどと共に多々出没している[32]
キラーラット
コカトリスに守られたダンジョンの浅い階層に出没する、ネズミ系の魔獣[58]。頭頂に一本角が生えているうえに普通のネズミよりもはるかに大型であるが、あまり強くないうえに倒しても低価値の魔石しか得られない[58]
骸骨戦士スケルトンウォリアー
コカトリスに守られたダンジョンの浅い階層に出没する、骸骨と化した元冒険者[61]。セリーヌとジョアンナが遭遇した2体は生前に剣士とアーチャーだったことが、それぞれの容姿や彼女たちを苦戦させる戦い方から示唆されている[61]
コカトリス
コカトリスに守られたダンジョンの最も深い地下10階層に潜む、合成系の魔獣[61]。覇山流の秘伝書や氷魔法の魔導書などの守護者に等しい立場でもある[56]
フェンリル
ゴーチェの雪山に出没する、オオカミ系の魔獣[56]
サスカッチ
ゴーチェの雪山に出没する猿人系の魔獣[58]。伝説上の存在と思われていたが、目撃された白く毛深い巨躯から「雪原の魔人」の異名で恐れられている[58]。人語を話し、キャシアを上回る魔力を持つうえ、氷魔法の使い手でもある[62][46]
岩石ゴーレムストーンゴーレム
全身が非常に硬い岩石で構成された、人形系の魔獣[47]。頭部には三日月形の角や三つ目が存在しているほか、胴体には両腕や下半身がつながらないまま浮遊している[47]
サラマンダー
全身が非常に尖って硬い鱗で覆われた、トカゲ系の魔獣[60]。人知れず閉ざされた住処に潜んでおり[54]、家屋を超える巨体に高熱やそれによって発生する炎をまとい、口から破壊力が高く光線状の炎を吐きながら、アマン村を執拗に襲う[52]。物理攻撃だけでなく、風属性や水属性の魔法にも耐性を持つ[52]
サラマンダーの幼生
サラマンダーの住処にて卵から孵化した、両手で抱えられるほどの大きさの幼生[63]。フェラリスに危険視されて処分されそうになるが、親のような凶暴さがないことからも国章との縁を感じたアルクに引き取られる[63]。その後、レプタイル戦役を経たアルクがセリーヌたちとの乱交に耽る際には、人間大の大きさにまで成長した姿で彼の傍に控えている[24]

