響声破笛丸

漢方薬の一種

響声破笛丸(きょうせいはてきがん)は漢方処方の一つ。の時代に著された『万病回春wikidata』に収録されている。

効果・効能

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のどを酷使することによるのかすれや、のどの不快感に使用される。体力にかかわらず使用することができるが、元々声量の少ない気虚の者が使用するとかえって悪化し、声がかすれる場合がある[1]一般用漢方製剤承認基準に収録されており、日本の公的医療保険制度の適用が可能である[2]

組成

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連翹 2.5、桔梗 2.5、甘草 2.5、大黄 1[注釈 1]縮砂 1、川芎 1、訶子英語版 1、阿仙薬 2、薄荷葉 4[2]

副作用

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皮膚の発疹・発赤・かゆみ、食欲不振、胃部不快感、下痢、腹痛が起きる場合がある。まれに偽性アルドステロン症ミオパチーが起きることがある[3]アルドステロン症低カリウム血症ミオパチーの患者への投与は禁忌である[4]

製薬会社

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日本漢方生薬製剤協会に加盟するジェーピーエス製薬北日本製薬松浦薬業などが販売する[3]和漢薬研究所の「ササクールA」[5]や、小林製薬の「コエキュア」[6]も、響声破笛丸を主成分とする。

脚注

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注釈

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  1. ^ 大黄を含まない処方も認められている。

出典

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  1. ^ (田中 2020, p. 189)
  2. ^ a b 一般用漢方製剤製造販売承認基準について” (PDF). 厚生労働省医薬・生活衛生局長 (2017年3月28日). 2024年6月21日閲覧。
  3. ^ a b 響声破笛丸の確認票” (PDF). 厚生労働科学研究費「漢方製剤の安全性確保に関する研究」研究班 (2017年11月). 2024年6月21日閲覧。
  4. ^ 響声破笛丸(漢方ライフ)
  5. ^ ササクールA(和漢薬研究所)
  6. ^ コエキュア(小林製薬)

参考文献

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  • 田中耕一郎『生薬と漢方薬の事典』日本文芸社、2020年、189頁。ISBN 978-4-537-21780-3