シンガポール華語

シンガポールの中華系住民によって使用されている中国語の変化系
華語から転送)

シンガポール華語(シンガポールかご、: 新加坡華語拼音: Xīnjiāpō Huáyǔ, シンチャーポーファーユィ、: Singaporean Mandarin)とは、シンガポールの中華系(漢族系)住民によって使用されている中国語北京語北京官話)の一種。シンガポールの公用語の1つ。単に、華語(かご、ファーユィ)とも。

概要

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イギリス植民地であった19世紀のマレー半島では、中華系住民は広東語福建語など、各々の言語で独自に教育・意思疎通を行なってきたが、20世紀初頭の1910〜20年代になると、辛亥革命中華民国の影響が波及し、北京官話が共通語「華語」として受容されるようになっていった[1][2][3]

1965年にシンガポールが独立して後、1969年には中国(中華人民共和国)とは異なる独自の「簡体字」使用を模索するが、1976年には独自路線を放棄して中国(中華人民共和国)式の簡体字の採用を決定した。1979年からは華語普及運動(講華語運動、Speak Mandarin Campaign, SMC)が行われた。

このようにシンガポールの「華語」は、概ね中国(中華人民共和国)の「普通話」と同一のものと見做すことができるが、発音・語彙・言葉使いにシンガポール独自の特徴もあるため、シンガポール英語が「シングリッシュ(Singlish)」と揶揄されるのと同様に、シンガポール華語も「シンダリン(Singdarin)」と揶揄されることがある。

脚注

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  1. ^ 小木裕文「シンガポール華人社会と華語教育」『中京大学教養論叢』第23巻第3号、中京大学教養部、1982年12月、441-465頁、ISSN 0286-7982NAID 110004643580 
  2. ^ 横浜勇樹「シンガポールの言語教育政策とアイデンティティ : ─シンガポール華人への影響を中心に─」『関東学院大学人間環境学会紀要』第34巻、関東学院大学人間環境学会、2020年12月、45-59頁、ISSN 1348-9070NAID 120007089081 
  3. ^ 大高博美「最近のシンガポール言語事情」『東南アジア研究年報』第33/34巻、長崎大学 東南アジア研究所、1992-12net/10069/26536、69-80頁、hdl:10069/26536ISSN 0547-1443NAID 120006968885 

関連項目

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