用語編集

マハト
アルクが、ラティから命じられた以下の3つの約束を1年間守る一方、剣の鍛錬を積んで心身とも精悍となった果てに彼女と契約して授けられた、闇の力[22]。ラティによる説明では、「神の如き力」「この世を統べることができる力」とも称されている[26]
  1. 器作り「毎日マンドラゴラの粉を一匙分飲み 週に一度は動物の肝を喰らう」[22]
  2. 精力の蓄積「女性を断ち 自涜行為も我慢頂く」[22]
  3. 儀式の準備「ほこらと神殿の建立」[22]
アルクの血液を1滴垂らしただけのグラス1杯の水を囚人たちに浴びせたり飲ませたりすることによって彼女たち全員を発情させ[22]、対象の女性は彼に準じた戦闘力を得られるほか[34]、与える血液の量でアルクの体液への「乾き」が変化する[38]
聖フロリアヌスの鎧
ユーダーがアルクに贈呈した魔法の鎧[21]。炎の魔力を帯びており、火に強く水の魔法を無効化する[21]。ユーダーによる説明では、対になる剣も存在するという[21]
レベル判定パペット
対象者のレベルを判定するために用いられるパペット[32]
冒険者ギルドでは冒険者が対象となる[32]ほか、マディリスによる魔導師登用試験では魔導師が対象となる。ただし、判定できるレベルは白銀級までであるため、それを超える黄金級の魔法を受けると消し飛んでしまう[41]
覇山流の秘伝書
コカトリスに守られたダンジョンの奥深くにジョアンナが欲する氷魔法の魔導書と同じく隠されているという、大陸剣術の三大流派の1つ「覇山流」はざんりゅうの秘伝書[48]。巻物として鎖で封じられており、セリーヌが欲する[48]
魔石
キラーラットなど、魔獣を倒すとその消滅に際して得られる魔力の混ざった石[58]。キラーラット程度では5ダラの価値にしかならないが、純度の高いものなら同じ大きさでも1万ダラの価値で冒険者ギルドに買い取ってもらえるという[58]
サラマンダーの魔石には何者かによって魔法陣が彫り込まれていたことから、注がれた魔力の質次第で聖なるものにも邪なるものにも変わる妖精を、魔獣化させて操れることが判明している[63]
瘴気
ゴーチェを含む北方の国々の地底から溢れ出る魔界の瘴気[50]。魔獣を活性化させ、人間や作物を蝕む[58][61]
魔法壁
皇帝がマディリス帝国に建設させている長大な壁[57]。マディリスへの瘴気の流入を阻むことにより、男性の死に絶えた他国をたやすく攻め滅ぼすことを目的としている[57]
月の実
マハトの影響で欲情したフェラリスがアルクに性行為を求める際、ポーチから取り出したドングリのような形状の果実[63]。噛み砕いて服用することにより、避妊薬としての効力を即座に発揮する[63][36]
対帝国連合
アマン村からナーガラへ帰還したアルクが、セリーヌ・ジョアンナ・フェラリスに明かした構想[27]。圧倒的な戦力を持つマディリスを倒すにはイスティシアを味方につける必要があるため、ティアに集めさせた情報を元にカイメイア・ミウ・ボーアといった各家の重要人物たちを説得し、ナーガラ主導の四家同盟を結ぶという[27]
レプタイル戦役
イスティシア家からナーガラへの帰還途中、マディリスを偽ったナイルの刺客たちを撃退したアルクが起こしたイスティシア家との戦争[42]。緒戦こそナーガラ家が優勢となった[39]ものの、まもなくガースル家やエンシュウ家がイスティシア家側に回ったことから10倍もの戦力差が生じた結果、平原での決戦ではナーガラ家が敗走する[35]。しかし、峡谷での最終決戦ではナーガラ家が地の利を活かして勝利を収め[53]、メディウス大陸の国々に衝撃を与える[24]
ダインスレイヴ
アルゲスら三家連合軍との最終決戦に際し、ラティがアルクに授けた「終末の魔剣」[36]。ラティによって召喚された牙竜が変化したものでもあり、柄には竜眼が存在する[36]。マハトを注ぎ込むことにより、並の鎧を圧倒する切れ味を発揮する[36]
最終決戦では亀鋼歩兵たちの装甲をも切り裂いた[37]ほか、アルゲスとの一騎打ちでは斬り合いで負傷したアルクの血液を竜眼に受けて開眼し、彼にさらなる力を与えて勝利に導く[53]
フォルツァ
レッタが健康な右眼球を代償として、オルガから授けられた闇の力[40]
契約に際し、オルガはレッタに覚悟を決めさせるために1週間の猶予を与えるが、マディリスへの復讐心に駆られたレッタは、すぐに自分の右眼球にナイフを突き刺してえぐり出し[40]、オルガはそれを食べて作った魔力の宝玉を、彼の右眼部分に埋め込む[41]
得るためにはオルガとの1日7回かつ合計49回の交わりが必要であり、やり遂げて得られる力は白銀級を超えて黄金級に達する[41]が、彼女の説明を聞かずシュタイゲンとの初戦に臨んだレッタがとどめを刺すまでには至らず体力の限界を迎えるなど、使い方は難しい[43]

