JMTレコード(JMT Records、「Jazz Music Today」の頭字語)は、ステファン・ウィンターによって設立されたドイツのレコード・レーベル。ドイツのミュンヘンに拠点を置き、コンテンポラリー・ジャズを専門とし、1985年から1995年まで運営されていた[1]

JMTレコード
JMT Records
親会社ポリグラム
設立1985年
設立者ステファン・ウィンター
解散1995年 (1995)
ジャンルジャズ
ドイツの旗 ドイツ
本社所在地ミュンヘン

略歴 編集

JMTは、スティーヴ・コールマングレッグ・オズビーカサンドラ・ウィルソンジャン=ポール・ブレリーロビン・ユーバンクスのデビュー・アルバムをリリースし、また、ゲイリー・トーマスの初期アルバムもリリースしており、M-BASEのコンセプトを定義するために役立った[2]。このレーベルはまた、マーク・フェルドマンマーク・ドレッサーハンク・ロバーツティム・バーンユリ・ケインジョーイ・バロンなど、ニューヨークのダウンタウン・シーンに関連するミュージシャンたちによる初期のレコーディングも制作した。JMTのために録音したその他のジャズ・ミュージシャンには、ボブ・スチュワートアンソニー・コックスクレイグ・ハリスがいる。ジャンゴ・ベイツマルク・デュクレ、ピーター・ハーボーンなどヨーロッパのミュージシャンも、レーベルのポートフォリオの一部となった。

JMTで最も成功したリリースの1つは、ビルボードのトップ・コンテンポラリー・ジャズ・アルバム・チャートで3位になったジョン・マクラフリンによる、トリロク・グルトゥカイ・エクハルトとのアルバム『ジョン・マクラフリン・トリオ・ライブ (Live at the Royal Festival Hall)』であった[3]。ドラマー兼作曲家のポール・モチアンは、1988年から1995年の間にJMTレーベルから11枚のアルバムをリリースし、その多くはジョー・ロヴァーノビル・フリゼールをフィーチャーしたトリオによるものであった。

1995年、JMTはポリグラムに完全に吸収され、レーベルの過去のカタログのほとんどが抹消された。レーベル・アーティストの1人であるティム・バーンは、自身の作品の大部分が消失したと述べている[4]

1997年、ステファン・ウィンターはウィンター・アンド・ウィンター・レコード (Winter & Winter Records)を設立し、このレーベルを通じてJMTのカタログを徐々に再発してきた。

