2022年ロシアのウクライナ侵攻中のロシアとの協力
2022年ロシアのウクライナ侵攻中に、一部のウクライナ市民がロシア軍と軍事的および政治的な対敵協力を行った。この事例には、2人のウクライナの将軍[1][2]、1人のウクライナの交渉担当者[3][4]およびロシアがウクライナで就任させた複数の市長が含まれる[5][6]。
法的規制 編集
2022年2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が始まった後、ヴェルホーヴナ・ラーダ（ウクライナ議会）は、対敵協力に関する2つの法律を採択し、ウクライナ大統領ウォロディミル・ゼレンスキーが署名した:[7][8]
- 法案第5143号は、ウクライナ刑法に第111-1条「反逆罪」を追加する。改正案によると、ロシアが占領している地域で選挙を組織したり、権力を組織したりする試みに対する法的責任が導入された。
- 法案第5144号は、ウクライナの刑事および刑事訴訟法を改正する。変更によると、「対敵協力」の概念が導入され、ウクライナに対するロシアの武力侵略の公然の否定、侵略国の決定の支持、プロパガンダと物的資源の移転に対して処罰が導入された。
当局 編集
侵攻後、ロシア軍によって占領された多数の集落で、ロシアの軍司令部は軍民当局を組織し始めた[9]。
ウラジーミル・プーチン大統領が2022年2月24日の侵攻前の演説で、ロシアの計画にはウクライナ領の占領は含まれないと述べたにもかかわらず、ロシアの軍司令部は多数の占領した集落で軍民当局を組織し始めた。
ルハーンシク州では、ロシア軍はスタニツィア・ルハンスカ市長のAlbert Zinchenko[10]と、ルビージュネ市長のSerhiy Khortivの支援を受けた[11]。
この侵攻は、既に禁止されている新ロシア派政党「野党プラットフォーム ― 生活党」のイリャ・キヴァ議員に支持され、キヴァは「西側の占領からのウクライナの解放」を求めた。2022年3月6日、ウクライナ検事総長のイリーナ・ベネディクトワは、キヴァに反逆罪とウクライナの領土保全侵害容疑がかけられていると発表した[12]。2022年3月15日、キヴァは議員権限を剥奪され、335人の議員がウクライナ議会からのキヴァの追放に賛成票を投じ、キヴァは反逆罪で指名手配された[13]。
規模 編集
2022年3月26日時点で、ウクライナ国家捜査局は、約200件の対敵協力事件を提起した[14]。2022年4月3日、ウクライナ検事総長のイリーナ・ベネディクトワは、反逆罪の疑いで99人、対敵協力の疑いで4人が拘留されていると発表した[15]。
脚注 編集
- ^ Кізілова, Світлана (2022年4月1日). “Зеленський покарав двох генералів СБУ – позбавив звання за "антигероїзм" [Zelenskyy punished two SBU generals - deprived of the title for "anti-heroism"]”. Ukrayinska Pravda 2022年4月7日閲覧。
- ^ Treisman, Rachel (2022年4月1日). “Zelenskyy calls 2 Ukrainian generals traitorous and strips them of their rank” (英語). NPR 2022年4月7日閲覧。
- ^ Taylor (2022年3月7日). “Ukrainian official dead after accusations of 'treason' and working for Russia”. 7News. 2022年4月7日閲覧。
- ^ “Reports claim Ukraine negotiator shot for treason; officials say he died in intel op”. Times of Israel (2022年3月6日). 2022年4月7日閲覧。
- ^ Garcia (2022年3月14日). “Treason investigation opened into installed mayor of Russian-occupied Melitopol” (英語). The Week. 2022年4月7日閲覧。
- ^ “Treason investigation launched into newly installed mayor of Russian-occupied Melitopol”. CNN (2022年3月14日). 2022年4月7日閲覧。
- ^ Баранюк (2022年3月16日). “В Украине начал действовать закон о коллаборационизме. Кому грозит наказание за сотрудничество с Россией?” (ロシア語). Настоящее Время. 2022年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月6日閲覧。
- ^ Ischenko (2022年3月11日). “Новые законы о коллаборационизме: Кого накажут за сотрудничество с Россией” (ロシア語). Новости Донбасса. 2022年4月6日閲覧。
- ^ Лотарева, Анастасия; Захаров, Андрей (2022年4月1日). “Экс-"регионал", бухгалтерша и горный инженер: кто стал новой властью на оккупированных украинских территориях [Ex-regional, accountant and mining engineer: who became the new government in the occupied Ukrainian territories]” (ロシア語). BBC News Русская служба 2022年4月6日閲覧。
- ^ “Договариваются с войсками РФ и прославляют «русский мир»: кто из местной власти сдал города оккупантам - 17 марта 2022 :: Новости Донбасса” (2022年3月17日). 2022年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月11日閲覧。
- ^ “Мер Рубіжного перейшов на бік військ РФ і назвав "фашистами" бійців ЗСУ (відео)” (ウクライナ語). ФОКУС (2022年4月1日). 2022年5月11日閲覧。
- ^ Новости (2022年3月6日). “Украинский депутат Кива заявил, что заранее знал о подозрении в госизмене” (ロシア語). РИА Новости. 2022年5月11日閲覧。
- ^ “Кива больше не народный депутат” (ロシア語). Украинская правда. 2022年5月11日閲覧。
- ^ “За месяц войны ГБР открыло уже около 200 дел за государственную измену и коллаборационизм | Громадское телевидение | Громадское телевидение” (2022年4月3日). 2022年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月6日閲覧。
- ^ “Венедиктова назвала количество задержанных коллаборантов” (ロシア語). РБК-Украина. 2022年4月6日閲覧。