制作背景編集

LINKは、『UJ』側から『無印』第1話の出張掲載を依頼された際に『無印』の新規の話も提案されたことがきっかけで「『無印』の構造の需要がまだあるのでは」「まだまだハーレムを描き足りない」という気持ちに至り、元々ファンタジーが好きで挑戦してみたかったうえ、世界観の関係で出しにくい女剣士や修道女、エルフを登場させられることから、「ファンタジー×ハーレム」を提案してダークファンタジーとした[64]。タイトルに「ファンタジア」をつけて新シリーズとしたことについては、『仮面ライダー』や『プリキュア』などのシリーズを例に挙げ、さまざまなヒロインが登場する終末という設定にキャラクターや時代、ユニバースこそ違うものの、読者が得られる喜びは『無印』と似ていると語っている[64][65]

SAVANは、以前から『無印』を読んでいたこともあって驚くと共に不安もあったが、第1話の高クオリティは宵野に「『無印』が食われるのでは」「世界観が違ってよかった」と賞賛されている[65]。また、以前にファンタジー作品を描いていた経験からファンタジーは好きだったうえにもっと上手くなりたい気持ちがあり、「ファンタジーとハーレムが一緒になった漫画があったらな」と思っていたところで依頼されたため、引き受けたという[64][注 11]

イベント編集

連載開始以降、ジャンプ4誌による合同の大型イベント『ジャンプフェスタ』に本作も『無印』と並んで出展されている。2020年12月19日と同年12月20日に開催された『ジャンプフェスタ2021』は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のためにオンラインでの生配信イベントとなった[66]

スピンオフ編集

『終末のハーレム ファンタジア学園』
LINK&SAVAN(原案) / 安藤岡田(作画)による本作のスピンオフ4コマ漫画作品[67]。『J+』にて、2020年8月2日から[68]隔週日曜日に連載中[注 12]
主な舞台を現代の日本の元女子高だった女子ばかりの高校に、登場人物をその生徒や教師にそれぞれ置き換え、メタフィクション要素も交えたコメディとして学園生活を描いている[71]
単行本については後述の日本語版のほか、以下のように集英社から正規ライセンスを取得した各国語翻訳版も、2022年6月から発売が開始されている。

書誌情報編集

原作コミックス(本編)編集

  • 電子書籍版と書籍版が同時発売されている。『無印』と同じく電子書籍版は「セミカラー版」と題された特別編集版であり、連載時にモノクロだった過激な性的シーンが、集英社によってフルカラーでデジタル着色されている。
  • LINK(原作)/ SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア』 集英社〈ヤングジャンプ コミックス・ウルトラ〉、既刊10巻(2022年5月2日現在)
    1. 2018年11月2日発売[1]ISBN 978-4-08-891129-8
    2. 2019年3月4日発売[72]ISBN 978-4-08-891247-9
    3. 2019年8月2日発売[73]ISBN 978-4-08-891353-7
    4. 2020年1月4日発売[74]ISBN 978-4-08-891470-1
    5. 2020年8月4日発売[75]ISBN 978-4-08-891652-1
    6. 2021年1月4日発売[76]ISBN 978-4-08-891762-7
    7. 2021年6月4日発売[77]ISBN 978-4-08-891873-0
    8. 2021年10月4日発売[78]ISBN 978-4-08-892110-5
    9. 2022年1月4日発売[79]ISBN 978-4-08-892159-4
    10. 2022年5月2日発売[15]ISBN 978-4-08-892304-8

原作コミックス(スピンオフ)編集

  • LINK&SAVAN(原案) / 安藤岡田(作画) 『終末のハーレム ファンタジア学園』 集英社〈ヤングジャンプ コミックス・ウルトラ〉、既刊2巻(2021年10月4日現在)
    1. 2021年1月4日発売[80]ISBN 978-4-08-891763-4
    2. 2021年10月4日発売[81]ISBN 978-4-08-892111-2