ディスコグラフィ 編集

発売年 カタログ番号 アーティスト 邦題 原題 付記
1985 JMT 850 001 スティーヴ・コールマン・グループ マザランド・パルス Motherland Pulse
JMT 850 002 ハーブ・ロバートソン・クインテット トランスペアレンシー Transparency
JMT 850 003 ジェーン・アイラ・ブルーム & フレッド・ハーシュ アズ・ワン As One
1986 JMT 860 004 カサンドラ・ウィルソン ポイント・オブ・ヴュー Point of View
JMT 860 005 スティーヴ・コールマン・アンド・ファイヴ・エレメンツ オン・ジ・エッジ・オブ・トゥモロウ On the Edge of Tomorrow
JMT 860 006 ジェイ・クレイトン & ジェリー・グラネリ サウンド・ソングズ Sound Songs
JMT 860 007 ステファン・F・ウィンター ザ・リトル・トランペット The Little Trumpet サブタイトル : (For Petra)
1987 JMT 870 008 クレイグ・ハリス・アンド・テイルゲイターズテイルズ シェルター Shelter
JMT 870 009 ジャン=ポール・ブレリー ジャングル・カウボーイ Jungle Cowboy
JMT 870 010 スティーヴ・コールマン・アンド・ファイヴ・エレメンツ ワールド・エクスパンション World Expansion サブタイトル : (By the M-Base Neophyte)
JMT 870 011 グレッグ・オズビー グレッグ・オズビー・アンド・サウンド・シアター Greg Osby and Sound Theatre
JMT 870 012 カサンドラ・ウィルソン デイズ・アウェイ Days Aweigh
JMT 870 013 ハーブ・ロバートソン・クインテット “X-サープツ” ライヴ・アット・ウィリサウ X-Cerpts: Live at Willisau
1988 JMT 880 014 ボブ・スチュワート ファースト・ライン First Line
JMT 880 015 クレイグ・ハリス・アンド・テイルゲイターズテイルズ ブラックアウト・イン・ザ・スクエア・ルート・オブ・ソウル Blackout in the Square Root of Soul
JMT 880 016 ハンク・ロバーツ ブラック・パステル Black Pastels
JMT 880 017 ピーター・ハーボーン ピーター・ハーボーンズ・アキュート・インサイツ Peter Herborn's Acute Insights
JMT 834 418 Various Artists For Real Moments Songs and Dances コンピレーション・フィーチャリング・グレッグ・オズビー、カサンドラ・ウィルソン、クレイグ・ハリス、ボブ・スチュワート、スティーヴ・コールマン、ハンク・ロバーツ
JMT 834 419 カサンドラ・ウィルソン ブルー・スカイ Blue Skies
JMT 834 420 ハーブ・ロバートソン・ブラス・アンサンブル シェイズ・オブ・バド・パウエル Shades of Bud Powell
JMT 834 421 ポール・モチアン モンク・イン・モチアン Monk in Motian with ジョー・ロヴァーノビル・フリゼール
JMT 834 422 グレッグ・オズビー マインドゲームズ Mindgames
JMT 834 423 ミニアチュール ミニアチュール Miniature ジョーイ・バロンティム・バーン、ハンク・ロバーツ
1989 JMT 834 424 ロビン・ユーバンクス ディファレント・パスペクティブズ Different Perspectives
JMT 834 425 ストラタ・インスティテュート サイファー・シンタックス Cipher Syntax スティーヴ・コールマンとグレッグ・オズビーによるダブル・トリオ
JMT 834 426 コールド・スウェット コールド・スウェット・プレイズ・ジェームス・ブラウン Cold Sweat Plays J. B. ジェームス・ブラウン・トリビュート(クレイグ・ハリス主導)
JMT 834 427 ボブ・スチュワート・アンド・ファースト・ライン ゴーイン・ホーム Goin' Home
JMT 834 428 ジェリ・アレンチャーリー・ヘイデン & ポール・モチアン イン・ザ・イヤー・オブ・ザ・ドラゴン In the Year of the Dragon
JMT 834 429 アーカード・ストリング・トリオ Arcado マーク・ドレッサーマーク・フェルドマンハンク・ロバーツ
JMT 834 430 ポール・モチアン モチアン・オン・ブロードウェイVol.1 On Broadway Volume 1
JMT 834 431 ティム・バーン フラクチュアード・フェアリー・テール Tim Berne's Fractured Fairy Tales
JMT 834 432 ゲイリー・トーマス & セヴンス・クアドラント バイ・エニー・ミーンズ・ネセサリー By Any Means Necessary
