金沢窃盗映像誤認事件
金沢窃盗映像誤認事件(かなざわせっとうえいぞうごにんじけん)は2009年8月に石川県白山市内の車から盗まれたキャッシュカードが使用され、コンビニエンスストアの現金自動出入機(ATM)で計100万円がひきだされた事件。
概要
編集この事件では、現金100万円を引き出したとして2009年10月に石川県金沢市の男性が逮捕された。
検察はATMの防犯カメラがとらえた人物の映像と一致するとして起訴したが、被告は裁判で否認。検察は高い映像鑑定技術を持つ愛知県警察に鑑定を依頼するが、その結果は耳や鼻の違いから男性とは別人というものだった。これを受けて検察は被告人に無罪求刑をして1審・金沢地裁も2010年9月1日に無罪判決を言い渡す。検察側が上訴期限を待たずに上訴権を放棄して無罪が確定した。
検察が上訴権を放棄するのは足利事件などの前例があるものの極めて異例。後日に安藤隆春警察庁長官が会見して「犯人でない方を逮捕したことは極めて遺憾だ」と述べて捜査の不手際を批判した。