サワグルミ
サワグルミ(沢胡桃[2]、学名: Pterocarya rhoifolia)は、クルミ科サワグルミ属の落葉高木。山地の谷沿いや渓流沿いに生える。別名はカワグルミ[3]、ヤマギリ、フジグルミ[3]。中国名は、水胡桃[1]。
サワグルミ | ||||||||||||||||||||||||
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サワグルミの果実
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分類(クロンキスト体系) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Pterocarya rhoifolia Siebold et Zucc. (1845)[1] | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
サワグルミ(沢胡桃) | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Japanese Wingnut |
特徴
編集日本の北海道から九州まで分布し[2]、山間の沢などの湿った場所に生える[3]。和名は、沢沿いに生えることから付けられた[4]。クルミと名が付くが、食用にはならない[3]。
落葉広葉樹の高木で、樹高は30メートル (m) ほどで[4]、直径は1 m以上になる[4]。樹皮は灰褐色や灰色で、若木は滑らかだが、のちに縦に裂けるようになる[2]。一年枝は暗灰褐色でやや太く、皮目が多い[2]。葉は約30センチメートル (cm) の奇数羽状複葉[4]。春の芽吹きは早く、ほかの樹木に先駆けて芽吹く樹種のひとつである[2]。芽吹いた葉は毛に覆われた明るい緑色をしている[2]。
花期は5月ごろ[2]。雌雄同株で[4]、翼を持った種子を着けた40 cmほどの果穂を下垂する[4]。種子は風によって散布される[4]。
冬芽は細長い円筒形で先が尖り、芽鱗が早めに落ちて裸芽になり、白っぽい毛に包まれており、基部に芽鱗痕がある[2]。側芽は長い柄がついて枝に互生し、つけ根にごく小さい副芽をつける[2]。葉痕は心形や腎形で、維管束痕が3個つく[2]。
利用
編集木材は黄白色の光沢があり、建築、パルプ、下駄[4]、マッチの軸木[3]、箸、経木などに利用される。日陰で湿った土地でも生育し、高木となるため、荒廃地を復旧するため治山用の植樹にも用いられる。
脚注
編集- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Pterocarya rhoifolia Siebold et Zucc. サワグルミ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 140
- ^ a b c d e “サワグルミ | 関市役所公式ホームページ”. www.city.seki.lg.jp. 2022年4月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “サワグルミ”. www.forest.kyushu-u.ac.jp. 国立大学法人九州大学農学部附属演習林宮崎演習林. 2022年4月7日閲覧。
参考文献
編集- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、140頁。ISBN 978-4-416-61438-9。