ق
語末形 語中形 語頭形
ـق ـقـ قـ
ق
語末形 語中形 語頭形
ـق ـقـ قـ
アラビア文字
خ ح ج ث ت ب ا
ص ش س ز ر ذ د
ق ف غ ع ظ ط ض
ي و ه ن م ل ك
لا ة ء
ペルシア文字
ح چ ج ث ت پ ب ا
ش س ژ ز ر ذ د خ
ق ف غ ع ظ ط ض ص
ی ه و ن م ل گ ک
لا ء

ق(カーフ, アラビア語: قاف‎)はアラビア文字の21番目に位置する文字。無声口蓋垂破裂音 /q/ を表す。

単独形の筆順
語頭形の筆順

フェニキア文字から受け継がれた文字の一つで、ヘブライ文字ק‎、古いギリシャ文字コッパラテン文字Q に対応する。もともとの形はアラビア語: قرد‎)に由来する(ヘブライ語: קוף‎ (Qoph) は猿を意味する)。

地域によって異なる「ق」の音価

各地の口語でさまざまに発音される。アラビア半島・イラク・レヴァント地方のベドウィン方言・リビアなどでは /g/ と発音され、エジプトレバントの都市部などでは /ʔ/スーダンでは غ(ガイン)と同じ /ɣ/ の音価を持つ。

マグリブ地方のカイラワーン書体では、カーフの点はひとつだけである。ف (f) の点は下に書かれるので、区別がつく[1]

符号位置 編集

文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 説明
ق U+0642 ق
ق
カーフ
ٯ U+066F ٯ
ٯ
点のないカーフ
ڧ U+06A7 ڧ
ڧ
マグリブ地方のカーフ
ڨ U+06A8 ڨ
ڨ
チュニジアの g

脚注 編集

  1. ^ 内記 (1981) p.174

参考文献 編集

  • 内記良一 著「アラビア系文字の発展」、西田龍雄 編『世界の文字』大修館書店、1981年、159-180頁。