花房観音

日本の小説家、バスガイド (1971-)

花房 観音(はなぶさ かんのん、本名非公表。1971年[1] - )は、日本小説家バスガイド[1]女性[2]。夫は放送作家フリーライター吉村智樹[3]京都市在住(2017年9月現在)[1]

花房 観音
(はなぶさ かんのん)
誕生 (1971-04-12) 1971年4月12日(53歳)
日本の旗 兵庫県
職業 小説家
バスガイド
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
最終学歴 京都女子大学文学部教育学科中退
活動期間 2010年 -
ジャンル 官能小説
ホラー小説
代表作恋地獄』(2013年)
主な受賞歴 団鬼六賞大賞(2010年)
デビュー作花祀り』(2011年)
配偶者 吉村智樹(2011年 - )
公式サイト 花房観音
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

経歴・人物 編集

兵庫県生まれ[4]兵庫県立豊岡高等学校卒業[5]京都女子大学文学部教育学科中退[6]。派遣添乗員や旅行会社勤務、映画会社勤務など様々な職を経験する[7]。30歳のころに借金が溜まり、兵庫の生まれ故郷に戻って閉塞、図書館で山田風太郎の作品を貪り読んだ[5]

2009年から小説家を志して、多くの新人賞に応募をする[8]新潮社主催のR-18文学賞に応募して一次選考を通過し、手ごたえを感じた[9]『幽』怪談文学賞野性時代フロンティア文学賞にも応募していた[9]2010年、「花祀り」で第1回団鬼六賞(無双舎主催)の大賞を受賞する(優秀作は深志美由紀『花鳥籠』)[10][11][12]。小説家デビューを果たす。団鬼六の作品は20代の頃から愛読しており、それが団鬼六賞に応募したきっかけにもなったという[9]。他の作家の名前の賞だったら応募しなかったであろうと語っている[8]2012年に発表した『女の庭』が4万部を売り上げる[13]2014年、雑誌『ダ・ヴィンチ』の「怪談 of the year 2013」の第3位に『恋地獄』が選ばれた[14]。京都を舞台とした官能小説ホラー小説を主に執筆している[15]

京都・観光文化検定2級を持っている[1]。ペンネームの「観音」は、仏像が好きなことに由来する[1]。特に、滋賀県長浜市にある渡岸寺観音堂十一面観音が好きであるという[1]。好きな作家として、山田風太郎司馬遼太郎坂口安吾、団鬼六らを挙げている[1]山岡荘八吉川英治池波正太郎らの作品も愛読している[16]小説家谷崎由依は、「女の怖さも、哀しさも、花房は知り尽くしている。そうしたものを描きながら、『これでええんやで』と言ってくれる」と語っている[17]

作品リスト 編集

小説 編集

〈まつり〉シリーズ 編集

  • やすらいまつり(2014年6月 光文社文庫
    • 【収録作品】梅まつり / ひいなまつり / 祇園まつり / 地蔵まつり / 火まつり / やすらいまつり
  • 時代まつり(2015年10月 光文社文庫)
    • 【収録作品】かにかくにまつり / 七夕まつり / 義士まつり / 節分まつり / あじさいまつり / 時代まつり
  • まつりのあと(2016年8月 光文社文庫)
    • 【収録作品】帷子ノ辻 / 安井金毘羅宮 / 隨心院 / 戻り橋 / 高瀬川 / 平安神宮

単発作品 編集

エッセイ・ノンフィクション 編集

雑誌掲載・連載作品 編集

  • 痙攣(『Mei(冥)』vol.003 2013年10月)
  • 鬼の家(『Mei(冥)』vol.004 2014年4月)
  • 奥様の、お屋敷(『Mei(冥)』vol.005 2014年12月)
  • たかむらの家(『小説現代』2020年9月号)

アンソロジー 編集

「」内が花房観音の作品

  • 怪談実話 FKB 饗宴3(2012年6月 竹書房ホラー文庫)「泊まらせられない部屋」「山のお寺の話・その1」「山のお寺の話・その2」
  • 恐怖 女子会(2013年4月 竹書房ホラー文庫)
  • 禁書 色(2013年5月 徳間文庫)「葵」
  • 怪談実話コロシアム 群雄割拠の上方篇(2014年2月 MF文庫ダ・ヴィンチ)「引き寄せの怪法則」
  • 怪・百物語(2014年2月 竹書房文庫)
  • 怪談実話 FKB 饗宴6(2014年4月 竹書房ホラー文庫)「ある売春婦の話」
  • きみのために棘を生やすの(2014年6月 河出書房新社)「それからのこと」
    • 【改題】あなたを奪うの。(2017年3月 河出文庫)「それからのこと」
  • 果てる(2014年10月 実業之日本社文庫)「海の匂い」

脚注 編集

出典 編集

外部リンク 編集