毋部(ぶぶ)は、漢字部首により分類したグループの一つ。

毋毌
康熙字典 214 部首
殳部 毋部 比部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

康熙字典214部首では80番目に置かれる(4画の20番目)。

概要 編集

毋部には「毋」または「毌」や「母」を筆画の一部として持つ漢字を分類している。

単独の「毋」字は「母」の中央部を一筆で書いた略体で、仮借して禁止・不必要といった文法的意味を示す助動詞を表す[1] 。『説文解字』は「女」の中に姦の形に象る「一」(楷書では縦棒)を加えた形と解釈しているが、これは誤った分析である。

日本の新字体では「母」単独字以外は「母」を「毎」「」「敏」「繁」のように「毋」形に変えている。ただし、これは常用漢字表内のみの適用であり、表外字は「誨」のように「母」となっている。

部首の通称 編集

  • 日本:なかれ・ははのかん
  • 韓国:말무부(mal mu bu、なかれの毋部)
  • 英米:Radical do not

部首字 編集

例字 編集

脚注 編集

  1. ^ 季旭昇 (2014), 説文新証, 台北: 芸文印書館, p. 854, ISBN 978-957-520-168-5