クニドスのアプロディーテー
「恥じらいのヴィーナス」と呼ばれる類型を代表する、古代ギリシア彫刻作品。
酔っぱらいのマント。刑罰の一つである。

羞恥心(しゅうちしん、: shame)、恥じらいとは、自身または誰かの悪い行動の結果により、罪悪感を感じたり、名誉や尊敬を失っているという、苦痛的な感情の一つ[1]

「恥 (shame)」という言葉は、かつて「覆い隠す( "to cover")」という意味の古い言葉から派生したと考えられている。直接的にも比喩的にも、「自身を覆い隠す」ものが恥の自然な表現である [2]

目次

概要編集

恥じらい、あるいは羞恥心というのは、恥ずかしいと感じる気持ちのことである。つまり恥を感じている気持ちのことである。

羞恥心とは、自我自尊心の延長にある概念である[要出典][誰?]。「となる行動をしてしまった」と感じる感情である。この感情は、社会規範への適応といった行動を促すが、その一方で過度に感じる場合には、行動の萎縮などといった問題を生む[要出典]

罪悪感ないし羞恥心を測定する TOSCA-A の項目 "shame" によると、羞恥心は以下のとおり4つの下位尺度に分類される[要出典]

  • 自己の存在が取るに足らない物と感じ、自己を否定したいと思う「全体的自己非難」
  • 恥を感じる状況から逃げたい、もしくは恥を感じた記憶を消したいと思う「回避・隠蔽反応」
  • 自分が周囲から孤立したと感じる「孤立感」
  • 人に見られている、人に笑われていると思う「被笑感」

羞恥心はしばしば罪悪感と比較される感情である。羞恥心を感じやすい人は、罪悪感を持ちやすい人より攻撃的で、反社会的であるとする研究[要出典]もある。羞恥心は、外部への帰属、他者への強い焦点、復讐といった感情や行動を発生させる屈辱感を伴い易いからである。

自分が社会的なルール常識を知らないで、ルールに違反してしまったり、自分が望むだけの成果を上げられなかったりした場合に、自分が身の置き所がなくなり、自身の内にこみ上げてくる感情情動のことと解される[要出典]

これは様々な面で、道徳人道といった概念が引き合いに出され、自身の行動を適正化させていく[要出典]

例えば、幼い子供であれば、トイレに行くのが間に合わず、お漏らしをしてしまったり、また思春期前後の世代では空腹時の腹鳴が周囲の人に聞こえてしまったり、スポーツの技量などで友達に力が及ばなかったり、集団の中での自己にいきなり焦点が当てられたりと言ったような場面で、この感情が出てくる。この感情は、集団の中の自己を意識するようになって初めて生まれてくるものである。

成人になると、性的な場面や社会的な業績、成果といったものにとりわけ関係するようになる[注 1]

もたらされるもの編集

ナルシシズム編集

成人のナルシシズムは、恥への防衛機制と関連しているとの論があり[3]、また自己愛性パーソナリティ障害についても同様である[4][5] 精神科医Glen Gabbardによると自己愛性パーソナリティ障害は、壮大、傲慢、皮の厚い「忘却型」タイプと、過敏で恥ずかしがりやの「過敏性」タイプという、2つの亜型に分類できるという。 忘却型タイプは、賞賛、羨望、感謝のために、隠された弱い内面化された恥ずべき自己とは正反対の、壮大な自己を周囲に提示する。一方で過敏型タイプは、他人を不当な虐待者と見なすことで切り下げを中和する[4]

スティグマ編集

脚注編集

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  1. ^ しかしながら慣れ、高齢化認知症の進行等に関係して薄れてくることもある[要出典]例えば明らかにモラルに違反している裏金を、常態化することで恥ずかしいとも思わずに処理したり、または羞恥プレイのような特殊な性癖に転化して、明らかに社会のルールに違反する行為などは、羞恥心の希薄化を発生させる[要出典]

出典編集

  1. ^ Cambridge Dictonary
  2. ^ Lewis, Helen B. (1971), Shame and guilt in neurosis, International University Press, New York, p. 63, ISBN 0-8236-8307-9 
  3. ^ Wurmser L, Shame, the veiled companion of narcissism, in The Many Faces of Shame, edited by Nathanson DL. New York, Guilford, 1987, pp. 64–92.
  4. ^ a b Gabbard GO, subtypes of narcissistic personality disorder.[リンク切れ] Bull Menninger Clin 1989; 53:527–532.
  5. ^ Young, Klosko, Weishaar: Schema Therapy – A Practitioner's Guide, 2003, p. 375.

参考文献編集

関連項目編集