アメリカ合衆国の国章

アメリカ合衆国国章(アメリカがっしゅうこくのこくしょう)は、アメリカ合衆国国章として事実上使われている図柄である。この図柄は円形をしており、アメリカ合衆国の国璽 (en:Great Seal of the United States) の表(おもて)面の図柄に彩色したものである。

アメリカ合衆国の国章
Great Seal of the United States (obverse).svg
国璽の表面
他の種類
Great Seal of the United States (reverse).svg
国璽の裏面
詳細
使用者 アメリカ合衆国
採用 1782年
クレスト A glory Or, breaking through a cloud proper, surrounding an azure field bearing a constellation of thirteen stars argent
Paleways of 13 pieces, argent and gules; a chief, azure
サポーター A bald eagle proper displayed
モットー : E pluribus unum
「多数から一つへ」 (表面)
: Annuit cœptis
「意図をお認めになった」(裏面上部)
: Novus ordo seclorum
「この時代の新しい秩序」(裏面下部)
その他 In the eagle's dexter talon an olive branch; in its sinister talon thirteen arrows; in its beak, a scroll bearing the motto; the reverse bears "A pyramid unfinished. In the zenith an eye in a triangle, surrounded by a glory, proper."
Affixing US Great Seal 1938.jpg

アメリカ合衆国は公式に「国章 (national coat of arms)」を定めたことは一度もないが、国璽の図柄がパスポートなどさまざまな場面で用いられ、事実上の国章とみなされている。USドル25¢の裏面やすべての紙幣にも描かれている(一部がアレンジされている)。

目次

国璽(グレートシール)編集

グレートシール (great seal) は、国・地方政府・教会などの要職が、重要書類に押すシール(印章)である。

国のグレートシール(Great Seal、国またはそれに準ずる場合は大文字が使われる)は、国璽と訳される。は印章(特に皇帝の印章)の意味で、国璽とは国の印章の意味になる。

アメリカ合衆国の国璽は(イギリスの国璽同様)、平らな円盤状で、裏面にも図柄が彫られている。国璽の実物は、国務長官が保管している。国璽の実物には色は付いていないが、その図柄を国章として使う場合の色は公式に定められている。

デザイン編集

表面編集

1枚目の画像のように、ハクトウワシが翼を広げたもの(ボールドイーグル)が描かれている。鷲の羽根の数は33枚で、鷲は13枚の葉のついたオリーブの枝と13本のとをそれぞれの足に握り、「戦争と平和」および「平和への願い」を表している。またワシの頭はオリーブの枝のほうに向けられ、戦争のない平和な世界を願った思いがこめられている。鷲は合衆国のモットーである「E Pluribus Unum(ラテン語: 多数から一つへ)」が書かれた布をくわえている。鷲の頭上には「栄光」を表す13個の星が青地の中に輝いている。13個の星は六芒星の形に並べられている。

図柄の13について

一部繰り返しになるが、この国章の上方には13の星、鷲の胸にあるには13のストライプ、鷲が左方に持っているオリーブの葉は13葉、右方に持っている矢の数は13本、モットーも13文字になっている。すべてが13なのは、アメリカが独立したときのの数が13州だったためと考えられる。ただし、1877年の旧案では、星とストライプの数こそ13だったが、オリーブの枝は実が4個と葉が9枚で、なぜか矢の本数が6本だった。

裏面編集

アメリカ合衆国の国璽には裏面がある。こちらには2枚目の画像のように、煉瓦造りの13層の金字塔四角錐の上に目玉(プロビデンスの目)が描かれている。上方のプロビデンスの目は周りを監視し、ピラミッドは新しく生まれた国家の光を浴びることを示したため、描かれた。

裏面の下部にあるラテン語 Novus ordo seclorumウェルギリウスの言葉から取られたもので、「この時代の新しい秩序 (a new order of the ages)」を意味し、それに対して上部にやはりラテン語で Annuit cœptis「(神は我々の) 意図をお認めになった (approved of undertakings)」と書かれている。 またピラミッドの底部にある「MDCCLXXVI」はローマ数字で1776、つまりアメリカ合衆国の独立宣言の年を示している (M=1000, D=500, C=100, C=100, L=50, X=10, X=10, V=5, I=1 を全部加えると1776である)。

この国璽裏面のデザインが、フリーメイソンの紋章と似ているとして、アメリカはフリーメイソン、ひいてはユダヤ人により支配されている、という都市伝説が、主に陰謀論者によって流布されている。

関連項目編集

外部リンク編集