エトナ火山(エトナかざん、Etna)は、イタリア南部シチリア島の東部にある活火山。旧名をモンジベッロ (Mongibello) という。ヨーロッパ最大の活火山であり、2014年のGPSを使った測定では標高は3,329mであるが[1]、活発な火山であるため標高の変化が早い。アルプスを除いたイタリアでは最も高い山である。山麓部の直径は140kmに及び、その面積は約1,190km2である。イタリアにある3つの活火山の内では飛び抜けて高く、2番目に高いヴェスヴィオ山の3倍近くもある。

エトナ
Etna
Mt Etna and Catania.JPG
標高 3,329[1] m
所在地 イタリアの旗 イタリア
位置 北緯37度45分18.2秒
東経14度59分42.9秒
座標: 北緯37度45分18.2秒 東経14度59分42.9秒
種類 成層火山
最新噴火 2015年12月3日(継続中)
エトナ火山の位置(イタリア内)
エトナ火山
エトナ火山
エトナ火山の位置(イタリア
Project.svg プロジェクト 山
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地形図

エトナ火山は、世界でも活動的な火山の一つであり、頻繁に噴火を起こしている。時には大きな噴火を起こすこともあるが、特別に危険な火山とは見なされておらず、数千人が斜面とふもとに住む。火山麓扇状地に発達する水はけの良い土壌を利用して[2]葡萄園果樹園が広がる。

神話において、テュポンが封印された場所だとされる。ノアの大洪水を引き起こしたという説がある。

目次

火山として編集

テクトニックな成因についてはいまだに定説はない[3]。エトナ火山の活動は、約50万年前から開始されている[3]。活動開始時点では、海底火山であったと考えられている。約30万年前は、現在の山頂より南西の地区において火山活動が活発であったが、17万年前頃より現在の位置に移動した。この時期の活動はストロンボリ式噴火が多い。

東斜面にはヴァッレ・デル・ボーヴェ(Valle del Bove)と呼ばれる大凹地がある。大規模崩壊か陥没かについては、学者間の議論が続いている[4]

過去の大噴火編集

伝説編集

ギリシア神話ローマ神話には、エトナ山に関する様々な伝説がある。風の神アイオロスは、エトナ山の洞窟に風を閉じ込めたと言われる。 ゼウスに敗れた怪物テューポーンはエトナ山に封印され、以来、テューポーンがエトナ山の重圧を逃れようともがくたび、噴火が起こるという。別の説によると、エトナ山にはアテーナーに敗れた巨人エンケラドスが封印されており、山の下から炎を吐き続けているという。 炎と鍛冶の神ヘーパイストスは、エトナ山の下で鍛冶を行い、炎の神アドラノスを山から追い出したという。

哲学者のエンペドクレスは自身が神であることを証明するために紀元前430年頃にエトナ山の火口に身を投げたという。このことはローマ時代にホラティウス(詩論)やディオゲネス・ラエルティオスギリシア哲学者列伝)によって記録されている。

ヒストリア・アウグスタによると、ローマ皇帝ハドリアヌスは125年に朝日を見るためにエトナ山に登った。

シチリアのアガタが250年頃に殉教した翌年、エトナ山が爆発して麓の街カターニアを溶岩流が襲ったときに、聖遺物のベールをかざすと溶岩が止まり、街が救われたと伝えられる。

世界遺産編集

  エトナ山
イタリア
 
英名 Mount Etna
仏名 Mont Etna
面積 19,237 ha
(緩衝地域 26,220 ha)
登録区分 自然遺産
登録基準 (8)
登録年 2013年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
使用方法表示

エトナ火山は2013年の第37回世界遺産委員会の審議を経て、UNESCO世界遺産リストに登録された[6]

登録基準編集

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (8) 地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。


自転車レース編集

世界最高峰の自転車レース、ジロ・デ・イタリアでは1967年に初めてコースに組み込まれ、以後2017年までで4回ゴール地点として利用されている。

出発点 優勝者
1967 カターニア   フランコ・ビトッシ
1989 カターニア   アカシオ・ダ・シルバ英語版
2011 メッシーナ   アルベルト・コンタドール
2017 チェファル   ヤン・ポランツ

出典・脚注編集

参考文献編集

関連項目編集

外部リンク編集