サイモン・プライス(Simon Price、1967年9月25日 - )は、イギリス音楽ジャーナリスト著作家。『インデペンデント』紙の日曜版『The Independent on Sunday』の音楽批評欄や、マニック・ストリート・プリーチャーズについての著書『Everything (A Book About Manic Street Preachers)』などで知られている。

Simon Price
誕生 (1967-09-25) 1967年9月25日(56歳)
ウェールズの旗 ウェールズ バリー英語版
職業 音楽ジャーナリスト
国籍 イギリスの旗 イギリス ウェールズの旗 ウェールズ
活動期間 1986年 – 現在
ウィキポータル 文学
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経歴 編集

ラジオ・プレゼンターの息子であったプライスは、ウェールズバリー・コンプリヘンシブ・スクール英語版に学び、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンフランス語哲学を修めた[1]

プライスは、まず『Barry & District News』紙で働き始め、1984年から1986年にかけて同紙に音楽コラムを書いた[1]。その後、『Melody Maker』誌に9年間寄稿し続けた[2]

プライスは、1990年代半ばのロモ(ロマンティック・モダニズム)のシーンに深く関わっており[3]、このシーンについて『Melody Maker』に大量の記事を載せ[4]、ジ・アルカディア (the Arcadia) におけるクラブナイトの宣伝の片棒を担ぎ[5]、さらにDJやツアー・マネージャーとして、ロモのパッケージ・ツアー「Fiddling While Romo Burns」に参加した[3]

マニック・ストリート・プリーチャーズの伝記である『Everything』は、1999年に『ガーディアン』紙上でキャロライン・サリヴァン (Caroline Sullivan) が「史上最も速く売れたロックンロールの本 (fastest selling rock book of all time)」と評した[6]。後に『ガーディアン』紙はロックに関する書籍のトップ10 にもこの本を挙げた[7]。マニック・ストリート・プリーチャーズのギタリストであるリッチー・エドワーズについての小説『Richard』を書いたベン・マイヤーズ英語版は、『Everything』を「バンドの評伝としては、最も苦労した調査に基づいて、最も情熱的に書かれた本の一つである (one of the most exhaustively researched and passionately written band biographies in existence)」と述べている[8]。後に版元が、リッチー・エドワーズへの警察の捜査について述べられた批判の部分を削除したことをめぐり紛争が生じたため、プライスは2002年に再刊された版については権利をもっていない[9]

プライスは、他の54名の署名者たちとともに、2010年9月15日付の『ガーディアン』紙に公開書簡を公表して、教皇ベネディクト16世のイギリス公式訪問に反対を表明した[10]。プライスは、また、ヒューマニスツUK英語版の傑出した支持者のひとりでもある[11]

プライスは、Record of the Day からライブ・レビュー・ライター・オブ・ザ・イヤー (Live Reviews: Writer of the Year) 賞を2010年2011年2012年に受賞した[1]

プライスは、オルタナティブな「グラム/ロック/トラッシュ (glam/rock/trash)」のナイトクラブ「ステイ・ビューティフル (Stay Beautiful)」の設立にも関わった。マニック・ストリート・プリーチャーズの楽曲から名付けられたこのクラブは、このバンドの精神や態度を深く反映していた。このクラブは、ロンドンで10年以上継続された後、2011年ブライトンへ移転し、そこでは2016年まで存続した。

脚注 編集

  1. ^ a b c Seal, Chris (2010年12月10日). “Music journalism award for former Barry & District News writer!”. Barry and District News. http://www.barryanddistrictnews.co.uk/news/8727162.Music_journalism_award_for_former_Barry___District_News_writer_/ 
  2. ^ Price, Simon (2003年9月21日). “Do you remember the rst time?”. The Independent on Sunday 
  3. ^ a b Romo Who's Who (Simon Price entry at top of page) on This Is Romo (Archived version)”. Web.archive.org (2007年3月14日). 2007年3月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年10月16日閲覧。
  4. ^ Stephen Thomas Erlewine. “Fiddling While Romo Burns - Various Artists | Songs, Reviews, Credits, Awards”. AllMusic. 2015年5月31日閲覧。
  5. ^ Features | The Long Lunch | Fix Up Look Sharp: Dickon Edwards Meets Turbonegro's English Gent”. The Quietus (2011年10月20日). 2015年5月31日閲覧。
  6. ^ Sullivan, Caroline (1999年7月13日). “Miscellany: Reviews: Book review Welsh wizardry Everything (A Book About Manic Street Preachers)”. The Guardian 
  7. ^ Sullivan, Caroline (2000年6月23日). “Caroline Sullivan's top 10 books on rock and pop”. The Guardian (UK). https://www.theguardian.com/music/2000/jun/23/popandrock.bestbooks 
  8. ^ Myersx, Ben (2010). Richard. Pan Macmillan 
  9. ^ “'Don't buy Manics' book' says author”. BBC News. (2002年1月20日). http://news.bbc.co.uk/1/hi/wales/1771779.stm 
  10. ^ “Letters: Harsh judgments on the pope and religion”. The Guardian (London). (2010年9月15日). https://www.theguardian.com/world/2010/sep/15/harsh-judgments-on-pope-religion 2010年9月16日閲覧。 
  11. ^ Simon Price”. British Humanist Association. 2012年10月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年10月16日閲覧。

外部リンク 編集