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エリアイ英語: Erieye)は、エリクソン・マイクロウェーブ・システムズ社(現在のサーブ・マイクロウェーブ・システムズ社)が開発した3次元レーダー早期警戒機用の捜索レーダーとして搭載される。

FSR-890 エリアイ
S 100B at Malmen 2010-06-13 1.jpg
スウェーデン空軍のサーブS100B
種別 3次元レーダー
目的 捜索用
開発・運用史
開発国  スウェーデン
就役年 1996年
送信機
周波数 Sバンド
アンテナ
形式 アクティブ・フェーズドアレイ (AESA)
直径・寸法 全長8 m×幅0.6 m
アンテナ利得 36.5 dBi
ビーム幅 幅0.7度×高さ9度
方位角 全周走査可能
(性能発揮は両脇150度ずつ)
探知性能
探知距離 240 nmi/440 km (最大)
180 nmi/330 km (戦闘機)
80 nmi/150 km (巡航ミサイル)
探知高度 20,000 m/66,000 ft
その他諸元
重量 900 kg

目次

来歴編集

1985年、エリクソン社は、スウェーデン国防省防衛資材局(FMV)より早期警戒機用のレーダーの開発を受注した。これによって開発されたのが本機であり、1987年よりフェアチャイルドTp.88に搭載されての実用試験に入った。

1993年には、スウェーデン軍によって6基が発注され、最初の2基は1996年に引き渡された。

設計編集

本機は、航空機の上方に棒状のアンテナを搭載する、いわゆる「バランスビーム」型の捜索レーダーの代表格とされている。アンテナを収容した全長 約9メートルのポッドは4本の支柱によって支えられており、内部にはアクティブ・フェイズドアレイ(AESA)型アンテナとともに、レーダー機器や補助動力装置(APU)を収容している。またポッドの前後には、これらの機器を冷却するための吸排気口が設けられている[1][2]

このような設計から、基本的には側面監視機上レーダー(SLAR)であり、PS-840として開発された当初は、ポッドの両側面に設けられたアンテナ1面ごとに、方位角にして120度ずつ(合計で240度)しか監視できなかった[1]。改良型のFSR-890では全周走査可能となってはいるが、やはり前後方に死角ができやすく、理想的な探知性能を発揮できるのは両脇150度ずつとされている[2][3]

レーダー関連の機材のほとんどがポッド内に収容されていることから、航空機のキャビンには、コンソールとパワーユニットなどが配置される程度であり、30席級のリージョナルライナーであれば十分に搭載可能なコンパクトなシステムとなっている[1]。オペレータは、搭載母機が小型のサーブ 340であれば3名、比較的余裕があるサーブ 2000エンブラエル ERJ 145であれば5名が配置される[2]。またリンク 11リンク 16による戦術データ・リンクにも対応している[4]

搭載機と採用国編集

参考文献編集

  1. ^ a b c 石川潤一「世界の早期警戒機」『航空ファン』第47巻第6号、文林堂、1998年6月、 44-49頁。
  2. ^ a b c 石川潤一「世界の空中早期警戒(管制)機」『航空ファン』第63巻第7号、文林堂、2014年7月、 60-63頁、 NAID 40020090574
  3. ^ Sten Ahlbom,Paul Andersson, Rolf Lagerlof (1995). “A Swedish Airborne Early Warning System Based on the Ericsson ERIEYE Radar”. Ericsson Review (Ericsson): 54-63. http://ericssonhistory.com/Global/Ericsson%20review/Ericsson%20Review.%201995.%20V.72/Ericsson_Review_Vol_72_1995_2.pdf. 
  4. ^ SAAB. “ERIEYE AEW&C Mission System (PDF)” (英語). 2014年9月27日閲覧。

関連項目編集