JMT 834 433 ロビン・ユーバンクス & スティーヴ・トゥーレ デディケーション Dedication
1990 JMT 834 434 カサンドラ・ウィルソン ジャンプワールド Jumpworld
JMT 834 435 グレッグ・オズビー シーズン・オブ・リニューアル Season of Renewal
JMT 834 436 ジョン・マクラフリン・トリオ ジョン・マクラフリン・トリオ・ライブ Live at the Royal Festival Hall
JMT 834 437 ハンク・ロバーツ バーズ・オブ・プレイ Birds of Prey
JMT 834 438 Various Artists ジャズ・ミュージック・トゥデイ/JMT/BAMBOOスペシャル・サンプラー The Best of Jazz Music Today コンピレーション・フィーチャリング・カサンドラ・ウィルソン、ロビン・ユーバンクス、ジェリ・アレン、ティム・バーン、ハンク・ロバーツ、グレッグ・オズビー、ゲイリー・トーマス、ジョン・マクラフリン、ポール・モチアン
JMT 834 439 ゲイリー・トーマス ザ・ゲイト・イズ・オープン While the Gate Is Open
JMT 834 440 ポール・モチアン モチアン・オン・ブロードウェイVol.2 On Broadway Volume 2
JMT 834 441 アーカード・ストリング・トリオ ビハインド・ザ・ミス Behind the Myth
1991 JMT 834 442 ティム・バーンズ・カオス・トターレ ペイス・ユアセルフ Pace Yourself
JMT 834 443 カサンドラ・ウィルソン シー・フー・ウィープス She Who Weeps
JMT 834 444 コールド・スウェット コールド・スウェット・プレイズ・ソウル・バラッド 4 Play
JMT 834 445 ポール・モチアン Bill Evans
JMT 834 446 ロビン・ユーバンクス カーマ Karma
JMT 849 147 ミニアチュール アイ・キャント・プット・マイ・フィンガー・オン・イット I Can't Put My Finger on It
1992 JMT 849 148 マルク・デュクレ ニュース・フロム・ザ・フロント News from the Front
1991 JMT 849 149 カサンドラ・ウィルソン ライヴ! Live
JMT 849 150 ハーブ・ロバートソン サーティファイド Certified
JMT 849 151 ゲイリー・トーマス コールド・ケージ The Kold Kage
1992 JMT 849 152 アーカード・ストリング・トリオ フォー・スリー・ストリングス・アンド・オーケストラ For Three Strings and Orchestra with ケルンWDR交響楽団(デヴィッド・デ・ヴィリアーズ指揮)
JMT 849 153 マーク・ジョンソン ライト・ブレイン・パトロール Right Brain Patrol
JMT 849 154 ポール・モチアン ポール・モチアン・イン・トーキョー Motian in Tokyo with ビル・フリゼール、ジョー・ロヴァーノ
JMT 849 155 クリスティ・ドーランマーク・アライアスボビー・プレヴィット & ゲイリー・トーマス コーポレート・アート Corporate Art
JMT 849 156 ピーター・ハーボーン サムシング・パーソナル Something Personal
JMT 849 157 ポール・モチアン ポール・モチアン・オン・ブロードウェイVol.3 ウィズ リー・コニッツ On Broadway Volume 3
JMT 849 158 ジョーイ・バロン タング・イン・グルーヴ Tongue in Groove
JMT 514 000 ゲイリー・トーマス プレイ・スタンダーズ Till We Have Faces
JMT 514 001 カサンドラ・ウィルソン アフター・ザ・ビギニング・アゲイン After the Beginning Again
JMT 514 002 ピーター・ハーボーン Traces of Trane
JMT 514 003 ティム・バーン ティム・バーン&デヴィッド・サンボーン・プレイ・ジュリアス・ヘンフィル ミステリーズ Diminutive Mysteries (Mostly Hemphill)
1993 JMT 514 004 ポール・モチアン ポール・モチアン・エレクトリック・ビバップ・バンド Paul Motian and the Electric Bebop Band
JMT 514 005 ハンク・ロバーツ リトル・モーター・ピープル Little Motor People
JMT 514 006 ガブリエル・グッドマン トラヴェリン・ライト Travelin' Light
JMT 514 007 ユリ・ケイン スフィア・ミュージック Sphere Music
JMT 514 008 ジャンゴ・ベイツ Summer Fruits (and Unrest)
JMT 514 009 ゲイリー・トーマス エグザイルズ・ゲイト Exile's Gate
