鳥羽温泉郷(とばおんせんごう)[注 1]三重県鳥羽市温泉郷である。7つの温泉街、9の源泉がある[1][注 2]神宮禊湯としても紹介されている[2]

伊良湖フェリー鳥羽港から見た温泉街。

概要

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鳥羽市沿岸一帯にかけて温泉街が広がるが、榊原温泉郷(新美里温泉社宮司温泉含む)や南勢桜山温泉奥志摩温泉から給湯した施設も数多く、地元の源泉を使用した施設は決して多くない[3]

鳥羽温泉

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  鳥羽温泉
温泉情報
所在地 三重県鳥羽市安楽島町字ニ地169‐2
交通 鳥羽フェリー港から車で9分
泉質 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
泉温(摂氏 34.4 °C
湧出量 240L/分
pH 8.8
液性の分類 アルカリ性
宿泊施設数 1
外部リンク https://www.rtg.jp/hotels/xiv/toba/facility/bettei_spa/
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アルカリ性炭酸水素塩塩化物泉。地下1500mからくみ上げている。美人の湯といわれるほか、切り傷やけど虚弱児童に効能がある[4]

1999年からホテルエクシブ鳥羽」の屋外テルメ「スパ&エステ テルメゾン」および別邸の大浴場「天海の湯」で温泉を利用している[5]日帰り利用はできない。

近鉄志摩線加茂駅から徒歩37分、また鳥羽マリンターミナルからかもめバスで12分[6]

答志島温泉

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答志島温泉を参照

安楽島(あらじま)温泉

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  安楽島温泉
温泉情報
所在地 三重県鳥羽市安楽島町
交通 鳥羽フェリー港から車で7分
泉質 湯元:単純温泉
潮香の湯:単純冷鉱泉
泉温(摂氏 湯元:25.0℃
潮香の湯:20.7℃
湧出量 湯元:60L/分
潮香の湯:20L/分
pH 湯元:9.3
潮香の湯:9.6
液性の分類 湯元:アルカリ性
潮香の湯:アルカリ性
浸透圧の分類 湯元:低張性
潮香の湯:低張性
宿泊施設数 2
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2種類の源泉が近隣にある。いずれも日帰り利用可能である。なお歴史は不明。

湯元」は安楽島町1075‐100にあるホテル「安楽島温泉 湯元 海女乃島」の風呂で使われているアルカリ性単純温泉。地下1500mから掘削している。効能は神経痛筋肉痛痔病冷え性疲労回復など[7]

潮香の湯」は安楽島町1200‐7にあるホテル「亀の井ホテル 鳥羽」(旧かんぽの宿)の風呂で使われているアルカリ性冷鉱泉。加温、循環消毒されている[8]。効能はほぼ同じ[9]

近鉄志摩線志摩赤崎駅から徒歩30分、また鳥羽マリンターミナルからかもめバスで20~30分[10]

鳥羽小浜(おはま)温泉

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鳥羽小浜温泉を参照

石鏡(いじか)温泉

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  石鏡温泉
温泉情報
所在地 三重県鳥羽市石鏡町
交通 鳥羽フェリー港から車で20分ほど
泉質 岬の湯:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
龍の栖温泉:単純温泉
泉温(摂氏 岬の湯:21.5℃
龍の栖温泉:28.8℃
湧出量 岬の湯:126L/分
龍の栖温泉:207L/分
pH 岬の湯:6.8
龍の栖温泉:8.8
液性の分類 岬の湯:中性
龍の栖温泉:アルカリ性
浸透圧の分類 岬の湯:低張性
龍の栖温泉:低張性
宿泊施設数 2
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2種類の源泉が近隣にある。いずれも日帰り利用はできない。

岬の湯」は石鏡町368‐2にある旅館「いじか荘」の風呂で使われている中性塩化物泉(鉱泉)。2002年に8か月かけて敷地内で源泉を掘り当てた[11][12]。効能は神経痛筋肉痛痔病冷え性疲労回復など[13]

龍の栖温泉」は石鏡町中ノ山龍の栖にあるホテル「御宿The Earth」の風呂で使われているアルカリ性単純温泉2009年に開削された[14]。効能はほぼ同じ。

ほかに比べ湧出量は多いが、どちらも掛け流しではなく循環である。

鳥羽マリンターミナルからかもめバスで40分ほど[15]。駅からはかなり離れており徒歩でのアクセスは非現実的である。

本浦温泉

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本浦温泉を参照

伊勢志摩神代温泉

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  伊勢志摩神代温泉
 
2008年に空撮された伊勢志摩神代温泉。
温泉情報
所在地 三重県鳥羽市国崎町740
交通 鳥羽フェリー港から車で26分
泉質 ナトリウム - 塩化物泉
泉温(摂氏 35.5 °C
湧出量 69L/分
pH 9.3
液性の分類 アルカリ性
浸透圧の分類 低張性
宿泊施設数 1
外部リンク http://capsule-g.xsrv.jp/web/kaieikan/170410_keisen/jindai_onsen.html
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アルカリ性塩化物泉。国崎町にあるホテル「伊勢志摩湯元神代温泉 五感の湯宿慶泉」の敷地で1996年に掘削された[16]。地域内では珍しく一部で掛け流しを行っている。また飲泉も可能[17]五十肩や冷え性などのほか、美肌効果アトピー性皮膚炎など皮膚に関する効能が豊かといわれる[16]

