鎌田共済会郷土博物館

日本の香川県坂出市にある博物館

鎌田共済会郷土博物館(かまだきょうさいかい きょうどはくぶつかん)は、香川県坂出市本町1-1-24にある博物館(登録博物館)。運営は公益財団法人鎌田共済会。実業家貴族院議員鎌田勝太郎が1918年(大正7年)に慈善・育英・社会教育を目的として設立した財団法人鎌田共済会の施設の一つ。

鎌田共済会郷土博物館
Kamada Museum
Non Profit Foundation
地図
施設情報
正式名称 鎌田共済会郷土博物館
専門分野 郷土研究
管理運営 公益財団法人鎌田共済会
建物設計 株式会社竹中工務店
延床面積 634.58m2
開館 1925年5月24日
所在地 762-0044
香川県坂出市本町1-1-24
位置 北緯34度18分47.9秒 東経133度51分7.26秒 / 北緯34.313306度 東経133.8520167度 / 34.313306; 133.8520167座標: 北緯34度18分47.9秒 東経133度51分7.26秒 / 北緯34.313306度 東経133.8520167度 / 34.313306; 133.8520167
外部リンク 鎌田共済会郷土博物館
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歴史

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1918年(大正7年)に鎌田共済会が設立されると、1925年5月24日に鎌田共済会郷土博物館が開館した。博物館初代主事は郷土史家の岡田唯吉

1992年にはJR予讃線の鉄道高架事業に伴って建物が取り壊され、1922年(大正11年)に鎌田共済会図書館として建設された建物に移転した。この建物は1951年(昭和26年)から1979年(昭和54年)まで坂出市立図書館として使用された建物でもある。1998年(平成10年)12月11日には建物が「鎌田共済会郷土博物館(旧図書館)」という名称で登録有形文化財に登録された。

収集・展示

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香川県に関する歴史資料を中心に近世から近代の書画、写真、考古学資料、鉱石標本など10,000点以上を所蔵し、展示・調査・研究を行う。所蔵品のうち、久米通賢(江戸時代後期、高松藩に仕えた洋学者・発明家)に関する一括資料(1,061点)は2014年に国の重要文化財に指定された。

重要文化財(国指定)

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  • 久米通賢関係資料
    • 文書・記録類 595点
    • 書状類 295点
    • 絵図・地図類 115点
    • 著述稿本類 11点
    • 典籍類 20点
    • 器物類 25点

建築概要

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  • 設計 -
  • 竣工 - 1922年(大正11年)
  • 構造・規模 - 鉄筋コンクリート造、地上3階建て
  • 建築面積 - 446.31m2
  • 延床面積 - 634.58m2
  • 所在地 - 〒762-0044 香川県坂出市本町一丁目1番24号
  • 備考 - 国の登録有形文化財(1998年12月11日登録)

利用案内

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  • 開館時間 - 9時30分~16時30分(入館は16時まで)
  • 休館日 - 月曜日、祝祭日、夏季特別(8月13日 - 8月15日)、年末年始(12月29日 - 1月4日)
  • 入館料 - 無料
  • 交通アクセス - JR予讃線坂出駅から徒歩5分

周辺情報

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「海辺のカフカ」のモデル

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村上春樹小説海辺のカフカ』に登場する「甲村記念図書館」は鎌田共済会郷土博物館をモデルにしているという説がある[1]。小説中の「甲村記念図書館」は造り酒屋の甲村家が立ち上げた財団が運営する図書館で2階に書画の展示室があるという設定である一方、鎌田共済会郷土博物館(旧図書館)は醤油醸造家の鎌田勝太郎が立ち上げた財団が運営し、書画などの展示を行っているなど、よく似ている[1]。『海辺のカフカ』は高松市を主な舞台としており、村上は坂出市の来訪経験があることから、『さんぽで感じる村上春樹』は鎌田共済会郷土博物館と芦屋市立図書館打出分室からイメージを膨らませて「甲村記念図書館」を描いたのではないかと推察した[1]。ただし、村上本人は「甲村記念図書館は実在しません」と表明している[1]

脚注

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参考文献

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  • ナカムラクニオ、道前宏子『さんぽで感じる村上春樹』ダイヤモンド社、2014年5月8日、127頁。ISBN 978-4-478-04569-5 

外部リンク

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