JBL(ジェービーエル)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ノースリッジ英語版に本拠地を置く、韓国サムスン電子傘下の音響機器製造会社である。

JBL
ロゴ
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
8400 Balboa Blvd. Northridge, CA 91329, USA
設立 1946年(78年前)
事業内容 音響機器設計開発及び製造
関係する人物 ジェームス・B・ランシング
外部リンク www.jbl.com
テンプレートを表示

ジェームス・B・ランシングにより1946年に設立された。1969年にジャービス・コーポレーション(Jervis Corporation 、現ハーマン・インターナショナル・インダストリーズ)に買収され、傘下に入った。 その後、韓国サムスン電子ハーマン・インターナショナル・インダストリーズを買収したことで、その傘下に入った。


現在コンシュマー向けのJBLとプロフェッショナル向けのJBL Professionalの2つのブランドが存在している。

製品

編集
 
iPod対応のドックスピーカー[1]、JBL Radial

家庭用オーディオ製品、ホームシアターカーオーディオといった民生機器から、映画館スタジアムコンサートホールといった大規模施設の放送用機器、放送局レコーディングスタジオ向けの業務用機器まで、幅広い分野の製品を手がけている。

業務用および個人用のヘッドホンも開発・製造/販売しており、パーソナルコンピューターの普及後は、パソコン用や携帯音楽プレイヤー用のアクティブスピーカーといった個人向けの製品にも力を入れたラインナップを展開しており、スマートスピーカーも手がけている。

それらの中でも特にスピーカー製品が著名であり、JBLの多くのスピーカーの特徴は、ドライバーが軽く高効率で、大型の低音用のドライバーを有していることである。また、他社では珍しいホーンドライバー、コンプレッションドライバーを備えた製品群を持っていることも、このメーカーの特筆すべき特徴である。

JBLのスピーカーは初動特性と音場表現能力に優れているとされ、プロの録音スタジオ映画館などでも多く使われている。

カーオーディオ

編集

フォード・モータートヨタ自動車に高級車向けのカーオーディオを供給している。なお、同グループのマーク・レビンソンブランドのカーオーディオもJBLが供給を行っている。

また以前はホンダのオプションブランドであるギャザズにも供給していた。

1980年代には日産自動車セドリックグロリアシルビアなどで同社ブランドのスピーカがオプションで搭載されていたことがある。ほかにも日本仕様車にはない[2]現代自動車グレンジャー(TG)韓国仕様車等に純正装着されたモデルがある。

パラゴン

編集
 
JBL Paragon

D44000「パラゴン」(Paragon )は1957年に開発が完了し、1958年に発売されたJBL初の3ウェイ[3] 型・オールホーン形式の左右一体型ステレオスピーカーである。

JBLのスピーカー製品の中でも名機中の名機と呼ばれ、最高級スピーカーの一つとして知られており、この形式のスピーカーは、個人設計・製作のものではなくメーカー製のものとして発売されたものでは1958年の初発売時から21世紀の現在に至るまで本機が唯一のものである。

製造には高い技術を持つ木工職人を必要とし、JBLの工房で1基ずつが全て手作業で製造されていた。1958年から1983年までの間に仕様を幾度か変更しながら約1,000台が製造され、1988年まで販売された。

関連項目

編集

JBL設立前にジェームス・B・ランシングはアルテックの副社長をしていた。経緯は次の項目を参照のこと。

脚注・出典

編集
  1. ^ 携帯音楽プレイヤーを直接接続して用いることのできるアクティブスピーカーの一種。
  2. ^ 2009年7月31日現在少なくとも公式には設定はない。
  3. ^ 資料によっては「ツィーターは後の改良型から追加された仕様であり、最初に発売された製品はツィーターのない2ウェイ型であった」としている。
    "L'enceinte JBL Paragon". Vercher, Patrick (May 1990)
    これに関しては「設計段階では2ウェイ型としての設計であったが、製品として発売されたものは最初から3ウェイ型のみである」との考察もある。
    フクロウのオーディオとシアター>パラゴンかいせつ

参考文献

編集
  • 隔月刊プロサウンド、2002年4月 / 第108号。
  • 隔月刊プロサウンド、2002年12月 / 第112号。
  • 隔月刊プロサウンド、2003年12月 / 第118号。
  • 佐藤浩義『原点回帰 オーディオセッティング再入門』技術評論社

外部リンク

編集