グリークラブ: glee club)は、合唱団につけられる名称の1つ。元々はイギリスにおいて「グリー英語版」と呼ばれる音楽を歌う団体を指した名称であるが、のちにアメリカ日本の、特に男声合唱団によく見られる名称となった。

イギリスで17世紀中ごろに発祥した「グリー英語版」は、原則として、3声以上の無伴奏、ホモフォニックな男声合唱曲を指す[1]。18世紀半ば以降盛んになり、1783年には、ロンドンで「グリークラブ」という音楽団体が設立された。他にも、別の名称でグリーを歌う団体がいくつか(アナクレオン協会など)あったものの、「グリークラブ」という名を持つ団体が各地に起こり、19世紀半ばにはアメリカにも、そして1899年には日本で関西学院グリークラブが誕生するに及んだ。

しかしながら、19世紀後半になると、ジャンルとしてのグリーは廃れ(ロンドンの「グリークラブ」の活動は1857年まで)、かわってパートソングが主流になる。現在、日米に多数存在するグリークラブは、グリーを(主として)歌う団体ではなくなっている。かつては、男声合唱団の名称であった「グリークラブ」が、現在では混声合唱団や女声合唱団の名称にもなっているという現象もまた、日米共通のようである。

日本の主なグリークラブ 編集

高校女声 編集

高校男声 編集

高校混声 編集

大学女声 編集

大学男声 編集

大学混声 編集

脚注 編集

  1. ^ 混声合唱曲も見られる。また、18世紀末にはピアノ伴奏によるものも生まれ、19世紀後半には盛んに書かれるようになった。