赤木智弘
「丸山眞男」をひっぱたきたい--31歳、フリーター。希望は、戦争。編集
「論座」2007年1月号の特集「現代の貧困」にて、赤木は『「丸山眞男」をひっぱたきたい--31歳、フリーター。希望は、戦争。』と題して寄稿を行った[1]。同じ文は2007年10月に出版された『若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か』(ISBN 978-4902465129)にも収録されている他、赤木のウェブサイトでも公開されている[2]。
これは当時、フリーターとして低賃金労働をしていた赤木が著した社会論で、赤木らポストバブル世代(就職氷河期世代)にとって「平和な社会」とは、世間からの理解も得られない屈辱に塗れた人生が続く事であり、満足な生活をしている者にとって戦争は悲惨だが、失う物のない赤木らにとってはむしろチャンスであるという。
タイトルにもある丸山眞男は、戦時中に陸軍に徴兵されて二等兵となった折に、階級が上の上等兵からハラスメントを受けていたとされる。赤木はこれを、戦争によって既存の序列が崩れた例として挙げ、無学であろう上等兵が東大卒のエリートの上に立てたのだから、赤木らにとっても戦争は現状をひっくり返す希望の光であるとしている。
赤木の主張は注目され、様々な反応が寄せられている[3][4][5][6][7]。「論座」4月号でも佐高信、福島みずほ、奥原紀晴、斎藤貴男、若松孝二、森達也、鎌田慧が赤木を批判し、6月号に赤木の反論が掲載されている[8][9]。
著作編集
単著編集
共著編集
- (飯田泰之、岡田靖、湯浅誠、芹沢一也、荻上チキ)『経済成長って何で必要なんだろう?』(SYNODOS READINGS 2009年6月) ISBN 9784334975746
- (秦靖彦)『人生クソゲー』(スカイポートシステム 2013年6月) ISBN 9784902438819
- (速水健朗、常見陽平、おおたとしまさ)『アラフォー男子の憂鬱』(日本経済新聞出版社 2013年12月) ISBN 9784532262198
- (雨宮処凛、萱野稔人、阿部彩、池上正樹、加藤順子)『下流中年』(SBクリエイティブ 2016年4月) ISBN 9784797386578
脚注編集
- ^ CiNii Articles - 「丸山眞男」をひっぱたきたい--31歳、フリーター。希望は、戦争。 (特集 現代の貧困)
- ^ 「丸山眞男」をひっぱたきたい
- ^ あなたは「丸山眞男」をひっぱたきたい? - ウェイバックマシン(2009年12月9日アーカイブ分) - 47NEWS
- ^ 第1回 絶望的“富のかすめ取り”社会の到来 - MONEYzine
- ^ 丸山眞男をひっぱってきたい ―丸山眞男生誕100年― - BLOGOS
- ^ 【噴水台】戦争が若者たちの希望だって? - 中央日報
- ^ プレカリアートの希望は戦争に非ず─赤木智弘批判 - レイバーネット
- ^ 続「『丸山眞男』をひっぱたきたい」--けっきょく、「自己責任」ですか : 2007-06|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
- ^ けっきょく、「自己責任」 ですか
関連項目編集
外部リンク編集
- 赤木智弘 - Facebook
- 赤木智弘の記事一覧 - BLOGOS
- 深夜のシマネコ - 赤木のウェブサイト
- 深夜のシマネコBlog(最終更新2012年2月8日)
- 眼光紙背(毎週木曜更新)
- 「老人党」と「若者党」 こうなれば分かりやすい(インタビュー「若者を棄てない政治」第3回/フリーライター・赤木智弘さん) - J-CASTニュース
- ちきりん×赤木智弘の“ちゃかす”が正義(1):新聞が「若者は不幸である」と報じない理由 - ITmediaビジネスオンライン