駒岡 (札幌市)
駒岡(こまおか)は、札幌市南区の一部を指す名称。精進川沿いの丘陵地帯で、行政町名では真駒内に属するが、北部には澄川に含まれる場所もある[1]。
駒岡 | |
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札幌市立駒岡小学校 | |
北緯42度57分28.5秒 東経141度21分32.1秒 / 北緯42.957917度 東経141.358917度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 北海道 |
市町村 | 札幌市 |
行政区 | 南区 |
等時帯 | UTC+9 (JST) |
地区の大半は山林が占めており、ゴルフ場が点在している[2]。
歴史
編集かつては真駒内種畜場の放牧地だった[3]。
1945年(昭和20年)、日本の敗戦に伴い、アメリカ軍の演習場として接収される[3]。その後、日本国外から引き揚げてきた人々がアメリカ軍と折衝を行い、緊急開拓地としての認可を得た[3]。1947年(昭和22年)、「真駒内開拓団」が入植を開始する[3]。彼らは何の資産も持たなかったが、製炭・酪農・畑作に従事し、農業協同組合を設立して、精進川の水力による自家発電を完成させるに至った[4]。
1949年(昭和24年)に小学校が新設されるとき、校地が真駒内と西岡の境界近くであったことから、両地区より一字ずつを取って「駒岡小学校」と命名した[3]。これを契機に、一帯を指す名称も「駒岡」となる[3]。
1950年(昭和25年)に朝鮮戦争が勃発すると、その余波でアメリカ軍の実弾演習が激しさを増したため、一部の入植者は再買収されて離農し、駒岡小学校は精進川沿いに移された[5]。
1954年(昭和29年)、アメリカ軍から基地用地が返還される[4]。1964年(昭和39年)には駒岡団地が造成され、宅地化が進んだ[4]。
施設
編集- 札幌市立駒岡小学校
- 札幌市駒岡清掃工場
- 札幌市保養センター駒岡
交通
編集北海道中央バスの「駒岡線」は、駒岡地区唯一の公共交通機関である[6]。全長8.1キロメートルで、札幌市営地下鉄南北線真駒内駅から恵開拓記念碑前までの14停留所を結んで走る[6]。
通常の利用客は1便あたり数名程度にとどまるが、駒岡小学校は校区外からも通学できる小規模特認校であるため、登下校に駒岡線のバスを利用している児童も多い[6]。
脚注
編集参考文献
編集- 『札幌地名考』北海道新聞社〈さっぽろ文庫1〉、1977年9月26日。
- 関秀志 編『札幌の地名がわかる本』亜璃西社、2018年11月16日。ISBN 978-4-906740-34-5。
- 五十地隆造; 吉川幸佑 (2024年7月20日). “「駒岡線」3月で廃止”. 北海道新聞: 地域の話題:札幌 14面