お守り

日本の神社や寺院で配布されるお守り

お守り(おまもり、御守り御守)とは、厄除け魔除け)、招福(開運、幸運)、加護などの人の願いを象った物品(縁起物)である。護符御符[1]とも呼ばれる。外来語で言うとアミュレット、タリスマン、チャームなど。

各種お守り(四国第二十三番札所 薬王寺 (徳島県美波町)

日本の神社寺院で配布されるお守りやお札は鎌倉時代から存在するが、これらは道教符録を日本化して利用したのが始まりである[2]

護符の種類・形状 編集

 
日本のお守り
 
お守り 授与所(善光寺

さまざまな形態の護符がある。

自然系 編集

 
トルコの邪視よけ、ナザール・ボンジュウ

動植物や自然になんらかの超常的な力を見出してお守りとする。

架空生物系 編集

宝石・金属系 編集

イコン系 編集

神や宗教者を像として形作ったり、図画にして用いる。

お札系 編集

ご利益のある文言や図画を書き記したもの。

コイン系 編集

コイン、もしくはコインの形状のものをお守りとみなす。

アクセサリー系 編集

  • 指輪 -魔除けの指輪など
  • ピアス -耳から悪霊が入るのを防ぐ護符とされた
  • ネックレス -呪術や豊作祈願等でも身につけられた
    • 懸守 - 平安時代から見られる女性や子供が付ける守り。錦の布でつくった筒形の袋の両端に紐をつけて胸に下げた[4][5]
  • ブレスレット -身につけるタイプのお守りとして、現代でも使われている 神むすび
  • 千人針 - 太平洋戦争中、出征する兵士に贈られた。白い布に女性が1針ずつ玉結び(玉止め。弾と掛けた願掛け)を縫い付けたもので、腹巻とした。また、縁起をかつぐために銭貨やの模様を縫い付けることもあった。
  • 千羽鶴 - 折り紙を用いて神聖なの形を作り、それを千個作ることでなんらかの願掛けとする。折鶴自体は古くからあり、当初は必ずしも千個ではなかった(千は日本において「とても多い」の漠然とした意味)。
  • 自作 - 部活/スポーツの仲間とお揃いで作る場合など[6]。フェルトやレジン、ミサンガをビーズ、プラ板などで作られる。その際によく使用されている言葉は、漢字1文字~4文字が一般的[注釈 1]

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 勝、絆、夢、進、笑、必勝、上昇、信頼、仲間、入魂、全力、勝利、挑戦、一致団結、七転八起、獅子奮迅、前程万里、獅子搏兎、百折不撓など。

出典 編集

  1. ^ 護符・御符(『大辞林』第三版 - コトバンク)
  2. ^ 下出積与「道教と日本人 」講談社現代新書1975年,p187-191
  3. ^ 『神道大辞典 第一巻』p286
  4. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2018年2月10日). “四天王寺の国宝「懸守」の内部に3センチの如来像”. 産経ニュース. 2023年11月14日閲覧。
  5. ^ 国立国会図書館. “懸守の作り方が知りたい。(平安時代のお姫様が胸につけていた。)大阪四天王寺の懸守が『朝日百科日本の国...”. レファレンス協同データベース. 2023年11月14日閲覧。
  6. ^ 部活の仲間とお揃い!フェルトやレジンで手作りお守り♡”. 初心者女子のためのスポーツメディア♡ | spoitスポイト. 2021年5月21日閲覧。

関連項目 編集