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ そのほか、『週刊ヤングジャンプ』の無料電子書籍アプリ『ヤンジャン!』[6]や『となりのヤングジャンプ』[7]でも、序盤の話が掲載されている。
  2. ^ そのほか、『となりのヤングジャンプ』でも初期の話が掲載されている[9]
  3. ^ 連載時の第4話以降にはコンセプトアーティストのよー清水[10]が「各種デザイン」に参加しており[11]、単行本では第1巻から目次に「デザイン協力」とクレジットされている。
  4. ^ 当初は『UJ』でも、2018年6月号から[13]2022年3月号まで[14]連載されていた。そのためもあり、『J+』での連載分は前後編に分割されている。
  5. ^ 単行本第1巻では、第0話とカウントされている。
  6. ^ a b 『UJ』による解説文(#外部リンクを参照)や本編および単行本ではアウレリアのことをアルクの「従姉」と表記しているが、アルゲスとノヴァルスが兄弟であることからアルクとアウレリアは再従姉弟に該当するため、本記事ではそれに倣って表記している。
  7. ^ フェラリスらハイエルフたちからは信用されておらず、「黒の種族」という蔑称も付けられている[27]
  8. ^ その結果、後に四家当主会議に臨んだ際のアルクは、「トカゲの小僧」という蔑称とは別に「叔父殺し」の称号をつけられている[31]
  9. ^ 刺客の中に、かつてイスティシア家にてティアが監禁された際に牢番を務めていた男性もいたためである。
  10. ^ 先述の各地への旅も、真の目的はレジスタンスのための秘密活動である。
  11. ^ なお、SAVANが以前に『ヤングジャンプ』で描いていた経験から、彼には『UJ』担当編集も注目していたそうである[64]
  12. ^ 当初は『UJ』でも、2020年6月号から[67]2022年3月号まで[69]、2話ずつ横読み作品として連載されていた。そのためもあり、『J+』での連載分は1話ずつに分割されているうえ、縦読み作品として再構成されている[70]

