金森 博雄(かなもり ひろお、1936年10月17日 - )は、日本地震学者地球科学者カリフォルニア工科大学名誉教授、東京大学理学博士国立国会図書館初代館長の金森徳次郎は父にあたる。

金森 博雄
生誕 (1936-10-17) 1936年10月17日(87歳)
日本の旗 日本 東京都
居住 日本の旗 日本アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
国籍 日本の旗 日本
研究分野 地震学
研究機関 東京大学カリフォルニア工科大学
出身校 東京大学
主な受賞歴 日本学士院賞(2004年)
京都賞基礎科学部門(2007年)
ウィリアム・ボウイ・メダル(2014年)
プロジェクト:人物伝
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経歴 編集

研究分野 編集

地震発生の物理や、地震を引き起こすテクトニクスを専門としている。

1960年代以前に環太平洋地域で発生した複数の巨大地震の地震波を解析し、それらがプレートの沈み込みに起因することを実証した。また地震の各種パラメータが地震の大きさに応じてどう変化するかをまとめると共に、地震の大きさを表す手法を改良し1977年にモーメント・マグニチュードを考案した。津波の規模の研究を行い、地震の規模と対比して津波の規模が特異的に大きな地震を1972年に津波地震と定義した[1]安芸敬一のバリアモデルに対して1980年代にアスペリティモデルを提唱した。

菊地正幸らとの地震波解析から震源過程を推定する各種手法の開発でも知られ、断層運動による摩擦や溶融の研究にも貢献している。さらにリアルタイム地震学にも関心があり、防災・減災を目指している。金森もまた、21世紀における今日では緊急地震速報に代表される地震警報システムの国際的な普及活動も行っている。

受賞歴・栄典 編集

主要論文 編集

  • 重力異常から見た日本の地殼構造 地学雑誌 1964年 73巻 4号 p.243-246, doi:10.5026/jgeography.73.243
  • 「月と地震 アポロ11号の総合報告から」 自然 25(5), 42-47, 1970-05 中央公論社, NAID 40017858086
  • 表面波による日本海のマントル構造の研究 京大学地震研究所彙報. 第48冊第6号, 1971.1.30, pp.1011-1021, hdl:2261/12552
  • 関東地震(1923年)の断層モデル 東京大学地震研究所彙報. 第49冊第1/3号, 1971.9.30, pp.13-18, hdl:2261/12575
  • 地球内部と相転移 鉱物学雜誌 1973年 11巻 3号 p.91-99, doi:10.2465/gkk1952.11.91
  • Kanamori, H., 1977, "The energy release in great earthquakes." J. Geophys. Res. 82, 2981-2987., doi:10.1029/JB082i020p02981

共著・分担執筆

関連項目 編集

出典 編集

  1. ^ 明治三陸地震津波 (PDF) [リンク切れ] アーカイブ 2016年3月14日 - ウェイバックマシン
  2. ^ 朝日賞 1971-2000年度”. 朝日新聞社. 2022年8月19日閲覧。
  3. ^ 平成26年秋の叙勲 瑞宝重光章受章者”. 内閣府. p. 1 (2014年11月). 2016年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月6日閲覧。

外部リンク 編集