福原満洲雄
日本の数学者
福原 満洲雄(ふくはら ますお、1905年12月24日[1] - 2007年2月7日[2])は、日本の数学者。専門は、常微分方程式・複素微分方程式。
経歴
編集東京出身。福原鐐二郎の三男[3]。旧制東京府立第四中学校、旧制第一高等学校理科甲類を経て、1929年に東京帝国大学理学部数学科を卒業。1939年に九州帝国大学教授、1948年に東京大学教授、1963年に京都大学教授となる[1]。1963年から1969年まで京都大学数理解析研究所所長を務め、1973年には東京農工大学の学長に就任した(1979年退任)。
この間、日本数学会理事長を4度(昭和26年度、昭和29-30年度、昭和35年度、昭和46年度)にわたって務めた。
著作
編集著書
編集訳書
編集- ジャック・アダマール、吉田洋一監修『アダマール偏微分方程式―コーシー問題と双曲型線形偏微分方程式―』(相沢貞一・山中健との共訳)共立出版(解説・正田建次郎)
- アンリ・ポアンカレ、吉田洋一監修『ポアンカレ常微分方程式』(浦太郎との共訳)共立出版(解説・正田建次郎)
編集
編集- 福原満洲雄・佐々木重夫・功力金二郎・吉田耕作編集、秋月康夫編、占部実『非線形問題―自励振動論― 改訂版』 共立出版
- 福原満洲雄・秋月康夫・佐々木重夫・功力金二郎・吉田耕作編集・福原満洲雄 et al『微分方程式論』 共立出版.
主な和文寄稿文
編集- 日本数学会の機関紙
- 「1階常微分方程式の不動特異点について」『数学』 7(2), 65-74. (1955). 1
- (安香潔と共著)「優劣函数族論」『数学』10(4), 198-205.(1959).
- 「線型常微分方程式の解の零点について」『数学』 15(2), 108-109. (1963).
- 「完全連続写像の拡張定理」『数学』 17(1), 32-33.(1965)
- 数値解析研究所講究録
- 「Contingent Equation と制御問題 (1)」『常微分方程式及び函数微分方程式研究会報告集』.(1968).
- (斎藤ユリ子と共著) 「大域的な理論による特殊関数の取扱い」『解析的常微分方程式の大域的研究』(1971).
- 解説記事
- 「偏微分方程式特集号の発刊に際して」『数学』 10(4), 197-197.(1959).
- 「常微分方程式の 50 年, II」『数学』 34(3), 262-269.(1982).
- 「数理解析研究所ができるまで」『数学』 36(1), 70-75.(1984).
賞歴
編集- 日本学士院賞 (1963年)
脚注
編集- ^ a b デジタル版 日本人名大辞典+Plus(コトバンク)
- ^ 「数学通信」第12巻第1号(日本数学会)
- ^ 『人事興信録 第25版 下』人事興信所、1969年、ふ50頁。
参考文献
編集- 山中健「1954年頃の福原ゼミの思い出」『数学通信』第11巻第1号
- 菊池紀夫・栗原光信・河野實彦「恩師 福原満州雄 先生」『数学通信』第11巻第1号
外部リンク
編集- 福原満洲雄 (1905-2007)-北海道大学のウェブサイト
- 恩師 福原満州雄 先生 (PDF) -日本数学会の記事
- 『福原満洲雄』 - コトバンク
- 福原満洲雄 - Webcat Plus