出典編集

  1. ^ a b 終末のハーレム ファンタジア 1”. 集英社. 2019年2月17日閲覧。
  2. ^ a b 終末的後宮奇想曲 (第1集)”. 東立出版社. 2019年6月16日閲覧。
  3. ^ a b 終末的後宮奇想曲#1”. 東立出版集團有限公司. 2021年1月10日閲覧。
  4. ^ a b World’s End Harem: Fantasia”. セブンシーズ・エンターテインメント. 2019年10月13日閲覧。
  5. ^ a b Les albums de la série World's end harem Fantasy”. デルクール. 2020年9月10日閲覧。
  6. ^ 終末のハーレム ファンタジア ヤンジャン!”. 集英社. 2018年5月20日閲覧。
  7. ^ [第0話] 終末のハーレム ファンタジア”. 集英社. 2021年1月10日閲覧。
  8. ^ a b World’s End Harem: Fantasia Academy”. セブンシーズ・エンターテインメント. 2022年6月7日閲覧。
  9. ^ [第1話] 終末のハーレム ファンタジア学園 となりのヤングジャンプ”. 集英社. 2021年1月10日閲覧。
  10. ^ 次世代ビジュアルアートの旗手コンセプトアーティスト よー清水インタビュー | AKIBA'S GATE”. パブリックファンクション. 2018年8月26日閲覧。
  11. ^ you629の2018年8月20日のツイート2018年8月26日閲覧。
  12. ^ [プロローグ]終末のハーレム ファンタジア/公式サイト版 少年ジャンプ+”. 集英社. 2020年3月22日閲覧。
  13. ^ “「終末のハーレム」新シリーズがUJで、宵野コタローが描くお風呂ポスターも”. コミックナタリー (ナターシャ). (2018年5月19日). https://natalie.mu/comic/news/282848 2018年5月20日閲覧。 
  14. ^ ultra_jumpの2022年2月19日のツイート2022年2月26日閲覧。
  15. ^ a b 終末のハーレム ファンタジア 10”. 集英社. 2022年5月2日閲覧。
  16. ^ a b “「終末のハーレム」がダークファンタジーに、新シリーズ「ファンタジア」がUJで”. コミックナタリー (ナターシャ). (2018年4月19日). https://natalie.mu/comic/news/278854 2018年4月22日閲覧。 
  17. ^ “「満場一致で連載決定」ジャンプ発表会で編集長が新連載や島袋光年の読切紹介”. コミックナタリー (ナターシャ). (2018年3月5日). https://natalie.mu/comic/news/272248 2018年3月11日閲覧。 
  18. ^ World's end harem Fantasy - Edition semi-couleur T01”. イズネオ. 2020年2月9日閲覧。
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  21. ^ a b c d e 第2巻 2019, 第9話
  22. ^ a b c d e f g h i j k l 第1巻 2018, 第4話
  23. ^ a b c d e f g h i j k l m 第5巻 2020, 第20話
  24. ^ a b c d e f g 第9巻 2022, 第38話
  25. ^ a b c d 第2巻 2019, 第8話
  26. ^ a b c d 第1巻 2018, 第2話
  27. ^ a b c d e f 第7巻 2021, 第28話
  28. ^ a b c d e f g h 第5巻 2020, 第19話
  29. ^ a b c d 第7巻 2021, 第29話
  30. ^ a b c 第7巻 2021, 第30話
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  32. ^ a b c d e f g h i 第3巻 2019, 第11話
  33. ^ a b c d 第2巻 2019, 第5話
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  49. ^ a b 第1巻 2018, 第3話
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  51. ^ 第6巻 2021, 第25話
  52. ^ a b c 第6巻 2021, 第24話
  53. ^ a b c d e f g h i 第9巻 2022, 第37話
  54. ^ a b c d e f g 第6巻 2021, 第23話
  55. ^ a b c d e f g h i j 第7巻 2021, 第27話
  56. ^ a b c 第4巻 2020, 第15話
  57. ^ a b c d 第5巻 2020, 第18話
  58. ^ a b c d e f g h i j 第3巻 2019, 第13話
  59. ^ a b 第4巻 2020, 第4巻番外編
  60. ^ a b 第6巻 2021, 第22話
  61. ^ a b c d 第4巻 2020, 第14話
  62. ^ 第4巻 2020, 第16話
  63. ^ a b c d e 第6巻 2021, 第26話
  64. ^ a b c d “『終末のハーレム』ファンタジー版は挑戦「ひとつの漫画の世界観を超える」”. ORICON NEWS (オリコン). (2018年11月2日). https://www.oricon.co.jp/news/2122552/full/ 2018年11月2日閲覧。 
  65. ^ a b “「終末のハーレム」DMMとのタッグでVR化、宵野コタロー「18禁かと思った」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2018年11月2日). https://natalie.mu/comic/news/305247 2018年11月2日閲覧。 
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参考文献編集

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  • LINK(原作)/SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア 第2巻』集英社、2019年。ISBN 978-4-08-891247-9 
  • LINK(原作)/SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア 第3巻』集英社、2019年。ISBN 978-4-08-891353-7 
  • LINK(原作)/SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア 第4巻』集英社、2020年。ISBN 978-4-08-891470-1 
  • LINK(原作)/SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア 第5巻』集英社、2020年。ISBN 978-4-08-891652-1 
  • LINK(原作)/SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア 第6巻』集英社、2021年。ISBN 978-4-08-891762-7 
  • LINK(原作)/SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア 第7巻』集英社、2021年。ISBN 978-4-08-891763-4 
  • LINK(原作)/SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア 第8巻』集英社、2021年。ISBN 978-4-08-892110-5 
  • LINK(原作)/SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア 第9巻』集英社、2022年。ISBN 978-4-08-892159-4 
  • LINK(原作)/SAVAN(作画) 『終末のハーレム ファンタジア 第10巻』集英社、2022年。ISBN 978-4-08-892304-8 

外部リンク編集