阪口豊
日本の地理学者
阪口 豊(さかぐち ゆたか、1929年4月15日 - 2019年7月9日[1])は、日本の地理学者・第四紀学者。東京大学名誉教授。
経歴
編集東京大学理学部地理学科を卒業し、同大大学院を経て地理学教室の助手となった。当時の地理学教室のスタッフは、多田文男教授、佐藤久助教授、吉川虎雄助教授、小堀巌講師、岩塚守公助手といった面々であった[2]。
学生時代から陸水に関心を寄せ[3]、大学院生のころから泥炭地の研究に取り組んだ[4]。1960年代には,地表面の高度分布の統計分析に基づいて、山地における地形発達史を論じ、また、全国の河川の流域面積と高度比分布曲線を解析して、地域ごとの地形発達の多様性を検討した[5]。
日本地理学会では様々な役職を務めて名誉会員となり[6]、日本第四紀学会でも1965年から1985年まで評議員を務め、名誉会員となった[7]。
主な著書
編集単著
編集- ウィーンと東アルプス、古今書院(リージョナル・ブックス)、1973年
- 泥炭地の地学 : 環境の変化を探る、東京大学出版会、1974年
- 尾瀬ケ原の自然史 : 景観の秘密をさぐる、中央公論社(中公新書)、1989年
共著
編集編著
編集- 日本の自然、岩波書店、1980年
脚注
編集- ^ 大森博雄「阪口 豊先生のご逝去を悼む」『地理学評論』第93巻第1号、2020年、50-51頁、doi:10.4157/grj.93.50。
- ^ 米倉伸之 (1990年). “阪口豊先生を送る言葉”. 東京大学理学部廣報 21 (4): p. 14-15 2019年9月10日閲覧。
- ^ 阪口豊 (1990年). “ごまめの歯ぎしり”. 東京大学理学部廣報 21 (4): p. 13-14 2019年9月10日閲覧。
- ^ 大矢雅彦「阪口豊 : 泥炭地の地学-環境の変化を探る-」『地學雜誌』第84巻第1号、東京地学協会、1975年、46-49頁、doi:10.5026/jgeography.84.46。
- ^ 日本地学史編纂委員会(東京地学協会)「戦後日本の地学(昭和20年~昭和40年)〈その6〉-「日本地学史」稿抄-」『地学雑誌』第127巻第6号、東京地学協会、2018年、837頁、doi:10.5026/jgeography.127.835。 NAID 130007585259
- ^ “役員・賛助会員等”. 日本地理学会. 2019年9月10日閲覧。
- ^ “名誉会員の推薦について(2006.5.15 臨時評議員会)”. 第四紀研究 13 (4): p. 20. (2006年)