近鉄志摩線松尾駅(松尾駅口)からかもめバスで30分[18]。徒歩でのアクセスは非現実的である。

歴史

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その他

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  • “温泉むすめ”プロジェクトに参画しており、イメージキャラクター「鳥羽亜矢海」のグッズ販売などを行っている。
  • 前述のとおり「伊勢神宮の禊湯」といわれ、朝湯[注 4]を浴びたのちに参拝する習わしにのっとり、二見などへの参宮ののち郷内の宿に1泊し、清らかな心身で伊勢参りを行うスタイルを公式に推奨している[2][21]
  • 「相差温泉」という塩化物泉があるとする資料もあるが、記述に矛盾があり現段階では確認できない[22][注 5]

関連項目

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  1. ^ この地域は「温泉郷」を「おんせんごう」と読むことが多いが、理由は不明。
  2. ^ このうち伊勢志摩神代温泉は公式サイトに記載なし。
  3. ^ 詳細は鳥羽市#入湯税を参照。
  4. ^ 正確には海の水でも良い。
  5. ^ 相差地域から鳥羽湾は見えない。

脚注

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  1. ^ 【鳥羽温泉郷】海と海幸と温泉と三拍子そろった温泉地 - CHUBU-ROO!” (2021年12月31日). 2024年7月19日閲覧。
  2. ^ a b 鳥羽温泉郷 ~ 鳥羽温泉郷”. www.toba-onsen.com. 2024年7月19日閲覧。
  3. ^ 鳥羽温泉郷 ~ 源泉でさがす”. www.toba-onsen.com. 2024年7月17日閲覧。
  4. ^ エクシブ鳥羽温泉の泉質について”. リゾートトラスト. 2016年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月22日閲覧。
  5. ^ 施設のご案内|グランドエクシブ鳥羽|ホテル|リゾートトラストグループ サービスサイト”. www.rtg.jp. 2024年7月17日閲覧。
  6. ^ 佐田浜(鳥羽マリンターミナル) to エクシブ鳥羽本館” (日本語). 佐田浜(鳥羽マリンターミナル) to エクシブ鳥羽本館. 2024年7月18日閲覧。
  7. ^ 安楽島温泉 湯元”. 伊勢神宮参拝と源泉の宿【鳥羽・安楽島温泉 湯元 海女乃島】. 2024年7月18日閲覧。
  8. ^ かんぽの宿 鳥羽”. おんせん風呂録. 2024年7月18日閲覧。
  9. ^ 温泉|【公式】亀の井ホテル 鳥羽|伊勢志摩の海の幸を味わう温泉ホテル”. 【公式】亀の井ホテル 鳥羽. 2024年7月18日閲覧。
  10. ^ 佐田浜(鳥羽マリンターミナル) to 安楽島温泉 湯元海女乃島” (日本語). 佐田浜(鳥羽マリンターミナル) to 安楽島温泉 湯元海女乃島. 2024年7月18日閲覧。
  11. ^ 石鏡温泉(三重県/石鏡)|泉質・効能・アクセス|るるぶ&more.”. rurubu.jp. 2024年7月18日閲覧。
  12. ^ 石鏡温泉(三重県)のアクセス、泉質、温泉地情報をチェック”. BIGLOBE旅行. 2024年7月18日閲覧。
  13. ^ 天然温泉| 三重県鳥羽市 ホテルいじか荘”. www.ijikasou.com. 2024年7月18日閲覧。
  14. ^ ayuonsen (2021年9月4日). “龍の栖温泉 嵐を観る宿 御宿 The Earth(三重)”. 温泉手帖♨︎. 2024年7月18日閲覧。
  15. ^ 鳥羽駅 to 石鏡口” (日本語). 鳥羽駅 to 石鏡口. 2024年7月18日閲覧。
  16. ^ a b 神代温泉(三重県)の温泉・旅行ガイド(2024年版)|人気・おすすめ温泉情報【ゆこゆこ】”. www.yukoyuko.net (2024年7月31日). 2024年7月19日閲覧。
  17. ^ 旅ゆ-三重県(伊勢志摩 湯元 神代温泉 五感の湯宿 慶泉)-”. nm-p.sakura.ne.jp. 2024年7月19日閲覧。
  18. ^ 松尾駅 to 五感の宿 慶泉” (日本語). 松尾駅 to 五感の宿 慶泉. 2024年7月19日閲覧。
  19. ^ 鳥羽温泉のおすすめの温泉宿・歴史・観光のモデルコース - 温泉穴場とリゾバ”. xn--bww52a.biz (2020年10月23日). 2024年7月18日閲覧。
  20. ^ 温泉郷の誕生から今、そしてこの先10年 鳥羽市温泉振興会発足10周年記念座談会(1) | 発足10周年鳥羽温泉郷感謝の心 | トラベルニュースat今すぐにでも出たくなる旅”. imatabi.travelnews.co.jp. 2024年7月18日閲覧。
  21. ^ 10周年鳥羽温泉郷が贈る「朝の禊湯・祝い旅」 | トラベルニュースat今すぐにでも出たくなる旅”. imatabi.travelnews.co.jp. 2024年7月19日閲覧。
  22. ^ 温泉地詳細[相差温泉 | 日本温泉協会]”. 一般社団法人 日本温泉協会 ~温泉名人~. 2024年7月19日閲覧。

外部リンク

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