アンドリュー・フィッシャー (陸上選手)

アンドリュー・フィッシャー(Andrew Fisher、1991年12月15日 ‐ )は、ジャマイカ出身の陸上競技選手。専門は短距離走100mで9秒94の自己ベストを持つ。2015年にバーレーン市民権を取得。ジャマイカ人時代にはシニアの国際大会で金メダル獲得などの実績を持つ。

アンドリュー・フィッシャー Portal:陸上競技
選手情報
ラテン文字 Andrew Fisher
国籍 バーレーンの旗 バーレーン
競技 陸上競技短距離走
種目 100m
大学 ジャマイカの旗 ジャマイカ工科大学英語版
生年月日 (1991-12-15) 1991年12月15日(32歳)
出身地 ジャマイカの旗 ジャマイカ
成績
オリンピック 100m:準決勝失格(2016年
世界選手権 100m:準決勝3組7着(2017年
地域大会決勝 中央アメリカ・カリブ選手権
100m:優勝(2013年)
4x100mR:2位(2013年)
自己ベスト
60m 6秒53(2017年)
100m 9秒94(2015年)
200m 20秒95(2015年)
獲得メダル
陸上競技
バーレーンの旗 バーレーン
イスラム諸国連帯競技大会
2017 バクー 4x100mR
2017 バクー 100m
ジャマイカの旗 ジャマイカ
世界リレー
2014 ナッソー 4x100mR
中央アメリカ・カリブ選手権
2013 モレリア 100m
2013 モレリア 4x100mR
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経歴 編集

2011年 編集

チャンプス (en(ジャマイカの高校選手権)の男子100mで2位に入った[1]

2013年 編集

7月に中央アメリカ・カリブ選手権 (enの男子100mと4×100mリレーに出場。100mは予選を10秒07(+1.7)の自己ベスト(当時)で通過すると、決勝では10秒14(+0.5)とタイムを落としたものの、アンドリュー・ハインズ英語版ラモン・ギテンス(共に10秒19)を抑えて優勝し、自身初となる主要国際大会のタイトルを獲得した[2]。4×100mリレー決勝ではジャマイカチームの2走(オシェイン・ベイリー、フィッシャー、ジャーメイン・ブラウンジェイソン・リバーモア)を務め、38秒86をマークしての銀メダル獲得に貢献した[3]

2014年 編集

5月25日の世界リレー (en男子4×100m予選で世界大会初出場を果たすと、ジャマイカチーム(ネスタ・カーターケマー・ベイリー=コールジュリアン・フォルテ英語版、フィッシャー)のアンカーを務め、37秒71の大会記録(当時)樹立と決勝進出に貢献した(予選のみの出場)[4]

2015年 編集

7月11日のワールドチャレンジミーティングス・マドリード大会 (en男子100m決勝でジャマイカ歴代10位(当時)の記録となる9秒94(+1.4)をマーク。それまでの自己ベスト(10秒01)を0秒07更新し、10秒の壁を破ったジャマイカ史上14人目の選手となったが[5]、それから約10日後に国籍をバーレーンに移すことが明らかになった[6][7]。フィッシャーは6月のジャマイカ選手権男子100mで5位に入っていたため、8月の北京世界選手権男子4×100mリレーのジャマイカ代表候補だったが、国籍変更によって対象外となった[8]。8月19日にバーレーンの市民権を取得した[9]

2016年 編集

バーレーン代表として競技することが可能になったのは8月9日で、リオデジャネイロオリンピック男子100m予選が行われる4日前だった[9]。シニアの世界大会個人種目初出場となった13日の予選は10秒12(-0.4)の組2着で通過するも、翌日の準決勝はフライングを犯し失格に終わった[10]

自己ベスト 編集

  • 記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。
種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
60m 6秒53 (+0.2) 2017年1月21日   キングストン
100m 9秒94 (+1.4) 2015年7月11日   マドリード
200m 20秒95 (+1.8) 2015年5月23日   キングストン
室内
60m 6秒57 2017年2月14日   オストラヴァ 室内バーレーン記録

主要大会成績 編集

  • 備考欄の記録は当時のもの
大会 場所 種目 結果 記録 備考
  ジャマイカ
2013 中央アメリカ・
カリブ選手権 (en
  モレリア 100m 優勝 10秒14 (+0.5)
4x100mR 2位 38秒86 (2走)
2014 世界リレー (en   ナッソー 4x100mR 予選 37秒71 (4走) 決勝進出[注 1]
大会記録
  バーレーン
2016 オリンピック   リオデジャネイロ 100m 準決勝 DQ 予選10秒12 (-0.4)
2017 イスラム諸国連帯
競技大会 (en
  バクー 100m 2位 10秒16 (+0.6)
200m 予選 DNF
4x100mR 優勝 39秒55 (4走)
世界選手権   ロンドン 100m 準決勝 10秒36 (+0.4)
2018 世界室内選手権   バーミンガム 60m 予選 DNS

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 予選のみ出場。決勝のジャマイカは37秒77で優勝。

出典 編集

  1. ^ Kingston College lead - Holmwood, Edwin Allen tussle”. Jamaica Observer (2011年4月2日). 2016年8月9日閲覧。
  2. ^ Fisher and Adams impress in the sprints at Central American and Caribbean Championships”. 国際陸上競技連盟 (2013年7月8日). 2016年8月4日閲覧。
  3. ^ Ja add 3 gold in 6-medal haul at CAC Games”. Jamaica Observer (2013年7月7日). 2016年8月4日閲覧。
  4. ^ 2014年世界リレー男子4×100m予選リザルト”. 国際陸上競技連盟 (2014年5月). 2016年7月18日閲覧。
  5. ^ Thompson clocks another sub-11sec win in Spain”. Jamaica Observer (2015年7月12日). 2016年4月29日閲覧。
  6. ^ 3 J'can athletes want to represent Bahrain”. Jamaica Observer (2015年7月21日). 2016年4月29日閲覧。
  7. ^ 'I wish them luck,' says Dr Blake”. Jamaica Observer (2015年7月22日). 2016年4月29日閲覧。
  8. ^ Veronica Campbell-Brown and Asafa Powell named Team Jamaica captains”. Team Jamaica. 2015年8月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月29日閲覧。
  9. ^ a b Rio 2016 Olympic Games athlete biographies - men(3ページ参照) (PDF, 3.1 MB) 国際陸上競技連盟 2016年08月12日閲覧
  10. ^ 第31回オリンピック男子100m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟 (2016年8月14日). 2016年8月18日閲覧。

外部リンク 編集

功績
13人目
ケマーリー・ブラウン
(9秒93)
2014年5月17日
男子100m
10秒の壁を破ったジャマイカ人
(9秒94)

2015年7月11日
15人目
オマー・マクリオド
(9秒99)
2016年4月23日