1994 JMT 514 010 Various Artists フラッシュバック・オン M-BASE Flashback on M-Base コンピレーション・フィーチャリング・スティーヴ・コールマン、ロビン・ユーバンクス、グレッグ・オズビー、カサンドラ・ウィルソン
JMT 514 011 Various Artists オールモスト・ノーマル Almost Normal コンピレーション・フィーチャリング・ジャンゴ・ベイツ、ティム・バーン、ゲイリー・トーマス、ガブリエル・グッドマン、ジョン・マクラフリン、ハンク・ロバーツ、ミニアチュール、ユリ・ケイン、カサンドラ・ウィルソン、コーポレート・アート、ポール・モチアン
JMT 514 012 ポール・モチアン・トリオ トリオイズム Trioism
JMT 514 013 ティム・バーンズ・カオス・トターレ ナイス・ヴュー Nice View
JMT 514 014 ジャンゴ・ベイツ ジャイアント・ステップス Autumn Fires (and Green Shoots)
JMT 514 015 ガブリエル・グッドマン アンティル・ウィ・ラヴ Until We Love
JMT 514 016 ポール・モチアン & エレクトリック・ビバップ・バンド オーニソロジー Reincarnation of a Love Bird
JMT 514 017 ロビン・ユーバンクス メンタル・イメージ Mental Images
1995 JMT 514 018 マーク・ジョンソンズ・ライト・ブレイン・パトロール マジック・ラビリンス Magic Labyrinth
JMT 514 019 ティム・バーンズ・ブラッドカウント ロウライフ:パリ・コンサートVol.1 Lowlife: The Paris Concert
JMT 514 020 ティム・バーンズ・ブラッドカウント ポイズンド・マインズ:パリ・コンサートVol.2 Poisoned Minds: The Paris Concert
JMT 514 021 テザード・ムーン プレイ・クルト・ワイル Tethered Moon Play Kurt Weill 菊地雅章ゲイリー・ピーコック & ポール・モチアン
JMT 514 022 ユリ・ケイン トーイズ Toys
JMT 514 023 ジャンゴ・ベイツ ウィンター・トゥルース Winter Truce (and Homes Blaze)
JMT 514 024 ゲイリー・トーマス オーヴァーキル / マーダー・イン・ザ・ワースト・ディグリー Overkill
JMT 514 025 Various Artists Guitarmusic コンピレーション・フィーチャリング・ジョン・スコフィールド、カート・ローゼンウィンケル、ウォルフガング・ムースピール、パット・メセニー、ジャン=ポール・ブレリー、ケルヴィン・ベル、ケヴィン・ユーバンクス、ジョン・マクラフリン、マルク・デュクレ、ビル・フリゼール
JMT 514 026 カサンドラ・ウィルソン ソング・ブック Songbook コンピレーション
JMT 514 027 ステファン・F・ウィンター The Little Trumpet JMT 860 007の再発
JMT 514 028 ポール・モチアン・トリオ ポール・モチアン・トリオ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード At the Village Vanguard サブタイトル : You Took the Words Right Out of My Heart
JMT 514 029 ティム・バーンズ・ブラッドカウント パリ・コンサートVol.3 Memory Select: The Paris Concert[5]

参照 編集

脚注 編集

  1. ^ Watrous, P., CRITIC'S NOTEBOOK;Jazz Label Finds That Innovation Isn't Enough, New York Times, December 30, 1995
  2. ^ Woodard, J., Label Watch: Winter & Winter, JazzTimes, June 1999
  3. ^ Live at the Royal Festival Hall - John McLaughlin,John McLaughlin Trio | Awards | AllMusic”. allmusic.com. 2014年4月23日閲覧。 “Top Contemporary Jazz Albums”
  4. ^ Watrous, Peter (1995年12月30日). “CRITic's NOTEBOOK;Jazz Label Finds That Innovation Isn't Enough”. The New York Times. https://www.nytimes.com/1995/12/30/arts/critic-s-notebook-jazz-label-finds-that-innovation-isn-t-enough.html 
  5. ^ JMT label discography”. www.kt.rim.or.jp. 2014年9月24日閲覧。

外部リンク 編集