ジェイ・キャス
ジェイ・キャス株式会社は、航空事業を行うため設立された日本の株式会社。ターボプロップ機を用いて関西・中部と日本の地方都市を結ぶ便を開設予定。
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒102-0071 東京都千代田区富士見一丁目3番11号 富士見デュープレックスB's4階 北緯35度41分54秒 東経139度44分47.7秒 / 北緯35.69833度 東経139.746583度座標: 北緯35度41分54秒 東経139度44分47.7秒 / 北緯35.69833度 東経139.746583度 |
設立 | 2018年10月23日 |
業種 | 空運業 |
法人番号 | 4010001195883 |
事業内容 | 航空事業 |
代表者 | 代表取締役 白根清司 |
資本金 | 2,000万円 |
従業員数 | 3人 |
外部リンク | https://www.jcas.co.jp/ |
ジェイ・キャス株式会社の法人は存続しながら、経営体制の変遷とともに同所在地において2020年にジェイキャス航空株式会社、2023年に株式会社ジェイキャスエアウェイズと新たな法人が設立され、同年にリニューアルされた公式サイトではジェイキャスエアウェイズが事業体として明記されている[1]。
概要
編集2024年秋に就航予定の航空準備会社である。関西空港発着で富山、能登、米子、石見へ就航し、その後は中部空港への進出が計画されている。機材はATR72-600型をリース契約で2機導入する計画である。運賃はJR特急程度を予定しており、現時点では100人規模の会社を目指している。[2][3]。
関西国際空港への路線開設によって、インバウンドの受け入れにまだ余裕のある能登や富山県へ観光客を取り込むことや、北陸新幹線金沢開業でそれ以前より関係性の薄まった関西圏と北陸との交流の強化、新幹線の空白地区に航空路線を開設することで新たな需要を創出することなどに期待の意見がある一方で[4]、過去の航空準備会社の例から資金調達や、就航実績がないことに伴う国土交通省の事業許可、運航認可に関して難航が予想されるとの意見もある[4][2][5]。
沿革
編集創業者の白根清司は、昭和50年4月から平成9年5月まで日本航空に勤めたのちスカイマーク設立にも関わり、平成13年5月には航空専門コンサルタント会社のコノビイズコンサルティングを神戸市に設立し本人も航空専門コンサルタントとして活動していたが[6][2][5]、2018年10月23日にジェイ・キャスを立ち上げた[7]。白根は現行の羽田中心で関西・中部地域と地方(特に北陸・山陰地域)を結ぶ航空インフラが不十分になっていることや自然災害の運休時にJRの代替ルートとして航空路線を整備するべきだ指摘しており[2]、それを受けジェイ・キャスでは近距離航空路線をターボプロップと呼ばれる小型機を用いて運航するとしている[3][2]。
2019年10月28日、富山県富山市のANAクラウンプラザホテル富山にて就航計画などに関する説明会を開催した[8]。三協立山やトナミホールディングス、北陸銀行、YKKなど30の県内外の企業・団体から約40人が出席する中、資金調達は当面の運転資金の5億円を含め複数の富山県内企業から10-15億円の出資を受け、残りは政府系金融機関などから借り入れや出資を受け合計30億円行いたいと説明した[8][3][9]。また現行社員数は3人だが、自衛隊の退役パイロットなども採用し初年度までに社員数104人を目指すとしている[8]。
初年度の2021年度は76席のATR 72または86席のデ・ハビランド・カナダ DHC-8[注釈 1]どちらかのターボプロップ機の新造機を2機リースし、関西国際空港(関空)-富山(4往復/日)・能登(1往復/日)・米子(3往復/日)、岩国(2往復/日)に、次年度には22年秋に富山や大阪に事業所を開設し、機材を2機増やしたりして[9]、富山-中部(4往復/日)・新潟(2往復/日)・仙台(2往復/日)に就航する予定だという[8]。
整備に関してはANAホールディングス傘下のMROジャパンや、JALグループの日本エアコミューターなどへ委託を検討、グランドハンドリングは既存企業への委託の場合割高になる場合もあることから関空や富山では自社でできるようにしたいとしている[5]。
富山空港に関しては「富山の真ん中にありアクセスが便利だが、十分に活用されていない」[8]、関空に関しては羽田の14都市と比べても際だって多いアジアの64都市と航路を持っていることを評価し[9]、関西、中部両空港を利用する多くの訪日外国人客の誘引を期待しているとした[2]。関空、中部便とも運賃はJR並みに設定し、またLCCとは異なる、JRの特急のように変動の少ない運賃を設定することで[5]、既存交通機関に対し両空港とも50~60分の飛行時間という時間的な優位性を打ち出すとした[9]。搭乗率60%を前提に、初年度の目標売上高を約31億円、2年目に黒字転換し売上高66億円、営業利益4億円、3年目に累積損失を解消し5年目に売上高を約129億円と見込むという収益計画を発表した[9][8][5]。
脚注
編集注釈
編集- ^ 旧ボンバルディアDHC-8-Q400
出典
編集- ^ “JCAS Airways(ジェイキャスエアウェイズ)|日本のローカルが、もっと活きる路を。”. 2023年12月30日閲覧。
- ^ a b c d e f “能登、富山-関西線 計画 ジェイ・キャス航空、21年秋”. 中日新聞. 2019年10月31日閲覧。
- ^ a b c “富山と関西圏を結ぶ定期航空便を計画 その概要は”. FNN. 2019年10月31日閲覧。
- ^ a b “今日の社説”. 富山新聞. 2019年10月31日閲覧。
- ^ a b c d e “富山の航空会社設立へ説明会 特急並み運賃で関空21年就航視野”. Avation wire. 2019年10月31日閲覧。
- ^ “コノビイズコンサルティング会社概要”. コノビイズコンサルティング. 2019年10月31日閲覧。
- ^ “会社概要”. ジェイ・キャス. 2019年10月31日閲覧。
- ^ a b c d e f “ジェイ・キャスが富山-関空便計画 21年秋、1日4往復”. 北日本新聞. 2019年10月31日閲覧。
- ^ a b c d e “能登―関西線、搭乗率「60%超える」 ジェイ・キャス、富山で説明会”. 北國新聞. 2019年10月31日閲覧。