モッキン・バード・ヒル

ことりの丘から転送)

モッキン・バード・ヒル」は、1951年発表の米国のスタンダード歌曲である。ジョージ・ヴォーン・ホートン作詞・作曲。4分の3拍子のワルツ調の歌曲である。

パティ・ペイジレス・ポールとメリー・フォードの歌唱により人気曲となったが、これは両アーティストにとっては前年の「テネシー・ワルツ」に続く大ヒットナンバーである。

概要 編集

「モッキン・バード・ヒル」の基盤となっているのは、1915年にカール・ジュラーボ英語版のレコード盤で米国での人気を博したスウェーデンワルツ「Livet i Finnskogarna(フィンランドの森の暮らし)」とされている。

パティ・ペイジの録音盤は1951年1月17日にマーキュリー・レコードから発売され、同年2月24日から22週間にわたってビルボードのポップ・ミュージックチャートに名を載せた。最高位は2位である。また同時期に、マーキュリー・レコードではタイニー・ヒル&ヒルサイダーズの歌唱したレコード盤も制作している。

レス・ポールとメリー・フォードの録音盤はキャピトル・レコードから発売され、やはりビルボードのトップ10入りを果たしている。

キャッシュボックスのレコード販売チャートによると、すべての歌唱版を合わせたばあい、「モッキン バード ヒル」は最初に1951年3月3日にチャートインし、1951年4月21日に1位となり、1951年5月12日のチャートまで第1位を保ち、5月26日には再び1位に返り咲いている。

ビッグバンドのリーダーであったラス・モーガンは、ゲイ・シスターをバックコーラスに起用した版を1951年に録音している。

「モッキン・バード・ヒル」は、ザ・クラッシュの歌曲『Spanish Bombs』でも名を出している。

「みんなのうた」での紹介 編集

みんなのうた
ことりの丘

モッキン・バード・ヒル
歌手 楠瀬一途、東京少年少女合唱隊(*1)
上條恒彦(*2)
作詞者 野川香久(*1)
山元清多(*2)
作曲者 ヴォーン・ホートン
編曲者 小林秀雄(*1)
高井達雄(*2)
映像 アニメーション
映像制作者 木馬座(*1)
古川タク(*2)
初放送月 1961年6月7月(*1)
1976年12月1977年1月(*2)
再放送月 2011年8月9月(*2)
その他 1977年5月5日に『特集』、2011年4月に『1970'sセレクション』でそれぞれ再放送。(*2)
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「モッキン・バード・ヒル」の日本語版は、1961年6月に放送開始して間もない『みんなのうた』で『ことりの丘』というタイトルで放送された。作詞:野川香久、編曲:小林秀雄。歌は楠瀬一途、東京少年少女合唱隊。映像は木馬座によるシルエット。なお放送当時の楽譜は著作権の関係で水星社テキストには未収録。

リメイク版は1976年12月に原題通りの『モッキン・バード・ヒル』と改題して放送された。作詞:山元清多、編曲:高井達雄。歌は上條恒彦で、「みんなのうた」は5回目の出演だが、ソロは初。歌詞の内容は原曲と違い、町から町へと旅をする中年男性の心を綴った歌となっている(アメリカを舞台にしている点だけ同じ)。アニメーションは古川タクが担当し、背景にはかつてのアメリカの風景が描かれている。なお放送では3番は省かれた。

1961年版の映像は現在も見つかっておらず、音源の再放送もされていない。リメイク版は1977年5月5日に『特集みんなのうた』で再放送されたのみで、定時番組では長らく再放送されていなかったが、2011年4月に放送された『みんなのうた 1970'sセレクション』の中の一曲として放送、そして同年8月 - 9月に、定時では35年ぶりに再放送された。


外部リンク 編集