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概要編集

東映ヤクザ映画の監督の一人として、義理と人情に厚くて格好良いヤクザが活躍する任侠路線のプログラムピクチャーを撮り続けていた中島貞夫であるが、1970年代に入ると、あまりにも様式に捕らわれたその路線は行き詰まりを見せ始めた。そこで中島は、監督に自由に映画を撮らせることで知られるATGに撮影の場を移し、あえて格好悪いヤクザの姿を撮ることでその突破口を見つけようとした。

同年には深作欣二監督の『仁義なき戦い』が公開され、任侠路線から実録路線へと、ヤクザ映画の主流が大きく移り変わることとなる。『鉄砲玉の美学』はそのさきがけとなった作品であり、深作と並んで東映実録路線の二大巨頭として君臨することとなる中島貞夫の、時代の転換期における暗中模索が見られると言う点で映画史的に重要な作品である。

重要な作品でありながらビデオ化・DVD化が全くなされず、視聴が極めて困難であったことと、伝説的なロックバンドである頭脳警察が主題歌・劇中歌を歌っていることもあって(当時はヤクザ映画の主題歌としてロックが使われるという時点で異例だった)、90年代以降のシネフィルの間ではカルト中のカルト映画として知られることになる。 なお、2017年3月14日に主演の渡瀬恒彦が亡くなったことを受け、同年8月に初めてDVDが発売されることが決まった。[1]

スタッフ編集

キャスト編集

備考編集

  • 中島は東映の役者とスタッフをそのまま起用したため、ATG作品としては異例の豪華さとなっている。ただし予算は少ない。
  • 主人公が強烈な死に様を見せるラストシーンは、後年村川透監督の『蘇える金狼』(1979年)においてインスパイアされた。

脚注編集

  1. ^ 渡瀬恒彦さん代表作「鉄砲玉の美学」他2作、初のDVD化 緊急発売へ : スポーツ報知”. スポーツ報知. 報知新聞社 (2017年3月24日). 2017年3月25日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集