谷口 貴都(たにぐち たかひろ、1951年4月2日 - 2011年9月7日)は、石川県河北郡高松町(現かほく市)出身の法学者。専門はローマ法、西洋法制史民法史。後年は、明治期の日本法制史磯部四郎を研究[1]高岡法科大学法学部元教授。

略歴編集

  • 1967年(昭和42年)石川県河北郡高松町立高松中学校卒業
  • 1970年(昭和45年)石川県立津幡高等学校卒業
  • 1975年(昭和50年)早稲田大学法学部卒業
  • 1979年(昭和54年)早稲田大学大学院法学研究科博士課程前期修了
  • 1985年(昭和60年)早稲田大学大学院法学研究科博士課程後期単位取得退学
  • 1989年(平成元年)高岡法科大学法学部専任講師
  • 1994年(平成6年) 高岡法科大学法学部助教授
  • 1999年(平成11年)高岡法科大学法学部教授
  • 2007年(平成19年)高岡法科大学地域連携センター長
  • 2011年(平成23年)高岡法科大学法学部長
  • 2011年(平成23年)放送大学客員教授[2]

学位編集

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  • 1979年3月 修士(法学)(早稲田大学)
  • 2000年2月 博士(法学)(早稲田大学)

業績編集

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  • 古代ローマ法に関する研究の中で所有権譲渡に関する6編を「ローマ所有権譲渡法の研究」として発表。その研究成果が認められ2000年2月に出身大学である早稲田大学から法学博士の称号を授与された[6]
  • 新設当初から在籍し長年にわたり高岡法科大学の発展に尽力。2011年4月より法学部長に就任し更なる期待をされたが、同年9月7日に志半ば多発性骨髄腫により死去(享年61歳)[7]
  • 同年10月9日に同大学ミレニアムホールにて「谷口貴都先生を送る会」が執り行われ、その早すぎる死を教職員並びに卒業生・在校生達も悼んだ。会の終了後亡き先生の研究室も特別に公開された。現在も同送る会の一部は動画公開されている。
  • 同年12月10日、亡き教授の蔵書を活用する「柊(ひいらぎ)文庫」が、妻の美都江により富山県砺波市の自宅にて開設される。
  • 2012年3月31日、『高岡法学 30号』にて谷口貴都法学部長追悼号が発刊された。 
  • 2012年9月7日、妻の美都江にて「谷口貴都一周忌 追悼歌文集」が発刊されたその歌文集には美津江の追悼和歌のほか有志8名の投稿が編集されており、亡き先生の思いを綴っている。
  • 2013年、妻の美都江にて「谷口貴都三回忌 詩歌集」が発表された。
  • 2015年9月7日、妻の美津江にて「谷口貴都を偲んで 詩三題」が発表された。三題は「年月」「越天楽」「2011年 夏」にまとめられている。
  • 学内で他の教授並びに学生との交流に熱心で、外国語講読勉強会をよく主催した。その中でドイツ語講読勉強会では、Thomas Raiser著書「Rechtssoziologie」の講読勉強会は多忙ながらも続いた。しかしながら多忙を極めたため1993年3月15日を最後に行われなくなった。なお翻訳は「1.Teil Der wissenshaftliche Ort der Rechssoziologie」がほぼ終わるまでしかできていない。
  • 晩年には資格試験取得支援にも、在校生並びに卒業生に対し積極的に取り組み、行政書士や宅地建物取引士(当時は宅地建物取引主任者)の合格者を輩出。また没後ではあるが親交を通じていたゼミ卒業生が2015年司法試験の合格者となった。これが高岡法科大学出身者で初の司法試験合格者となっている。谷口がよく用いていた座右銘「よく学びよく遊べ」は交流した卒業生にもタニグチイズムとして影響を与えている。

著書編集

単著
  • 『ローマ所有権譲渡法の研究』(成文堂、1999年(平成11年)2月)

握取行為の構造と機能(第1章)、古ローマ法における時効制度(第2章)、古典期ローマ法の譲渡行為(第3章)、古典期ローマ法における土地の譲渡方式(第4章)、卑俗期ローマ法における売買と所有権移転(第5章)、古典期以後の時代(第6章)について論じている。

共編著
  • 『基礎からわかる法学』(成文堂、2010年(平成22年)3月、松原哲と共編)

森脇祥弘/山下幸司/関根徹/下村誠 著

  • 『基礎からわかる法学 第2版』(成文堂、2013年(平成25年)4月、谷口貴都/松原哲編著)

五島京子/山下幸司/関根徹/柏﨑敏義 著 ※松原哲が谷口の志を継承し編著

初版と異なり「会社と法」を削り、「医療と法」の章を加えている。医学部、看護学部等教科書として使用したいとのニーズにこたえたとしている。

  • 民法演習Ⅱ 債権総論』(成文堂、1996年(平成8年)3月 田山輝明編)
  • 『民法演習Ⅱ 物権法・担保物権法』(成文堂、1991年(平成3年)6月 田山輝明編)
  • 『註解不動産法3』(青林書院、1990年(平成2年)2月 遠藤浩・田山輝明・遠藤賢治編)
その他分担執筆
『磯部四郎研究』(信山社、2007年(平成19年)3月 平井一雄・村上一博編)

「明治前半期の刑法学と磯部四郎」を執筆。また、高岡法科大学にてシンポジウム「富山が生んだ法曹界の巨人磯部四郎」を開催している。シンポジウムの成果は『高岡法学』17巻1・2合併号に掲載されている。

  • 『初めて学ぶ法学 第二版』(成文堂、1995年(平成7年)3月 湯浅道男・岸昭道編)

第1章1、第2章1、第3章1を執筆している。

註釈編集

  1. ^ 『谷口貴都法学部長追悼号 高岡法学 第30号』(高岡法科大学法学会、2012.3)202頁以下を参照
  2. ^ 以上につき、上掲『高岡法学 第30号』201頁参照
  3. ^ 以下につき、研究者 - researchmap参照
  4. ^ 以下につき、“谷口貴都先生を送る会”参照
  5. ^ 以下につき、谷口貴都先生を送る会参照
  6. ^ 博論データベース
  7. ^ 「追悼のことば"故谷口貴都先生を偲ぶ"」上掲『高岡法学 第30号』