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エネルギーの単位

エネルギーの単位(エネルギーのたんい)は、様々に定義される。これは、エネルギーが多様な形態を取ることができ、それにより多数のエネルギーの定義法があるためである。

目次

仕事による定義編集

エネルギーは、等価の仕事により定義できる。国際単位系(SI)におけるエネルギーの単位であるジュール(J)は、「1ニュートン(N)の力がその力の方向に物体を1メートル(m)動かすときの仕事」と定義されており、力の単位と長さの単位から組み立てられている。SI基本単位からは以下のように組み立てられる。

 

仕事により定義された(力と長さの単位から組み立てられた)エネルギーの単位には、他に以下のものがある。

仕事率による定義編集

仕事率は単位時間あたりの仕事なので、逆に仕事率に時間を掛ければ仕事が求められる。電力量の計量によく用いられるキロワット時(kWh)は、「1時間(h)あたり1キロワット(kW)の仕事率の仕事」と定義される。

仕事率と時間の単位から組み立てられたエネルギーの単位には、以下のものがある。

熱量による定義編集

熱量もエネルギーと等価である。熱量の単位「カロリー」は「1グラムの水の温度を1上げるのに必要な熱量」と定義される。

熱量により定義されたエネルギーの単位には、以下のものがある。水の比熱は温度により異なるため、同じ名前で複数の定義の単位が存在する。

  • カロリー(cal) - 定義により異なるが、約4.2 J
  • 英熱量(Btu) = 定義により異なるが、約1055 J(1ポンドの水の温度を華氏1度上げるのに必要な熱量)

核物理学編集

核物理学素粒子物理学高エネルギー物理学においては、エネルギーの単位として電子ボルト(eV)が使われる。電子ボルトは「電子1個を1ボルト(V)の電位差で加速したときのエネルギー」と定義されており、その値は約1.60217653×10−19 Jである。

原子単位系ハートリー(hatree)やリュードベリ(rydberg)も、計算においてよく用いられる。

分光学編集

分光学では、エネルギーレベルが波数の単位である毎センチメートル(cm−1)で計測される。毎センチメートルは厳密にはエネルギーの単位ではないが、 Eはエネルギー、hプランク定数、νは光の周波数c光速度、λは波長)の関係式から波数とエネルギーは比例関係にあり、その比例係数は である[1]

燃料による定義編集

特定の質量の燃料を燃焼させた時に得られるエネルギーを単位とする。以下のような単位がある。

100,000英熱量に等しいサーム英語版(約 105.5 MJ)は、100立方フィート天然ガスを燃焼させたときに得られるエネルギーにほぼ等しい。

爆発力による定義編集

爆発により放出されるエネルギーや、火球隕石の衝突によるエネルギーの総量については、TNT換算がよく用いられる。

1グラムトリニトロトルエン(TNT)は、爆発により980 - 1100カロリーのエネルギーを放出する。計算を簡単にするために、TNT換算グラムは正確に1000カロリーと定義されており、TNT換算トンは109カロリーとなる。上述のようにカロリーには複数の定義があるが、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)では熱力学カロリー(1カロリー = 4.184ジュール)を使用して、TNT換算トンを正確に4.184×109 ジュールとしている[2]

関連項目編集

出典編集