エゾウグイ(蝦夷石斑魚・蝦夷鯎、学名:Tribolodon sachalinensis)は、ウグイ亜科に属する淡水魚である。

エゾウグイ
エゾウグイ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: コイ目 Cypriniformes
: コイ科 Cyprinidae
亜科 : ウグイ亜科 Leuciscinae
: ウグイ属 Tribolodon
: エゾウグイ T. sachalinensis
学名
Tribolodon sachalinensis
(Nikolsky, 1889)
シノニム
  • Tribolodon ezoe
    Okada & Ikeda, 1937
  • Leuciscus sachalinensis
    Nikolsky, 1889[1]

分布

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サハリン[2]北海道東北地方に分布する。北海道では河川の全域に分布するが、降海しない。東北では河川の上流部に生息している。

アブラハヤアブラハヤ属)との間で属間雑種の存在が報告されている[3]

形態

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最大40 cm程度になる[2]。良く似た種類にウグイがいるが、産卵期に吻が突出して見分けやすくなる。一般的に臀びれの外縁部が凹むが、エゾウグイは直線的である。

背面は黄色がかった褐色か青がかった灰褐色で、腹面にいくにしたがって白色になる。体側中央に黒色縦条があるが、不明瞭なことが多い。その縦条の上にやや金属光沢のある灰色がかった縦線がある。オスのひれは、メスと比べるとやや大きくなる。繁殖期には、オスの頭部と背面に小さく白い追星ができ、橙赤色の婚姻色が背びれと尾びれを除く各ひれの基部と眼下部、尻びれ周辺から尾柄腹面に現れる。[4]

生態

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河川上流から中流にかけての冷たい流れの川に多く生息している。産卵期は、北海道の場合6月から7月であり、やや浅い川の砂礫底に産卵する[4]。食性は雑食である。

脚注

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  1. ^ SV Shedko (2005). “On the taxonomic status of Leuciscus sachalinensis Nikolsky, 1889 (Cypriniformes, Cyprinidae)”. J. Ichthyol. 45 (7): 496-502. http://ibss.febras.ru/files/00000288.pdf. 
  2. ^ a b Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2006). "Tribolodon sachalinensis" in FishBase. April 2006 version.
  3. ^ 東北地方におけるコイ科エゾウグイとアブラハヤの属間雑種
  4. ^ a b 原色日本淡水魚類図鑑(1976)

参考文献

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  • 宮地傳三郎、川那部浩哉・水野信彦『原色日本淡水魚類図鑑』(全改訂新版)保育社、1976年、126頁。ISBN 978-4-586-30032-7